プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ 宿命のレビュー・感想・評価
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ゴズリングのかっこよさが詰まってる
レンタルで何気なく借りた作品だったが、みてみると話の内容も面白く、ゴズリングの子供役の演技が素晴らしい。なによりもゴズリングがかっこよくてファンになった。自分がみてきた映画の中でも傑作だと思った。
Tシャツ裏っ返しなゴズリング
オープニングからLOOKの良さが際立って危うい疾走感でブッチギリな物語前半。
あまりにも不器用で頼りなくて幼過ぎる行動を取るR・ゴズリングがまた良い。
黒人の彼を負傷させてしまう場面は「ブルーバレンタイン」で奥さんの上司を殴るシーンを思い出す。
悪事に手を染める方法でしか家族を養えない愚かでどうしようもない男を純粋無垢で演じたR・ゴズリングが愛らしい。
全く共感も出来ないし奥さん家族の迷惑も顧みずで空回りな行動ばかりだが憎めない。
中盤はガラッと印象が異なってR・ゴズリングのスタイリッシュな雰囲気から地味にB・クーパーが主役で登場するが前半に比べると退屈な印象になるのは否めない。
ストーリーはドラマ性が強くなり警官汚職モノになって行くがR・リオッタ登場でギャング映画の雰囲気もありサスペンス風味でつまらない訳でもない。
後半から少年物語ってか互いの息子を中心に描かれD・デハーンの佇まいが若い頃のディカプリオに似ているし彼のお陰で興味を失わずに鑑賞。
R・ゴズリングの前半が刺激と興奮のあるスピーディーな展開でLOOKも最高なさすがは「ブルーバレンタイン」のコンビって雰囲気で前半が傑作になり中盤から後半が良作って感じ!?
彼の不在
ブルーバレンタインで脚光を浴びたデレク・フランシアンス監督作。本作は3部構成をとっており、犯罪モノ、警察汚職モノ、メロドラマと変わっていく。構成上派手かつ最も目を引くのは1幕目である。
この映画のちょっと変わった所としてはフランシアンス監督の神経質なカメラワークと異常にテンポがいいことだろう。登場人物たちを延々とカメラが追って行き決して枠の外へは逃さない。それに加えて音楽が終始食いぎみに流れてくる。
つまり音楽によって導かれ、カメラによって逃がさない。運命や宿命といったものを映像と音楽によって見事に表現している。
1幕目が終わり、2幕目、3幕目と進むにつれて何かが足りない感じがしてくる。それはルークがいないこと。圧倒的に魅力的なキャラクターの上にシーンも派手、そのせいで2幕目以降が物語的にも映画的にも喪失感に襲われてしまう。意図的なのだとすればこれは非常に上手いうえに計算され尽くされている。
何気ない日常のもの、食べ物であったり乗り物、お金の金額などがいやらしくなく3幕をゆるやかに繋いでおり効果的に使われており、見返すと新たな発見もあってこちらも計算されている。
ある悲劇を通して運命へと飲み込まれていく登場人物がほとんどのなか、ルークの息子であるジェイソンだけは積極的に自由を目指していく。その自由とは逃げることではなく、運命の中心へと近づくことであり、そしてその核心を知ったときこの映画で初めて登場人物が自らの意思でカメラのフレームの外へと出ていく。松の木の向こう、悲しみの先へと目指してゆっくりと消えていく。
目。
「The place beyond the pines」見ました。これは傑作。キャストも脚本も映像も、どれをとっても文句無しだと思う。
