「がんばれ!!シュワちゃん」ラストスタンド マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)
がんばれ!!シュワちゃん
おもしろい。
「自分たちが住む町には手を出させない」と、FBIも手を焼く凶悪犯に立ち向かう保安官の姿を描く点は、保安官の過去も絡んで正統派の警官物語なのだが、そこはシュワちゃん、がっつりB級映画の王道を行く。
まずは凶悪犯移送中のあり得ない逃走劇。もうこれだけで何でもありの映画だとわかる。爆走する車と、それを止めるためのバリケードを見ると「バニシング・ポイント」(1971)を思い出すが、いかなるバリケードも消失点とはならず力ずくで蹴散らしていく。
英雄崩れのフランクの存在感が弱いが、ほかの副保安官たちはそれなりにキャラが立っている。とくにジョニー・ノックスヴィル演じる武器オタクのルイスが飛んでる。火に油を注ぐようなメチャクチャさだ。ベテラン副保安官フィギーは面倒に巻き込まれるのを嫌いながらも頼りになり、女性副保安官サラもとびっきりの美人ではないが紅一点の掴みどころは外さず爽やか。みんなでどんちゃんやるものだから、FBI主任捜査官役のフォレスト・ウィテカーもさすがに影が薄い。
ならず者から町を守る西部劇の保安官よろしく、まじめに職務をまっとうするシュワちゃんも、加齢を自虐した茶目っ気で笑わせる。
コルベットZR1対カマロZL1というシボレー車同士の戦いも最後は男と男の肉弾戦。歳はとっても若い者には負けぬシュワちゃんのガッツに、つい拳に力が入るのだ。
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