L.A. ギャング ストーリーのレビュー・感想・評価
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ギャングVSギャング顔負けの警察
ショーン・ペンがあまり好みではないので、見るのはどうしようか迷っていた作品。
でも、ライアンが出ていると知り、急遽見に行った。
オープニングのシーンで、ショーン・ペン演じるミッキーの極悪人ぶりが、余すところなく発揮されていた。
地獄の底にいる鬼のようなミッキー・コーエンになりきった、ペンに圧倒された。
「ロスは俺の物」と豪語するミッキーと、彼らを葬り去ろうとする警察との戦い。
これは、オマラが言うように、正に≪戦争≫だった。
オマラ巡査部長の仲間となる5人のメンバーは、皆、良く言えば「個性的」。
悪く言えば「はみ出し者」。
そんな彼らは、皆命をかけて、悪をやっつける。
オマラの奥さんが身重なのに、どっしりと構えていて、とても良い。
彼女を加えて、合計7人ね。
7人と言えば・・・うふふ~。
ライアン演じるジェリーは、「ドライヴ」のクールな彼に似ているようで、ちっとも似ていなくて。
演じ分けはさすがです。
オトボケな彼が、なぜ仲間に加わったか、そのシーンは重要だと思った。
彼の根底にある物。
それこそが、ジェリーを動かす。
仲間となった者たちが持っている物。
エマは、清潔感があり、妖艶で、美人。
ヒロインにぴったり。
ジョシュ・ブローリンは、あの時代の雰囲気がとってもよくお似合い。
あなた達だって、ギャングじゃない!と思わせる、場当たり的な方法もおもしろい。
煙が立ち込め、マシンガンをぶっ放し、備品を壊しまくり、車を燃やし、やりたい放題。
でないと、負けて死んじゃうものね。
ホテルの階段シーンは、「アンタッチャブル」を彷彿とさせた。
銃の名手を演じたロバート・パトリック。
最近いくつかの作品で見ていて、彼って若い頃何の作品に出ていたっけ???と、ど忘れしているのを思い、調べてみた。
なんと! 「ターミネーター2」の、あの液体金属の彼だったのですね~。
すっかり忘れていました。
そう、そうっ!
「アンタッチャブル」をまた観たくなりました。
後半、ホテルのロビーでの銃撃戦。
クリスマスプレゼントの山が粉々に砕けるスローモーション。
そして赤い階段。
アンディ・ガルシアが階段から落ちた乳母車を受け止めながら銃を構えてる・・・
もう、なんだか、あのシーンが彷彿とさせられました。
ギャング映画を観て、また昔のギャング映画を観たくなる。
こんな懐かしい気持ちにさせてくれる映画でした。
あと、顔は知ってるんだけど、名前は知らない俳優さんが出てました。
硫酸をかけられた、ヘン顔の彼です!
おそらくエミネムの「8マイル」で脇役を演じた人だったかと思うんですが・・・
どなたか、お気づきなった方いませんか?
彼は今後、大成すると思います!