この映画の面白さは、1つの映画だけど内容が3部作になっていて、それによって主人公が変わっていく所。序盤はライアン・ゴスリングによる男の生き様、中盤はブラッドリー・クーパーによる警察汚職、終盤はディン・デハーンによる親子葛藤物。一言で片付けるのは難しいテーマではあるが、各々テーマが最後は一つに繋がるという宿命。カンの良い人なら人物の繋がりが早いうちに分かってしまうと思うが、それはこの際不問とします。なぜなら、そんな小さな事は気にならないぐらい役者の演技が素晴らしいから。特にライアン・ゴスリングのヨタヨタ感。金髪に無精髭に白Tという容姿の仕上がりもそうだが、なんと言ってもあの死んだ魚のような目だけで物語を語っている。素晴らしい。あとはディン・デハーン。彼のことは初めて見たけど、ヤク中のような鋭い眼光、内に秘めた狂気を感じた。こちらも仕上がりが素晴らしい。容姿端麗なブラッドリー・クーパーも、正義感としての説得力が絶大。ブラッドリー・クーパーを揺さぶるレイ・リオッタもまた。とにかく怖い、顔面凶器。
カメラワークも生々しく全体的に暗めだけど、不思議とワクワク感がある。ブラッドリー・クーパーの車がレイ・リオッタの車を追いかけて山中まで走るシーン。あそこの延々と続く車窓目線。走るにつれて陽が落ちていく様も、これから起こるであろう悲劇を想像し、こちらを駆り立てる。
ライアン・ゴスリングがバイクですっ転ぶシーンの長回しもね。あんなもん見せられて上がらない訳がない。素敵だ。
色々言ったが、とにかく役者の顔。それに尽きる。世間的にはマイナーの部類の映画だと思うが、こういった作り手の真剣さが満載の映画をたくさんの人に見て欲しい。
見応えあり
2世代に渡るドラマ。
それぞれ全く別な生き方をする二人の人間の間に偶然にも接点が生まれ、それがまた次の世代にドラマを与えてゆく。
陰と陽を対比させながら描く登場人物それぞれの姿が、どれも印象に残る俊作ではないでしょうか。
曖昧さを楽しめれば…
前作『ブルーバレンタイン』では壊れ行く夫婦の様子をまぁ見事に(恐いくらいに)描いてみせたデレク・シアンフランス監督の二作目ということで…。
宿命というか因果は巡るというか…。
本作を表現するならなんか曖昧な感じ。
ライアン・ゴズリング演じるルークは自業自得な感じだけど、親としての愛情はあった人だ。
一方のブラッドリー・クーパー演じるエイブリーはあの一件を思い悩みながらもそれによって出世していく。
その件を出世に利用するのは若干汚いやり方にも感じなくもないが、でもそれは彼の資質と言うか彼の選んだ生き方なんだから仕方がないし、全然アリだと思う。彼は職務を全うしただけで彼が悪いわけではないのだか、事件がトラウマになり思い悩んでしまう。
そのせいもあってエイブリーは一番大切な家族への愛情まで心が廻らなかったのかな…。なので息子がよくある感じで横道に逸れてしまう。そして因果は巡る…。
日本の時代劇や落語にありそうな仇討ちとか人情話にありそうな気もするが、本作はそのどちらでもなくやっぱり曖昧な感じで終わっていく。
その曖昧さをどうとるか?
その辺が本作評価の分かれ目ではないだろうか?
私はそれはそれでヨシとしましたが…。
物質的経済的には恵まれていても愛情不足で寂しさを抱えているブラッドリーの息子と、決して恵まれているわけではないが義父の愛情も受け、後には実父の愛情も知ることになるジェイソン、息子世代の人生ではどちらが幸せなのだろうか?考えてしまう…。
このあと彼がそれをどう克服していくのか、或いは父親と同じ道を歩んでしまうのか?その辺も曖昧で終わってるけど、バイクに乗って去って行った姿にルーク(父親)の愛を観た気がした。
タイトル!もっとしっかり
こういう映画こそもっと宣伝力入れてもらえないんですかね。
超いい映画でした。
2:20と少々長めですが、この映画には短いくらいに感じました。
すごく映画自体のテンションは低く派手な演出もほとんどありません。
なのに・・どっしりしていて、ずっしり骨太ヒューマンドラマでした。
3人の主な主人公がいますが、その1人1人にどうにもならなかった出来事があり、その出来事がそれぞれの人生に大きく影響を与える。
こういう超良質な映画ですから、お願いだからタイトルに「宿命」なんて入れないで欲しかったです。ネタバレしてんじゃん!
