苦役列車のレビュー・感想・評価
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ゲス過ぎる
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小学生の時に父親が性犯罪で逮捕されて落ちぶれた孤独な主人公。
日雇いの人足仕事で同い年の専門学生と親しくなる。
しかもソイツの口利きで憧れのマエアツと友達になる。
でもやっぱりろくな奴じゃなくて、家賃を払わない、金を返さない。
なのに毎日飲んでタバコ吸いまくりで風俗が大好き。
しかも専門学生にも迷惑をかけて付き合いを絶たれてしまう。
さらにマエアツにも変な迫り方をして逃げられる。
とことん落ちぶれた末、タイムスリップして元に戻る?
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最後がよう分からん。友人やマエアツは想像やったってこと?
とにかくゲスやし無計画で全く付き合いたくない人間やった。
悪い奴じゃないかも知れんが、こんな人間には何一つ同調できんがな。
マエアツの純でどこか孤独な感じの役は悪くない感じがした。
そして最後の強烈な頭突きには思わず笑ったわ(場)
山下敦弘監督らしい作品
父親が性犯罪者として捕まったため一家離散となった北町(森山)。稼いだ金も家賃より先に酒と風俗で消えてしまう自堕落な生活だったが、唯一の趣味は読書!ぼろアパートの家賃さえ払えずにいたが、日雇いの仕事も順調にいっても友達になった日下部(高良)におごったり、風俗に行ったりとだらしなさは相変わらず。そんな北町も古本屋でバイトする桜井康子(前田)に興味を持っていた。そして日下部が気をきかせて「友達になる」ことを取り付けたのだ。
途中までは貧乏ながらの青春ストーリーなのだが、滞納した家賃を日下部に借りたり、日下部に彼女が出来て気まずくなったりと緩やかに展開する。そんな3人の友情の他に、同僚のおじさん高橋(マキタスポーツ)が重要な位置を占める。貝を採ったりして上司に怒られてるシーンも面白いが、歌手になることを夢見ていた過去があり、「夢を持ったほうがいい」と彼ら二人に説教していたのに、現場で大けがをしてからは「夢なんて持つな」と変化するところがいい。
性欲いっぱいの北町だったから、のぞき部屋でのかつての彼女との再会も泥沼化。そして「友達」であるはずの桜井に無理やりキス、頭突きの応酬により破局。3年後ボロボロになっていた彼がテレビを見ていると、なんとあの高橋がバンドコンテストで頑張ってる姿を・・・
終盤では砂浜の落とし穴に落ちて、元住んでいたぼろアパートのごみ置き場に落ちるというシュールな展開。そして一心不乱に物書きへの道を進む・・・この展開がなければどうしようもない物語。原作者はこの作品で芥川賞を受賞した西村賢太。私小説がメインだということなので、実際に経験したものなのだろう。
愛せそうにないろくでなし
森山未來みたさにみて
森山未來にやられたって感じの映画でした。
森山未來演じるかんたが…もうどこをどうとってもクズ人間^q^
キャッチコピーは愛すべきロクデナシだったけど
私近くにいても愛せそうにない。。
けど、そこがこの映画の?いいところなのかなあとも思いました。
もう一回見るか?と言われると…多分みんけども。
けどとにかく森山未來の演技力がすごかった。
マキタスポーツさんもよかったなあ。
好きなシーンは
このだめだめなかんたが
ともだちになってくれてありがとうっていうシーン。
そんなこと言ったところで
もう元にはもどれんけん切ない気持ちもあるけど
彼女も出来ず、お金もなく、唯一できた友人をなくしても
相変わらず風俗に通って、酒とたばこばっかりして、、、
ううううん…やっぱり好きにはなれないけど、
この映画が嫌いかって言われると、それはまた別の話かも。
苦役列車
ちょっともお、愛せないほどのクズ男。
人間の汚い部分、嫌な部分を詰め込んだような男。
歩き方も食べ方も発する言葉も行動も全部下品。
しかし、汚くて嫌な部分を何かで取り繕わず
思うがままにクズ男だからこそ愛おしく感じた。
人は自分の汚い部分を隠して、
何かで取り繕って良い人間に見せようとするが
貫多はそれをせず感情のままに生きている。
なかなかそんな風に生きられる人って
現代の世の中にはいないよなぁと思い面白かった。
まあ、実際にいたとすると完全に嫌いだけど(笑)
終わり方も好きだった。
3年後に更正して立派な人間になっていたら
どうしよう、そんな終わり方か、思ったが
相変わらずクズで少し安心した(笑)
最後シーン動く心が見えて感動した。
森山未來が頭からつま先まで北町貫多で
本当に感動した。素晴らしかった。
個人的に、貫多の俺ではなく僕呼びに
少しキュンとした。あの時代の僕呼びは普通なのか?
あと、穴に落ちるシーンがいきなり
ファンタジックで戸惑った。
昔に見て内容忘れてたので、原作小説読んでみたのを機にもう一度みたけ...