根拠はないですけど(笑)
アンタッチャブルにはかなり及ばないなぁ
「マフィアと対決する、力による解決も厭わないチームの物語」って、アンタッチャブルじゃないか!と楽しみにしておりました。
見始めてからも、ついケビン・コスナーのアンタッチャブルと比較しながら鑑賞しました。
で、本作は残念ながら及びませんでしたね。
敵役ミッキー・コーエンを演じたショーン・ペンは今作でも良い存在感。笑っていても、「腹の中で違うこと考えてる」というのが伝わってきます。
冒頭にはかなり衝撃的な処刑シーンもあったり、「おっかないマフィアのボス」であることは分かるのですが、どうにも「アンタッチャブル」でデ・ニーロが演じた「アル・カポネ」ほどの怖さが感じられません。振り返ると、「大物感」が薄いためかもしれません。チンピラのまま偉くなってしまった人、という感じでしょうか。
翻って主人公チームを見ると、主役であるジョン・オマラ巡査部長のキャラが立ってなかった影響が大きいですね。
他のメンバーはそれぞれ個性も理解でき、行動・言動に共感できました。
でも、メインであるオマラのキャラがよく判りません。
やたら好戦的なのが戦争の後遺症なのか、それっぽい描写もありますが、掘り下げが浅く、共感までは至りません。理解したのは、「この人感情優先なんだな」というくらい。
正直、「なんでそういうことするかな?」と行動に疑問を感じてました。
そして最悪といって良いくらい酷かったのがラストの決着シーン。「取ってつけた」という表現がこれほどぴったりくる演出はめったにない、というくらいひどい展開で、スケール感を更に縮小させ、私の気持ちもエンディングに向けて急降下で盛り下ってしまいました。
エマ・ストーンは綺麗でしたし、ライアン・ゴズリングは見ていて楽しかったし、ニック・ノルティを久々に拝見できた嬉しかったのですが、、、残念です。
最後がちょっとねぇ。
実話に基づいている映画。1950年代にロスアンゼルスであった、ロス市警とマフィアの戦いが舞台になっています。
どっちがギャングかわからないですね(苦笑)。1900年代~1950年代のアメリカは、ギャングの時代と言っても過言ではないわけで、有名なアル・カポネとも、“バグジー”ことベンジャミン・シーゲルなどとも時代が重なっています。
物語の舞台が第二次大戦後と言うのは重要な設定で、“日本との戦争が終わったのに、今度は、ギャングとの戦争が始まる”的な厭戦気分が若干見られます。朝鮮戦争は1950年からですから、ちょうど戦争がない時期だったので、それも仕方ないかも。しかし逆に、戦争で様々な戦いをしてきた男たちが警察官をしていた訳で、そう意味では、戦うべくして、戦いになったとも言えるかもしれません。
ちょっとわからない所が、判事と共に、市警本部長もミッキー・コーエンから饗応を受けているシーンが有るんですが、ミッキー・コーエンを倒せと言う命令をだしたのも市警本部長で有るわけで、実は、見ている間ずっと市警本部長に裏切られるのではないかと思っていたんですが、そんな事はありませんでした。一体どうして市警本部長は、ミッキー・コーエンを倒そうと思ったんですかね? 警察官としての良心?
インターネット上の百科事典サイトに拠れば、ミッキー・コーエンは殺人罪ではなくて、マフィア逮捕の常套手段の脱税で摘発されたみたいですね。この辺りは、物語を盛り上げる上での脚色・・・と言うか、一応、実話には基づいていますが、映画そのものはフィクションなので・・・と言うことなんでしょう。
ところで、ストーリーに関係はないんですが、ロバート・パトリックって、あの『ターミネーター2』のターミネーターT-1000を演じていたんですね。ビックリ。
キャストのことを言えば、この映画では、ショーン・ペンでしょうね。主演はジョシュ・ブローリンだし、ライアン・ゴズリングなんでしょうけど、存在感というと、ショーン・ペンです。彼の、冷酷で残虐なマフィアの首領の演技は圧倒的に素晴らしいです。だってねぇ。殺し方がえげつない・・・。
ここからネタバレ。