2度と観たくないですが生涯大切な1本となりました。
ライアンゴズリングとデインデハーンが超良かったです。
エバ・メンデスが1番気の毒だった
せつない
悲しい
あー
タイトル・・・
タイトルさえよければ
良い!
とてもいい映画!
ストーリーはありきたりと言うか。
しかし描き方がうまいのか、とても楽しめました。
ライアンがとりあえずかっこいい。
後半は失速気味になりますが父親のルーツを探るあたりからくぐっときますね。
久々にレンタルで当たりにあった気がします。
ハマり役
一人ひとりのキャラクターの感情が上手く表されている映画だなと見ていて思いました。特に父役ライアン・ゴズリングと息子役デイン・デハーンは立ち姿からもう哀愁が感じられて、ハマり役ってこういうのだろうなと。ライアン・ゴズリングは『ドライヴ』ではいまいちピンとこなかったのですが、今回の彼は個人的に当たりでした。普段のクールさと息子といる時の心底楽しそうな顔や強盗の時の必死な演技のギャップが好きです。
ブラッドリー・クーパーは一昨日見た『イエスマン』にも出演していましたが、やはり男前ですね。葛藤しながら正義を貫こうとする役柄を上手く演じていたと思います。
残念なのは、物語上尺が長くなってしまうのは仕方無いのかもしれませんが、冗長なところですかね。もう少しコンパクトにできたのでは。
マイクパットン
デタラメにタトゥーを入れたボロボロのTシャツのライアンゴズリング。ほんの一瞬出てくるレイリオッタは相変わらず不穏な空気を運んできて素晴らしい。どうやらニューヨークの郊外という設定らしい。ただその郊外感が出ていないのが残念。単なる緑の多いキレイな町に見える。退屈な感じ、さびれたトラッシュ感はない。まぁ実際すぐ近くに大都市があるんだろうが。レイリオッタのせいかサムシングワイルドの町を思い出す。エバメンデスの勤めるダイナーがやたらミニマルな外観でかっこ良い。ブルーバレンタインの監督と後で知ったが、だいぶ画が違ってた気が。もっとバンディで生々しかった気が。ということで音楽マイクパットンのクレジットに一番驚かされた。
父と子、数奇な因果
「ドライヴ」のようなスタイリッシュでクールなクライムドラマかと思いきや、一味違った。
ある二組の父子を巡る因果と翻弄される宿命を描いた骨太なドラマであった。
家族を養う為に銀行強盗に手を染めるルーク、彼を追い詰めた新米警官のエイヴリー、そして15年後、出会ってしまったそれぞれの息子、AJとジェイソン…。
確かにルークはろくでなしかもしれない。家族を養う為とは言え、犯罪に手を出してしまったら元も子もない。暴力的な一面もある。
しかし、家族への思いはストイック。幼い息子への眼差しは本物だ。だからこそ家族写真は一時の幸せに溢れ、また終盤にその写真が出てきた時は胸を打つ。
ルークの一件で英雄となったエイヴリーだが、この時のある罪悪感に苦しむ。同時に、同僚の汚職や警察内部の腐敗に苦悩する。罪の意識と葛藤が、彼にある野心を芽生えさせる。
成長したエイヴリーの息子AJは、父の愛情を知らずに育ち、不良になっていた。エイヴリーもまた政治家である実父との間にわだかまりがあり、AJはしっかり父の血を受け継いでいる事が分かる。
そんなAJが出会ったのは、何処か自分と似たものを持つジェイソン。二人は親しくなるが、実はジェイソンはルークの息子。お互い知らなかったが、やがてジェイソンはこの数奇な巡り合わせを知る。犯罪者とは言え実の父、復讐の矛先がエイヴリー親子に向けられる…。
親の罪が子へ。
いつの時代の話だ?…とも思うが、罪を作ってしまった二人の父、罪を背負い向き合う事になった二人の息子、引き継がれた罪の因果が苦しく哀しい。
彼らがその因果から解放される時は来るのか…!?
