プラチナデータのレビュー・感想・評価
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東野圭吾作品
初めてレビューを書きます。
公開初日に観に行きました。
プラチナデータは原作を読んだことがありません。映画を見る前にあらすじを見たりもしません。なので神楽という人が主人公だということしか知りませんでした。
DNAから全てが分かってしまう世界。それの責任者である神楽。ある日、そのほかの事件と同じ手口で殺されてしまう兄妹。すごくリアルな殺害シーンが印象的でした。
天才数学者であるサキの爪のDNAを鑑定した神楽。その結果、自分がモニターに映し出されてしまった。推理能力がないので、私はすごく驚きました。その地点でそれから先の話を推測することが出来ませんでした。
二重人格者であることが分かった神楽。リュウの記憶が時々フラッシュバックされる神楽。リュウに問いかける神楽。二宮くんの神楽とリュウの切り替えに驚かされました。神楽とリュウはまるで別人。サキのことを話すリュウの姿も印象的です。サキが素数を書いているシーン、リュウを慰めるようにギュッとするシーン。サキは話していませんが、サキの思いが伝わってきた気がしました。
二回観た中でここまでに書いたシーンがとても印象的です。
ラストシーンは本当にびっくりしました。すごく怖くて悲しかったです。人間の欲望というものは恐ろしものだと思いました。
監督が言っていたように、細かいところまでいろいろな工夫がされていたので、何度観てもまた違った発見があると思います。
久しぶりに観た後にたくさん考えました。もう一度観たいです。少し難しかったですが、すごく良い映画でした。
原作も読んでみたくなりました。
日本映画の真骨頂
良い出来ですが・・・原作での補修が必要
「国民皆DNA制度」とでも言うべきシステムが稼動するある時代を舞台にしたサスペンスものです(原作者はきっと、「ガンダムSEED Destiny」から着想を得たに違いない、と見ながら思ってしまうオチでした)。
システムをくみ上げた立役者であり、第一人者である主人公が、ある日そのシステムによって殺人犯と告げられてしまう。何が起こっているのか、を突き止める逃避行が始まる。
という、定番なストーリー展開で安心して見ていられます。
本作のキャスティングは良い感じで、メイン級の二宮・豊川・杏・そして水原希子とスクリーンに映えてくれて見ていて楽しめました。
画づくりも丁寧にされていて、セット一つ一つも破綻無く組まれているな~と感心してました。最後まできちんと集中してみることの出来る、十二分に及第点の良作とは思います。
残念といえば、上映時間を考えると小説のエッセンス全ては表現できない原作付き映画の共通の悩みでもあるのですが、筋が通らない・腑に落ちない点があって、エンディングを迎えてもすっきりしない「もやもや」感が残ってしまったことでしょうか。
仕方ないとはいつも思うのですが、原作を読んでスッキリしたいと思います。
以下ネタバレ含みで、気になった点を羅列しますと・・・
○自分が二重人格と分かっていたのに、DNAで全てが分かると考えている当初の主人公の価値観の矛盾(このため、最後の場面での母たる人へ向けた主人公のセリフが重みを失ってしまった)
○たかが一研究者が、仮にも諜報員クラスの人間の動向を把握して手際よく始末できたこと
○遺伝子の選別をしたい、という欲望と、真のプラチナデータを作る必要性が繋がらない
などなど。でも、良い出来と思いますよ。
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