しかしながら、オマラ達とコーエンの戦いは、徐々に激化して盛り上がって行くんですが、キーラーが殺されたり、オマラの自宅が銃撃されたりしてオマラ班は追い詰められた上に解散の危機が迫るんですが、そんな危機的状況での起死回生の逮捕の決め手がグレイスが証言って・・・。あのまま強硬な捜査方針で行って、自分たちで逮捕の決め手を見つけるんじゃないんかい!そこはちょっと納得がいきませんでした。
全般的には、まぁまぁかな。
ギャングVS警察ギャング
えー、と。あんま物語で言及することが思い付かないです。
いや、面白さは保証しますけども。何だろう。中身がないってことでもなくて。
取り立てて語ることもないっていうか。
ああそうだ。キャストですね。キャストがいいです。
ショーン・ペンのイっちゃってる悪党加減がマジに絶妙でしたねえ。こんな危ない表情出来る人でしたっけ?ま元々悪党顔か。
というかね、これ何だかキャスト豪華すぎませんか?例えるならソダーバーグ映画っぽいアンサンブルキャストというか。
ジョシュ・ブローリンにライアン・ゴズリングにエマ・ストーンにニック・ノルティにロバート・パトリックにジョバンニ・リビシって何かどういうラインナップ目指して揃えてきたんだよ?ていう。つかロバート・パトリックってあんな老齢な役を演じる様になっちゃったんですね。もうそんな年かしら。ニック・ノルティなんか暫く見てない間にもう丸々太っちゃってw
エマ・ストーンはあれでしょ?監督のルーベン・フライシャーがゾンビランド撮った時にヒロインやってた誼みからでしょ?違うのかな。
それで主役にジョシュ・ブローリンて大分渋い配役ですよね。この人飲んだくれのどうしようもない役もこなせるし、こういうキッチリ渋い役もこなせちゃうし好きな俳優さんです。
彼の相棒にライアン・ゴズリングってのもハマってますよなあ。飄々としてるけど実は頼もしいって感じで。
ジョバンニ・リビシのオタクっぽい雰囲気もサマになってますね。
こんだけのキャスト揃えて面白くならない訳がないでしょ!てことですよ。要するに。
自分が言いたいのは以上です。
かっこよかった!
ノーテンキなお気楽ギャング映画
予告編を見れば分かると思うが、この映画はあくまで「事実を元にした純然たるフィクション」である。それもダイ・ハード並みに。
別に私はその点について、とやかく言うつもりは無い。むしろこの映画の馬鹿げた部分を気に入っているぐらいだ。
「いかにも」な戦後のLAがスクリーンいっぱいに登場し、挿入曲もこれまた「いかにも」時代を感じさせるものばかりだ。だがこの映画はリアリティを追求する類いの映画ではない。近年はまったく見られなくなったコテコテのギャング・アクション映画なのだから。
それでもこの映画に魅力があるのはひとえに俳優たちの力量によるものだ。ジョシュ・ブローリンは向こう見ずなタフガイをしっかり演じてくれている。彼がとる行動はどれもこれも無謀としか言いようが無いのに、良くも悪くも不安感を感じさせない。意外と銃器を使いたがらないところもミソだろう。
ライアン・ゴズリングはこの映画の中で一番素晴らしいシーンを担当している。彼が演じるジェリーは初めのうち、他の汚職警官と同じようにギャングの悪事を見過ごしている。だがあることがきっかけで(といってもかなり陳腐で唐突だが)凄まじい豹変を見せる。あの「ドライヴ」のライアン・ゴズリングがここでも見ることができるのだ。目が笑ってない時の彼はびっくりするほど凄みがあって、この映画で唯一鳥肌の立つシーンであった。
その他の役者も洗練されている。チームを編成する際、それぞれに特技があるおかげでとても楽しめるものになっている。何より誰一人としてキャラクターが被っていなかったのが良かった。
次に、ミッキー・コーエンを演じたショーン・ペンなのだが、前半はまあまあだった。静かな狂気を見せる場面が多くて彼の演技を生かすには十分だった。だが後半になると、次第にコミック調の大げさな「ギャングの親玉」に変貌していく。はっきり言って怖いとも何とも思わないが、そのコテコテの演技が見ていて楽しい。「サンタのお出ましだぜ」のシーンには笑わせてもらった。
彼の愛人を演じたエマ・ストーンは魅力的ではあるが、ファム・ファタールを演じるには色気が少ないように感じた。良い役者なのにほとんど出番が与えられず、たとえあったとしてもほとんど無意味な場面ばかり。とはいえ、序盤で見せるライアン・ゴズリングとの掛け合いは良く、台詞の中に40年代らしい華やかな雰囲気を感じさせてくれた。
