シン・エヴァンゲリオン劇場版のレビュー・感想・評価
全1015件中、221~240件目を表示
さようならエヴァンゲリオン
正直見終わって、こんな明るいラストで良いのかな?と戸惑ってしまうくらい今までの作品にないスッキリとした終わり方。
でも、逆にスッキリ晴れやかに終わってくれたので迷うことなく本当に終わりなんだとも思った。
なのでエヴァらしくはないかもと思いつつ、こういうラストを見れた事はとても良かったなと思うし、勝手な想像だけど作品を作る中で監督の価値観も穏やかに変化していったのかもしれないなと思った。
あと、やはり劇場で聴く宇多田ヒカルはとても良かった。「One Last Kiss」から「Beautiful World」の流れで鳥肌がたった。
超難関映画
旧から新への大きな変化は…
新も旧も 庵野氏の"極私的物語" だったのでしょうが、旧からの大きな変化は、そんな庵野氏に「伴侶」が出来た事ですよね。
それが、しっかり者の眼鏡っ娘で、繊細なコミュ障でも拒絶せず、時に寄り添い、時に助け、導いてくれる新からのキャラ「マリ」=「伴侶」
ここらへんは指摘している方多数いらっいますね。
それを踏まえての本作のクライマックス、庵野氏の脳内では、レイは理想の2次元キャラなので結ばれる事は無く、アスカは一方的に恋心を持ったが拒絶された恋愛トラウマの相手(なので旧作では絞殺…)、ミサトは初恋相手の憧れのお姉さん、そんな各自に決着を付け、結末がああなったのは大いに納得、何せ "極私的物語" なのだから!
ここからは画的な話ですが、やはりCGメカは嫌いです…、旧の12使徒vsアスカを越えるメカ画が新シリーズには無かったですね…
それと、気になったのがプラグスーツでのキワどいバックお股越しショットが多かったですが、総じてムッチリ感の無いキャラばかりなので個人的にはグッと来ませんでした…
登場人物たちの魂の浄化と新世紀創造
今まで(特にQ)と比べて、説明的な台詞が多く圧倒的に親切な作り、どうしちゃったの?
まぁ、それでも理解できない部分は多々ありましたけど。
物語の根幹にある人類補完計画を遂行する碇ゲンドウの、本当の目的は私欲の為ってのが萎えます。
要約すると、
こじらせ厨二病親子が理解し合うまでを、ややこしくも壮大に描いた稀代のエンターテイメント。
そんな感じ?
シンジによって登場人物それぞれの魂が浄化され(なんとなくスッキリ)、新世紀が創造された、のかな?
その新世紀が、
エヴァ後の世界なのか、シンジとマリ以外はエヴァ世界の記憶の無いパラレルワールドなのか、
その辺は考察が楽しめそう。
マリが、ゲンドウとユイを引き合わせたような描写があったりとか、映画版のポッと出のくせに(失礼!)、なんだか重要なキーマン的な余韻を残してるんだよなぁ。
上映時間も長く途中で飽きたけど、
コアなファンでは無いけれどTV版からすべて付き合ってきたので、完結にはグッとくるものはありました。
公開終了間際、観てきました。
良かった。
構造的には旧作の造り替えなんだけど、
下手に旧作との物語としての直接的な関連はなくて新劇場版の世界としてちゃんと独立したストーリーになってたのが良かったです。
だから今作でのアスカはこういう設定なのね、と素直に納得できたし。旧作からのファンに強烈に時間の経過を感じさせていて、そこら辺が感慨深かった。
旧劇場版は最終的には自分と向き合いつつの母親との邂逅なんだけど、今回はそこのリフレインにならないように徹底的にシンジとゲンドウを向き合わせていました。結局今まではっきりとはやってこなかった部分だから長年の心のつっかえが取れました。
旧劇場版でのシンジの心理を開始40分で乗り越えさせて、同じハマり方をしているゲンドウとぶつけるのは良い変化。
実際エヴァに乗る乗らないみたいな部分に関して言えば破で終わらせているので、立ち直りが早かったのもある程度納得できます。
尺の都合で今回も一気に覚悟決まりすぎてる感はあるけど笑
14歳が一気に28歳に成長してましたね。
旧作だとTVも映画もゲンドウの思惑は最終的に一個も達成されていないのですが、今回は多大な温情がかかけられていました。
庵野さんも歳をとったんだな、と思います。もちろんいい意味でね。
むしろ丁寧すぎるぐらい一個一個の物事を説明と消化をしてて、庵野さんにしてはかなり商業的に作ってると感じました。思えば新劇4作は最初から明確にエンターテイメント性を強くしてましたね。
ちょっと残念だったのはエヴァの戦闘シーンが新劇場版で回を重ねるごとに3DCG感が出過ぎてて、ふと冷めちゃう瞬間があるところ。
終盤の背景をわざと特撮セットにしてエヴァ本体の動きのアニメ感の無さを薄めようとしてるんだけど、若干ゲームとかMMD作品見てるようなチープさを感じて笑ってしまいました。
