「全ては宇部から始まった」シン・エヴァンゲリオン劇場版 Kinky Fileさんの映画レビュー(感想・評価)
全ては宇部から始まった
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仕事で3年半宇部に住んでいた。
同僚がやたらとエヴァが凄い観てほしい!と云うので付いていった。
宇部の寂れたアーケード街の片隅にこれまた昭和レトロの小さな映画館で『シト新生』を観賞。
TV版も観ていなかったけれどカットアップの斬新な編集や明朝体のタイポグラフィでたちまち虜になった。
次の週末地元福岡に帰り、全て録画しているという友人宅に押し掛け24話ほぼノンストップで観賞。
そして宇部へとんぼ返り。
それからずっとエヴァを追い続けてきた。
その間、躁鬱病にかかり、自死も考えるほど酷い状態に陥ってきたがエヴァを観ることで精神の安定を何とか保つことができた。
エヴァを知る前はアニメをどこか馬鹿にしていたからアニメ好きになって良かった。
安野モヨコの絵本を幼児が綾波に差し出したあたりから涙が止まらず大変だった。マスクしているから眼鏡が曇って見ずらいし。
しかしマスクがあって良かったのはほぼ嗚咽していたから表情を見られずに済んだ。
洞木ひかりが安野モヨコで綾波は庵野監督との子どもを意味していると思う。
大人になっていくシンジは今の庵野監督でゲンドウは過去の庵野監督を感じる。
おそらくそうした私生活があからさまな点が鼻につく人は厳しい評価になるのだろう。
私はこの作品&庵野監督との内面とシンクロ率が高いので一アニメ好きとして評価できているのか自分でも怪しい。
どんなラストでも受け入れたかもしれない。
ただ観た人なら気づいたと思うが「おとしまえをつける」という台詞が4、5回出てきて、見事に綺麗な形で終劇の白コマまで見せて(魅せて)くれてとても感謝している。
久しぶりに宇部を訪れてみるか。
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