シン・エヴァンゲリオン劇場版のレビュー・感想・評価
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取り敢えずの完結という感じ
ダイコンアニメの頃からナディア、トップと、自分が描きたい世界を繰り返し繰り返し手を変え品を変え表現してきた庵野監督らしいエヴァでした。
監督も自分も年齢重ねたからなのか、今の人間観が垣間見える表現は納得できました。共感できるかどうかは別として。
当たり前だけど、男性目線が強く出てるんで、そこを不快に思う人もいると思います。
個人的には、あれだけ「魂」「魂」連呼してるんだったら、精神世界での性の表現って邪魔なんじゃないのかな?と思いました。
きっとまた別の切り口思いついて同じテーマを追った別のエヴァを作るんじゃないかと予想します。15〜20年後ぐらいに。
面白かったか、これ。
今更何を
コアなファンでは無いしパチンコもやらないし、ストーリー展開もいまいちピンと来ていない外連味だけが好きなニワカですが、そんなニワカがどう評価しても嫌な顔されない所にエヴァと言う作品の懐の深さを感じます。
寧ろこうした自身も含む鑑賞者達の様々な考察や憶測やそれぞれの感想などを互いに意見交換するような一連のムーブメント自体が、エヴァのストーリーの神髄(あくまで私はそう感じるだけ)である他人との干渉をポジティブ化するシステムのメタファーになっているように感じました。
物語が終盤に向けて進んでいくにつれ、シンジの意思と共に虚構から現実味のある世界へと変化していくリアルな絵の演出や描写が、現実の世界に、それぞれの人生に各自が起結する構造は総監督である庵野監督の決意でもあるようにまた感じました。
本当に庵野監督様ご苦労様でした。
続く実写立て2本の映画が本当に楽しみで仕方がありません。
自己満足映画。
シンエヴァは優しい作品
エヴァのコアファンではありません
The凡作
ようやく着地したという安心感。それ以上はないかな
TV版の頃から、結局エヴァって辻褄合わせとか考えてないんだろうな、と冷めた目で見てしまっていたわたくしは、今作も「面白さ」には特に期待せず、最後の最後に一体どう着地するのだろう、という興味関心だけで鑑賞しました。
で、結果としては、なかなか綺麗に着地したじゃない!というスッキリ感でいっぱいでした。
もうこれでエヴァについてモヤモヤしなくていいんだ、という安心感というか、解放感というか。
ぶっちゃけ伏線回収は全然出来てないし、戦闘シーンも今となっては特段新しさも感じないし(プロメア辺りの方が遥かに凄い)、面白さで言えば2点なんですが、まぁあんだけこんがらがったモノをとりあえず綺麗に着地させたことに「お疲れ様」のプラス1点で。
エヴァの終わりとしては申し分なし!
普通がイチバン!
物語の主要部分とは関係ない第3の村のエピソードが長いのだが、これは平凡な日常への憧れが強くあることを打ち出しているのだろう。なにしろ高度成長前の田植えまで戻ってしまうのである。
世界が破滅した後の状態から見慣れた日常に戻るというアクロバットをやり遂げているが(テレビ版最終話での失敗を挽回しようとしている)、この映画は非日常から日常へという「形式」が重要であって、ロンギヌスの槍とか神とかいった「内容」は瑣末なものである。それがキリスト教の用語でなくても仏教的な用語で語られていても違いはない。神秘的な場面の連続なので、そのイメージをどう解釈させるかは言葉の問題である。言葉で、これがこうなると言えばそう解釈するしかないのである。「インターステラー」の超科学的なご都合主義を思い出させる。
ゲンドウがシンジと同型に造形されていたのは、ちょっとベタな展開で驚いた。セカイ系の面目躍如であるが、25年かけてこれかよ、と。
よかった点は、わかりやすく作られていたこと。内容と形式の分離が進み、内容はどうでもよく、形式を語っているのだということがよくわかった。内容(キリスト教的な世界観の引用)はセリフによる説明で済まされ、これがお好きな人はどうぞご自由に解釈してくださいというシニカルさがあった。
ロボットものの見せ場はロボットプロレスだが、エヴァ初号機どうしの戦いは、戦い自体にもはや作り手の関心はないということを示すかのように茶化されていた。作品を賦活するためか『Q』で戦艦が出てきた時に、エヴァは一気に古びてしまった。作品のロボットもののテイストが薄くなってしまった。
何にせよ、これが最後なので、最後から理解できるということがわかりやすさになっている。最後なので今まで伏線とは思われなかった部分が伏線として立ち上がり、設定の裏の裏まで明らかにされた(ゲンドウ問題、ユイ問題、複数の大災害の意味とか)。もちろん後付けなんだろうけど。
また、最後だけにテレビ版最終話他すでに語られたエピソードへの仄めかし的な言及もあり、通底したものがあるかのようにまとめている。だがそれらに多少なりとも辻褄合わせやコジツケ感があることで、本作も多々あるエヴァ解釈の一つになってしまうのである。
それにしても、テレビ版の失敗がここまで作品を作り続けさせる意欲を持続させることになるとは! うまく締めくくれないとトラウマになるという奇妙な作例として後世に残るだろう。
にわかファンです。
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