虹色ほたる 永遠の夏休みのレビュー・感想・評価
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どこか宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」のような切なさも感じた。
漫画原作の大ヒットアニメを作り続けてきた東映アニメーション。
かつては「長靴をはいたネコ」「龍の子太郎」など良質の長編アニメ映画も手がけていた。その東映アニメの30年ぶりの長編アニメ映画。
CGは一切使わず昔ながらの手描きで作り上げた本作品、社長はじめ社員スタッフの熱い想いがこもった出来映えです。
2001年の夏休み、小学六年生のユウタがカブトムシ捕りに一人で出かけたダムのある山奥で体験する不思議な出来事。
ユウタは1977年のダムの底にあった村に迷い込んで、村の少女さえ子や少年ケンゾー、おばあちゃんたちに温かく迎えられて、カブトムシ捕りやホタル狩りなど楽しい夏の一時を過ごす。しかし、この村はもうすぐダムの底に沈み、ユウタにも別れのときが来る。
一年前に父を交通事故でなくしたユウタ。カブトムシ捕りは父との果たせなかった約束であり、ホタルも父が昔見たと聞いていたもの。
村の風景が郷愁を誘い、ホタルの群舞の美しさにも心惹かれるが、彼を従兄妹として迎えてくれたさえ子への淡い恋心と悲しい真相に胸が締め付けられ、最後は涙した。原作は川口雅幸氏。どこか宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」のような切なさも感じた。
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