それでも後半に行くに従い、この映画は自らの弱点を次々と露呈していく。
まずキャラクターの使い方がまったく上手くない。これだけ素晴らしい役者が際立ったキャラクターを演じているのに、肝心の戦闘シーンではまったく活躍していない。本当に、びっくりするぐらい。その銃撃戦の場面そのものも最低だ。まったくテンションの上がらないマシンガンの撃ち合いには飽き飽きさせられる。前半などで見せた殴り合いのシーンは効果音もぴったり調和していて、生々しさが良く出ていたのに。
よくわからない思わせぶりなシーンも気になる。本筋には全く必要のない無駄なシーンを多く含んでいるせいで、陳腐なストーリー展開がますます間延びすることになるのだ。
しかも、なぜだか後半では急に映像の質感が安っぽくなる。中盤の電信会社の襲撃シーンなどは陰影が際立っていてなかなかかっこよかった(馬鹿げたマシンガンもほとんど登場しない)。それなのに最後のホテルでの銃撃戦は妙に平坦な映像でまったく映画に入り込めなくなる。まるで映画が観客を拒絶しているみたいだ。
でも一番最悪なのはジョンとミッキーが退治するシーン。手元に銃があるのに、あえてジョンはそれを捨て、ミッキーとタイマンで勝負をする。ここから平坦な映像とヘタクソな構図が安っぽさを存分に引き出してくれるのだ。不良高校生だってもっとマシな決闘を見せてくれる。最後の最後で台無しになってしまった。
結局どうなのかというと、つまらなくは無かった。こういう何も考えなくて済むアクション映画には別の楽しみ方があるし、現に私は映画全体に流れる妙にのほほんとした空気感が嫌いじゃない。
最後の方でダメになったのは、おそらくシリアスさを引き出そうとしたせいだろう。何人かの仲間が倒れるのだが、あまりにも適当に盛り込まれているからまったく感動できないのだ。そんなことなら、最後まで頭空っぽアクション映画に徹して欲しかった。
はっきり言って良い映画ではない。でも意外と楽しめたのも事実である。
(2013年4月30日鑑賞)
ストレートでいい
言いたいことがそのまま伝わるストレートさが良い。 ジョシュ・ブローリンの渋い演技に ライアン・ゴズリングの怒りスイッチ・オンの表情、ショーン・ペンのナチュラルな悪役、周りを固める脇役の皆さんも かなり豪華であっと言う間の113分。
ベテラン組、ニック・ノルティ(『Warrior(2011)』)は ちょい役ながら存在感アピール。 その昔『ターミネーター2(1992)』の“無表情で一世を風靡”した ロバート・パトリックは凄腕のガンマン役など。
若手組、個性派ジョバンニ・リビシ(『テッド(2012)』)は 抑え気味の演技。 警官役ならマイケル・ぺーニャ(『エンド・オブ・ウォッチ(2012)』)。 居てくれるとなんだか安心、アンソニー・マッキー(『アジャストメント(2011)』)など。
すべてに共感できるのに、ここだけは変えてほしいと思う ヒロイン役のエマ・ストーンちゃん。 『ラブ・アゲイン(2011)』でも ライアンと共演していましたが、残念ながら今回も お色気不足。。。 年齢設定なども考慮しているのでしょうが、ここはマリオン・コティヤールくらい演技力のある女優さんを 人選してほしかったです。
個人的に注目したのが ジョン(ジョシュ)の妻役を演じた ミレイユ・イーノス。 警察官を支える妻としての自覚、内に秘めた葛藤を ふっと浮かべる表情や しぐさで魅せる演技が光っていました。 テレビドラマで活躍している女優さんのようです。
こぶしのぶつかる音がリアルに響く アクションシーンや、近年の「一発で仕留める」ようなスマートさとは逆を行く 機関銃やピストルでの銃撃戦も見もの。 また、戦うばかりではなく ちょっと笑える部分や 昔のアメリカン・ショービズの華やかさと トレンチコートを身にまとい颯爽と歩く堅気な男たちを バランスよく映していて飽きずに楽しめます。
よくあるストーリーでも、このメンバーなら 一見の価値はあると思う4.0。 エマちゃんでなければ、もう少し評価が上がったと思いました。
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