「エヴァよ、アスカよ、ありがとう」シン・エヴァンゲリオン劇場版 ホシ蔵さんの映画レビュー(感想・評価)
エヴァよ、アスカよ、ありがとう
公開2日目に見に行きました。
率直な意見としては「ありがとう」が素直に感情に湧き上がる最後でした。
※アスカが好きなのでアスカメインでの考察です。(長々ですが)
○アスカとの出会い
小学生は10代なるかぐらいに、エヴァと出会い、幼いながらにアスカが好きになり、こんなに夢中になるキャラは初めてでした。
「気持ち悪い」をリアルタイムで劇場で聞いた時は、訳が分からなかったけど、歳を重ね、20数年経った今、そんな言葉も色々な意味で捉える事が出来る様になりました。
○新劇になり・・・
そして、新劇を迎え、アスカも使徒に侵食され(その後、再度立ち上がってホッとしましたが・・・)、「惣流」とは別の路線に行きつつあり、自分の中にあったアスカとイメージが少しずれていたことに寂しさを感じていました。
(ここからネタバレになりますが)
○まさかのあの人と・・・
そして、まさかのケンスケと親密な(?)感じになっていて、主な流れではアスカの心の支えの様に描写されていてさらにショック・・・。
やっぱり心にあるのはシンジであって欲しいというのが長年の想いでした。
○旧劇の続き
しかし、もう感動たるや、まさかの終盤には旧劇の続きでしかない、浜辺でのシンジとの再会。シンジからの言葉に浮かべる表情に(そして大人になった姿に)、アスカのファンとしてはやっと呪縛が解け、救われた気がしました。
○ラストの描写・マリの存在
ラストはアスカやメインキャラを対面のホームに、マリとシンジが共に歩んでいく形でした。
(ここは色々な解釈があると思いますが)
マリとシンジが結ばれたような見えますが、どうにもそう思えないんですよね(思いたく無い!ってのが一番ですが(笑))
アスカやレイとは色々な想いが描写されて来た中で、いきなり出てきたマリとはほとんど接点も無く(本作でもやっと中盤に自己紹介するくらいですから)、シンジが心のよりどころにしたかったとは思いますが、結果的にそうしたのかなというのが考えです。
それは長年、アスカとレイという人気のキャラがいて、沢山のファンがいる中で最終的に誰と繋げるか?という流れをどうしても意識する必要がありますが、どうしてもそれが出来なかった(どっちのファンも裏切らない形を目指した)からなのかなと思います。
だからマリという存在を新しく作って、うまく中和する事でみんなが納得いく形とした、最後の駅のホームの描写は、シンジ(マリ)とそれ以外という構図で、存在するけど言葉などは発さず、解釈はそれぞれ見る側に委ねる形にした、というのが私の考察です。(もっともマリファンには純粋に嬉しい限りでしょうが(笑))
○自分の中のアスカの完結
映画を見て色々な想いが交錯する中で、アスカの存在ですが、自分の中では最後は「元の」アスカに戻ってくれたというのが率直な想いです。
それは、最後の決戦でアスカのオリジナルが別にいたこと、そして先述の浜辺でのシンジとのやり取りで感じた、今までに無かった優しい表情のアスカを感じたからです(完全に贔屓目ですね(笑)。もう涙が止まりませんでした(涙)。
○まとめ
自身の人生に影響を与えてくれたエヴァはやっぱり偉大だなと実感させられた映画でした。そしてこんなにも夢中にさせてくれたキャラクター、アスカ。
本当に、
「エヴァよ、アスカよ、ありがとう」
そして
「さようなら」(おまじない)
最後に
・・・やっぱり、裸を平気で見せられて、ケンスケ好きな訳は無いよね!(笑)