「映像がけばけばし過ぎる(;´Д`)」ヘルタースケルター 初台験さんの映画レビュー(感想・評価)
映像がけばけばし過ぎる(;´Д`)
原作漫画は学生の頃立ち読みで読んだ覚えがあります。
原作者の岡崎京子は交通事故で大けがをして以来リハビリ生活を余儀なくされてそれ以来新作を描けないでいるけど・・・
今回映画化されるってことで結構楽しみにしてた。
何しろエリカ様のヌードが見られるっつうんだからそりゃー楽しみですよワチョ――ヽ(・∀・)ノ――イ♪
ただ蜷川実花監督ってのがちょっと引っかかってた(;´Д`)
『さくらん』で観たような良く意味が分からない目に優しくないけばけばしい映像は、見ててちょっとくらくらしたのもあったし(;・∀・)
そしていざ観に行くと・・・
いや~目が疲れる疲れる(´・ωゞ)ゴシゴシ
基本原作に忠実な話の流れで、原作で良く分からん部分もそっくりそのまま映像化してる感じ(゚∀゚)
例えば大森南朋の検事なんて、原作でも「やっと会えたねタイガー・リリィ」とかいう意味が良く分からんことを言ってるし
そしてこの検事の言うことがいちいち説明的ヾ(゚Д゚ )ォィォィ
違法な美容整形外科を捜査してる中で、全身整形を施したりりこに目をつけたまではいいんだけど・・・
きざったらしい台詞と立ち振る舞いがどうにもこうにも・・・(;´∀`)
漫画だから許容できるけど、それをそのまま実写化しても何だかおかしい感じ。
りりこの部屋のデザインとか、幻覚シーンの見せ方とかけばけばし過ぎる(゚∀゚ ;)タラー
マネージャー役に寺島しのぶってのはどうだろ?
原作だと若い設定なのに、思いっきり寺島しのぶの実年齢と同じくらいの設定にするなら年齢を重ねた役にふさわしい演出の仕方とか役作りとかあったんじゃないか?
何考えてるか良く分からんし、言いなりになってるだけの役なら、わざわざ寺島しのぶを起用しなくても良かったんじゃないか?
ちょっと無駄に使ってる気がするな~ε-(´・_・`)ハァ・・
りりこがテレビ出演中に倒れて幻覚を見るシーンなんて、ちょっと大げさな上に長過ぎる(;・∀・)
あれ見てるだけでかなりくらくらするし、ポケモンのフラッシュを見た子供が病院に運ばれた事故みたいにならないかと心配だった(笑)
実際俺が劇場で観てた時、耐え切れず外に避難する観客が何人かいたし、外に出る前にめまいがしてたのか歩く足もふらふらだったし(´-∀-`;)
一緒に観に行った彼女も途中で退席したし∑(゚ω゚ノ)ノ
つうかりりこ倒れたのにスタッフは誰も病院に運んだり介抱したりしないのか???
ほったらかしってことはあり得んだろ( ゚Д゚)ゴルァ!!
そこからラストに行く前に、マネージャーがりりこの調査資料を大量にコピーして各マスコミ宛にポストに投函する時は、どう考えても「(;゚д゚)ェ. . . . . . .」って感じになる。
なぜそれをしたのか?
そこまでりりこを恨んでるという描写も、りりこが指示した描写も全然ないしな~┐(´д`)┌ヤレヤレ
そしてクライマックスの記者会見のフラッシュの多さは一体???
バシャバシャ撮りまくるから、まさにポケモンのフラッシュ状態になってもおかしくない(-_-;)
原作ではりりこは自分の目玉をえぐり撮って楽屋に残して消えるっていう流れだけど、映画ではナイフで目を突き刺して倒れるという流れ。
この時もひたすら幻想的に見せるだけで、社長も記者もスタッフも、誰もりりこを介抱しないし救急車も呼ばないし、倒れてもずーっとカメラを撮り続けるというリアリティーのなさ(´Д`)ハァ…
そこからどうやって姿をくらましたんだ????
その直後いきなり行方不明になったとか言われても全然わからん(ヾノ・∀・`)
そしてラストは、水原希子扮する若手モデルの吉川こずえが香港?みたいなところで撮影してて、その仕事が終わってフリークショーを見せるアングラ的な店で打ち上げをしてたら、そこにりりこがいるという流れだけど・・・
まずフリークショーを見せてるようなアングラ感が全然なし!!乂(´Д`;)
普通におしゃれなバーになってるだろこれヾ(゚Д゚ )ォィォィ
あとラストのりりこのルックス・・・
全然普通じゃねえか!!!( ゚Д゚)ゴルァ!!
原作では蛇を巻き付けて黒い眼帯をしてる、いかにも見世物小屋的なアングラチックな感じだったのに、ここでは眼帯をピンクに飾ってるし、衣装も普通にチャイナドレスみたいなのを着て扇子を持ってて・・・
醜く変化したという感じじゃない。
原作でもラストカットのりりこの姿は醜さは全然感じなかったから、映画にするならその辺もしっかり見せるようにせんと!!!
なぜ目をナイフで突き刺したのか理由も分からんし。
体中のあざをメイクで隠した時も全然変化が分からん。
あざも中途半端で普通にタトゥー入れてるような感じにしか見えんしΣ(゚Д゚ υ) アリャ
セックスシーンも中途半端だったな~(+_+)
確かにエリカ様の乳首は見えたけど、全然大したことない。
クライマックスの「見たいものを見せてあげる」も意味分からんな~(^_^;)
体が醜く崩れていく描写が全然ないから、りりこの悲壮感も際立たない。
エリカ様は頑張って演じてるし、この役は現時点ではエリカ様以外にはできないと思うけど、どうも脚本に難があると言うか。
彼女の談
「背景に映ってるインテリアって全部結構高いし流行ってるけど、これが10年後にDVDか何かで観たら昔流行ってたな~って感じで終わると思う。」
「写真家だし演技の表情とかつけるの下手なんじゃない?」
「つーか映像見るのに疲れて話が入ってこない。」
写真家だからこそ風景とかデザインに凝るのかねえやっぱり(;・∀・)
原作の話はもっとえぐいし、りりこが徐々におかしくなってくサスペンスの要素も盛りだくさんなんだけど、これは単にビビッドな映像美を見て楽しむ映画にしかなってない工工工エエェェ(゚Д゚)ェェエエ工工工
新井浩文はもっとおねえキャラを前面に出さなきゃダァー(゚ω゚)bメッ!!
そして窪塚扮する御曹司の婚約者が、りりこの差し金で顔に硫酸ぶっかけられて件の違法美容整形外科で治療するわけだけど、ついでに全身整形も受けたため医者が逮捕された後は病院が閉鎖されたからもうとんでもないことにガクガク((( ;゚Д゚)))ブルブル
・・・というエピソードも出てくるかと思いきや全然なし。
映像の外連味とデザインにこだわり過ぎてて、えぐい描写は極力抑えて作ってるのが良く分かる。
原作に忠実で若い女の子に観て欲しいという魂胆が見え見えなのですネッ(oゝД・)b
言われるほど刺激的で衝撃な映画じゃないけど、映像のけばけばしさだけならかなり刺激的(笑)
ただ役者はみんな頑張って演じきってた(。_。(゚д゚(。_。(゚д゚ )ウンウン
もう少し観客の目に優しい映画を作って欲しいですな(-_-;)