「雪ちゃんがかわいすぎる」おおかみこどもの雨と雪 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
雪ちゃんがかわいすぎる
これまでの『時をかける少女』『サマーウォーズ』が虫唾が走るほど大嫌いで、それを褒めている人すら嫌いになりそうなほど嫌だったため、そんな嫌な気分にわざわざなるために映画を見る必要などなく細田監督の映画はもう見ない方針だった。ところが数人の知人と一緒に『桐島、部活やめるってな』を見ようとしたら満席で見れなかったため、時間調整のためにこの映画を見たら、とんでもなく素晴らしかった。
お父さんの狼が死ぬまでが導入で、ドラマが始まるのは田舎暮らしからと言ってもいいくらい、冒頭はあらすじみたいでドラマがなかった。自給自足と貯蓄の切り崩しで生活しようとは、大学に入れるくらい優秀なのにあまりに情弱ではなかろうか。母子手当てくらい申請すれば大抵の自治体でもらえるだろう。
しかし、そんな重箱の隅なんてどうでもよくなるくらい子供たちが素晴らしく魅力的で、子育ての喜びを伝えてくれる作品だった。この映画では狼人間なのだが、人間も含めて生き物であり、勝手に生きることを是とする道を示しているところもよかった。
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