劇場公開日 1973年12月29日

「まぁ、沈没はしないと思うけど…。」日本沈没(1973) talkieさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0まぁ、沈没はしないと思うけど…。

2023年7月6日
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鑑賞方法:DVD/BD

観終わってよく考えてみると、太平洋の海面下で、地球の内部に沈み込んでいるのは太平洋プレートの方なのであって、日本列島が乗っかっているユーラシアプレートは、本作中の竹内・東大名誉教授のお話でも必ずしも沈み込んではいないようですから、そういう意味では「(日本が)沈没」というのは、いささか誇張の感じがしないでもありませんけれども。
(昨今は東海大地震が話題になることはありますが、そのクラスの地震に見舞われても、国土が消失するという懸念は示されていない。)

まぁ、「SF超大作」という本作の金看板に免じて、その点は片眼をつぶる(おくちにチャックをする)でも良いのかも知れませんけれども…。歴史上、他国に併合されて「消滅した」国家というものはいくつかありますが、国土そのものが物理的に消失してしまうということは設定としても従来はなかった…という点では、パニック・サスペンスモノとしては、未だに色褪せてはいないように思いました。評論子は。

そういうことでは、これだけ製作にリキの入ったSF作品というものは、ことにCGもなくVFXもなかった時代に、映像的にはこれだけのシズル感を感じさせる作品に仕上がっているということは、それだけで評価に値する一本なのではないかと思います。評論子は。

良作ではあったと思います。

talkie