裏宇宙で13号機が待機してる姿がカヲルくん初登場ポーズで、ゲンドウ≒カヲルを印象付ける遊びなんだろうけど、ゲンドウさんそんなポーズします?な部分も地味にツボ。
終盤の連続で槍にブッ刺さるシーンは多分わざと笑わせに来てる。
あと全編通して冬月先生が超人すぎますw
L結界の中で生身でギリギリまで耐えてたのもだし。
Qの時からずっとヴィレの人達が100人単位でなんとかやってる作業を全部一人でやってるよね。
振り返ってみると4作品通して綺麗にまとまってるいい作品でした。と同時に、旧劇場版があれで完璧に完成された作品だったと再認識。
新劇場版はなんとか同じにはしないように頑張った結果、清涼感のある作風になったのかも。
所々に散りばめた旧作っぽい構図は物語上の意味はそんなに無くて、単純にファンサービスなのかな。
なので最後の駅のシーンも漫画版のオマージュでありオマケなんだと思ってます。
マリのモデルは多分やっぱり庵野さんの奥さんなので、そこは自分にサービスしたのかな笑
想定の範囲内すぎて逆に想定外
期待してることが全てされてて、過不足なしでした。
迫力のバトルシーン、演出の奇抜さ、伏線回収、そして分かりにくさ。
全てが良くも悪くも想定の範囲内すぎて、逆に想定外というか。
あ、前半の綾波萌えだけは想定以上です。
こういう難解なアニメは得てして何らかのメタファーになってますが、細かい設定が分からなくても、アニメ業界やそれに関わる庵野監督と周辺の人々がテーマになっていると、しっかり受け止めれる作りになっています。
全ての主要キャラクターがしっかり幸せな方向(?)に昇華されていってて、「エヴァが終わった感」に溢れた、まさに卒業式。
特にゲンドウは思ってた以上のさらけ出しっぷりでした。SFモノの一つのテンプレである、「自分は本当はこういうやつなんだー」と相手と対話する心象場面をハッキリ書ききっていたのが一番の驚きでした。
ただあの辺はちょっと時期を逸した演出でしたね。
ビューティフルドリーマー、グリッドマン、実写でも松本人志の大日本人でやってたことで。
数年早かったら大爆発だったんですが。
65点
映画評価:65点
壮絶な親子喧嘩?親子ごっこ?
何れにしろ終わりました。
私自身がどこまで理解し、
どこまで解読できたのか不明ですけど、
作品は中々良かったです。
確かに面白かったですけど、
これを10年待てるかと言われたら
正直、困難に思えます。
行列の出来るラーメン屋さんで
2時間待って、ようやく食べれた感じの作品。
そこそこの美味しさだったけど、
待っていた分美味しく感じてしまった様な。
そんな評価がされている気もする。
個人的には
序盤の集落のシーンがクライマックスでした。
そっくりさんの生き様と、アスカや周りの人たちの優しさが最高に微笑ましかった。
そっくりさんの最期では涙が溢れました。
とても無念でした。
そしてシンジがその無念を拾える男になっていたのにも感動しました。
ただアクションシーンが多くて
若干酔いと飽きがきましたが
2時間半はあっという間でした。
面白かったです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ここからは考察になります。
※あくまでも個人的な推測ですので正しいとは限りません。
まず、
《ゲンドウ=カヲル》だったんですね。
ずーっとカヲルが何者で、
何でシンジに執着していたのか謎でした。
見えない何かで繋がっている様な雰囲気がありましたけど納得しました。
カヲルは、ゲンドウがユイと出会ってから芽生えた新しい自我なのでしょう。
孤独を望んだゲンドウの中に生まれた
愛情や温もり、希望や理想
そんなものの象徴が具現化されていたのかもしれませんね。
そして、カヲルとして生きる事にした彼は
最愛の妻ユイを失います。
そこから彼はカヲルという自我を捨てて、
ゲンドウとしてユイ復活のイバラの道を突き進もうとした事から、この作品が始まったんですね。
エヴァンゲリオンという呼び名の人造人間
その正体はユイ。
だからこそユイとのシンクロ率が必要だった。
誰もが乗れるものではない。
ユイの息子、ユイのクローン、ユイの親友
だったから乗れたのかもしれないですね。
あくまでも仮説ですけど
あれだけの壮絶な戦闘シーンは
全てまやかしだった。
いや、実験の苦労を模していたのではないだろうか?
ユイの復活には、
ユイに近しい人間の体液か何かが必要だったのでは?
その過程で起こりうる障害が《使徒》と呼ばれたのではないだろうか?
インパクトというのは
大失敗とか、実験による事故だったのかもしれない。
ネルフという科学実験所による
人体錬成の禁忌をモチーフにしていたのかもしれない。
まぁ、
どこまでが空想の世界で、
どこまでが現実だったのかは判りません。
ですけど、
こうやっていつまでも
正解のないロマンを探すのって
凄く楽しいですよね!