ルーク役ライアン・ゴズリングは「ドライヴ」に続く男臭くクールな魅力で、十八番になりつつある。バイクスタントにもしびれる。
エイヴリー役ブラッドリー・クーパーも正義と苦悩の板挟みになる姿を熱演、単なる甘い二枚目でない事を証明する。
そしてジェイソン役デイン・デハーンは「クロニクル」に続く繊細でナイーブな演技が光る。
物語は3部構成。特に章分けはせず、展開や登場人物の移り変わりは自然で見事。
監督デレク・シアンフランスとライアン・ゴズリングのタッグの前作「ブルーバレンタイン」はなかなか取っ付き難い作品でもあったが、本作はエンタメ性と深い余韻があり、とても見応えあった!
まさに逃れられぬ宿命
ブルーバレンタインのタッグというだけで観たけど、とても良い映画だった。一人一人の感情が痛いほど分かるのは、人間を撮るのが上手いのだと思う。クロニクルの子にも今後注目して行こう。しかし男はみんな不器用だよな。
子に受け継がれる因縁
親の罪が子の世代にまで引き継がれるという血の因果を巡り、痛々しくも、胸に迫る結末へ向かう様を描いたクライムサスペンス!
という宣伝文句ですが、どちらかというとヒューマンドラマ。
物語は3部構成で、序盤ルーク(ゴズリング)、中盤エイヴリル(クーパー)、終盤ルークの息子(デハーン)目線で展開します。
一応、クライムサスペンスを謳ってるので(笑)ネタバレにならないようストーリーの詳細に関しては触れないでおきます(^^;
最初「主人公ルークかあ。スターウォーズみたいだなあ…」と思ってたら、ストーリーの骨子がそのまんま「スターウォーズ」でした(苦笑)
現代劇だし戦争ないし若干展開に相違はありますが、明らかにスターウォーズへのオマージュです(;゜∀゜)
そう思って物語が見直すと…
アナキンでしょ、ルークに、ダースベーダー、こいつはオビ=ワンで、あっ!無理矢理レイア姫まで(笑)
楽しゅうございます(*^^*)
被害者と加害者…その関係が子たちに受け継がれ。
日本では似たような設定の小説に
野沢尚の「深紅」※映画化もされた。やや重
乃南アサの「風紋」「晩鐘」極悪鬱!
があり、たいてい重苦しく泥々しています。
本作は泥々劇よりは「父子関係」に重きを置き、そこまで泥々ではありません。
国民性の違いでしょうか。
派手なアクションはないものの、バイクスタントや逃走劇、強盗、汚職などスリリングな展開もあり140分の長尺ですが飽きずに楽しめます。
シナリオ、演技、構図、音楽とも○
序盤の伏線がしっかり15年後回収されるので出だしから要チェック(^^)
注目は「写真」と「連れてかれるのは林(笑)」
余談ですが、登場するバイクはホンダとSUZUKI。
エバ・メンデスの車はホンダ・シビック、ルーク側のバンはトヨタと、故意か偶然か親日映画?となっているのも注目したい。←そこまでチェックしなくてよい(;´_ゝ`)
金に物を言わせたハリウッドアクション大作じゃなく、良質シナリオのドラマが観たい方にはお勧め(^^)
良い映画。
ブラッドリー・クーパー目当てで鑑賞しました。
が、ライアン・ゴズリングかっこ良いですねー。笑
そして演技も素晴らしい。今人気なのがとても良く分かりました。
物語は三部構成で、それぞれ主人公が変わります。
ルーク、エイブリー、そしてそれぞれの息子。
全てに通してある事件が関わっており、それを巡っての物語です。
静かにゆっくり進みますね。ですが、決して退屈なものではなく
観たあとに気付けるものが沢山あると思います。
俳優陣も演技が素晴らしい方ばかりですし、良い映画を観たなー。という気持ちになりました( ^ω^ )
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