庵野秀明さん
お疲れ様でした。
素晴らしい作品をありがとうございました!
【2021.4.26鑑賞】
【2021.6.17鑑賞】
良かった!ちゃんと終ってくれて
親子のすれ違い結末
冒頭の迫力満点の戦闘シーンから一転して、昭和の時代のようなのどかな農村に主人公3人が置かれますが、そのまま穏やかに終わってもいいのではと思ったりしました。しかし、あるヒロインの突然の死を経て
場面はゼーレとの壮絶な戦闘行為に移っていきます。ここからはシンジとゲンドウ司令との親子ゲンカのような趣に。ここで今までシンジのことをさんざん子供扱いしていましたが、一番寂しがり屋の子供だったのはゲンドウだったのでした。
ラストで第三のヒロインとの再会がありますが、内気なシンジには姉さん的な相性がいい女性なのではと思いました。
ともあれ人類が滅亡しなくてよかった。
終わりましたね
長年の時をかけてついに終わりました!
前作のQがつまらなくて最終章は観るか観ないか
悩みましたがやはり劇場に足を運んでしまいました
全体的に観て私は面白かったです
でも今回は様々なキャラクターに感情移入が出来ず
画面一体となって観ることが出来なかったのは残念です
作品の人物がみな 魅力的なので
全てを2時間強で描ききるのは難しかったのでしょう
内容はさておいて絵力には圧倒されました
さすが庵野ワールド全開でしたね
観終わった幼い子ですら「面白かったね」と言わせるのですから
しっかし
愛する女と再会したいがために
あそこまでするとは どうなんじゃい!とも
言いたくなりますが
男ってほんと弱い生き物ですね
とにかく終わりにしようとして
終わったなという感じがぬぐえませんが
私は好きです
みさとさんが髪をおろした姿と
大人になったシンジ君が良かった
後味悪くなくて良かったと思います
序から特に深く考察とかせず、ありのまま作品の演出やデザインを楽しんで見てました。
最後まで色んな表現の仕方がされていて飽きずに見れたかなと思います。
特に最後のマリとシンジが走っていき、現実世界になる所が気持ちのよかったです。
愛されてますね
納得できない
劇場は貸し切り状態。1日で6回以上リピート上映され、感染対策も万全で座席は1個あけて満席でも50%しか入れない。そんな対策も杞憂に終わる。一人しか入場してないのに、ディスタンスもへったくれもない。どうやら口コミの効果も無く、世間の関心から置いて行かれているようだ。
そりゃそうだろう。だって世界中がウィルスに振り回され、これ以上ないディザスターが起きているのに、アニメの世界で人類の危機なのか福音なのかよく分からないシロモノを見せられても、しょせんは作りごとにしか思えない。
今回、劇場まで足を運んだのは、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』で描かれた、この世界が展開する可能性について少し興味がわいたのと、好意的なレビューによるものだ。始まりのTVシリーズで何とも消化不良になり、のめり込んで見続けた劇場版で謎は余計に深まり、『シン・ゴジラ』にまで足を運ぶようになった身。「その落とし前をつけるにふさわしい」というようなレビューには期待をそそられた。
しかし、見事に期待を裏切られた。
ストーリーは非常にシンプルで、かつてネルフを指揮していた碇ゲンドウが目論む人類補完計画を遂行するための、フォース・インパクト発動への一連の活動と、それを阻止すべく敢然と立ち向かう葛城ミサト率いる謎の組織(もはや組織名とかバックグラウンドとかどうでもよくなってしまった)チルドレンたちは反ゲンドウの側について命がけのミッションをこなし、シンジくんは相変わらず体育座りのまま誰ともコミュニケーションがとれない。しかし、ゲンドウの息子であり、母親はエヴァの依り代でもあることから重要なキーパーソンであり、後半、人智を超えた活躍をして世界を救う。または滅ぼす。
生理的に受け付けないような気味の悪さも味わった。さらに、教室のセットの中で暴れる着ぐるみのようなエヴァンゲリオンや、色指定の原画のようなものまで見せられ、デジタルで作画されるであろう現在のアニメに昭和の時代のテイストを醸している。以前、劇場でスクリーンに客席を映して、現実への回帰をうながしたように、所詮はアニメなんですよと言いたいのだろうか。
精緻の髄を極めた画像や、印象的な音楽。もともと魅力のあったキャラクターは深みを増していたと思う。前作までは存在しなかった赤ん坊の存在は、アニメオタクの世代が子育てをするようになったことを示すのだろう。そうなると、チルドレンたちが貞操を保ち続けることに無理性が生じる。アスカが腰をよじって股間を露出してもそこに発情を伴わない無機質な記号にしか感じない。
全ての演出はそれらしく見せるための特殊な効果と言えよう。
かれこれ20年ほど続いた一連のシリーズも、これでおしまいなのか。とても納得できない。だからってこれ以上続けられても…
2021.3.22
「引きの美学」
全1015件中、221~240件目を表示