昔に見て内容忘れてたので、原作小説読んでみたのを機にもう一度みたけど、小説には登場しないミューズ的な女性(あっちゃん)が登場して全体的に小説で感じた雰囲気とはまた違うものだった。貫多の孤独とか歪み方が違ってみえた。うーん。
愛せないロクデナシ
森山未來と山下敦弘監督を堪能した。面白かったけど、90分以内くらいで良かったかなと思う。いつまで経ってもロクデナシ。同じところをグダグダうろうろ。どうしようもない主人公に微塵の愛情も湧かなかった。高良健吾さんも良かった。二人が初めて話すシーンで素人ながら上手いなぁと思いました。
実際本人は小説を当てるわけだから、最後の背中が頼もしいというか、光が当たって後味は悪くない不思議。
ろくでなし。
なるほどこんなろくでなしでもストーリーになるわけね。原作もなかなか面白いけど、いい感じに脚色されててよかった。
森山未来の演技力はほんとにすごい。
よし、俺も頑張るか。と思わせる一作。
俺はわるくない。
沢尻エリカが捨て身の演技なら、負けじと男優は森山未來に軍配。
まぁ~よくやった(とはいえモテキもあるけど)といえるほどの妙演技。
ド汚い、卑屈、堪え性なしの、三大ロクデナシ男だ。
ここまでイヤな奴っているのかなぁ?と思えるほど情けない奴だった。
と私が思うのは、自分が周囲に合わせて我を殺すのが常だからで、
これだけ毒舌を吐く欠落男が、なぜ救われる?と思ったからだろう。
いきなり結末(というか現実?)を吐いてしまえば、
こういう人間はやはり物書きになるのが一番だ!そう思ったりする。
体制に抗う力などない。社会に台頭する能力もない。そして金もない。
あるのは能書きを垂れる口と、中卒ながらモノを見る目が確かな処。
世田谷・下北問題を延々と語り、やっとできた友人の彼女に嫌われる、
なんていう下りは最高に面白かった。
社会に見捨てられた、とクドクド文句を垂れるのはまだいい。
他人には大いに嫌われるけど、他人に刃を向けるのは減らず口だ。
まさか本当の刃を向けてしまう、大バカ野郎な現代の若者とは違う。
自分の未来が暗いのは、自分の未来に期待が持てないのは、
ハッキリいって皆自分が悪いのである。社会のせいにするなである。
血の滲む努力すら報われないと嘆く昨今の不況の中で、
どっこい生きている若者たちだっているのだ。こんな何の未来への
期待も感じられない世の中でだって、幸せに暮らす道は探せるのだ。
この物語の北町貫多は延々と苦役列車に乗車し続けるが、
それは自業自得であり、自らが招き入れた成長の糧なのである。
原作は未読だが、
原作者はおそらくそんな自分に、やや酔ってるんじゃないかと思う。
大勢に迎合しない、ノビノビと卑屈な生き方が面白い。
その毒舌を文字に載せて、バンバン世俗をぶった切って下さいな。
反撥して、反抗して、ナシ続きの人生の中でまた傑作が生まれるかも。
…さて、それで今作の北町貫多。
自身の生い立ちや半生を嘆きながらも、何かと他人にすり寄り、甘え、
日銭は酒・タバコ・風俗に消え、それで日々をやり過ごしている若者。
日雇い労働者の於かれた現実や、友人や彼女がいない男がどう毎日を
やり過ごすのかなど、勉強になる部分も多々あった。
情けない、なんていったら、すべての人間が情けないのは同じである。
高良健吾が演じる日下部や、前田敦子が演じる桜井が、ただ人の良い
若者なのは本当だが、貫多ごときに振り回されるのは明らかに情けない。
於かれた環境や価値観がまるで違う人間達が絡み合うのは面白いが、
どんなに親しくなっても相容れない部分が見えれば離れるしかないのだ。
上手に人間関係を築けない、損な性分の貫多に対し、
面白いことに本作は絶妙の反面教師(マキタスポーツ)を登場させている。
カラス貝に始まり^^;このクソおやじの言動が素晴らしく面白い。
そしてこういうイヤな奴が、貫多の未来に多大な影響を与えるのである。
挿入歌のタイトルまで素晴らしい→『俺はわるくない』だと。そうかい?
ハッキリいって多く印象に残ったのはこの二人しかいない。
胸やけがするほど見たくない画面が延々と映し出されて、なんて長い
グダグダ作品かと思ったこの苦役作が、自分にこんな感想を齎すとは、
やっぱり映画にはムダな描写なんてひとつもない、ってことなのねぇ。
(家賃を踏み倒すのはいい加減にしなさいよ。大家さんに苦役はやめなさい)
現代の若者に送るエール(・∀・)イイ!!
まず主人公の駄目人間ぶりが素晴らしい(・∀・)
中卒してから19才の今まで日雇いの仕事で食いつないで、楽しみは読書と風俗。
家賃未払いで安アパートを追い出されては新しい安アパートに引っ越し・・・その繰り返し。
そんな生活をずっと続けてきた。
しかし仕事先で初めて友達ができて、さらに好きな女の子もでき、これから人生が変わるかも・・・と思った矢先
尋常じゃないデリカシーのなさとコミュニケーション能力のなさ、素人童貞でおまけにまともな友達もできたことがなかったため、人間関係をうまく構築できない。
友達はできたけど、彼女ができれば絶対友達よりも彼女優先になっちまうのは仕方ない(;・∀・)
理屈ではその通りだとわかってはいるけど、今まで仲良く付き合えてた友達が自分の前から離れて行く寂しさは、彼女のいない野郎にとってはこたえる(;´Д`)
高良健吾の彼女を交えた居酒屋の下りなんてもう・・・酔っ払ったとは言え酷い(ll゚∀゚)
またあの高良健吾の彼女のファッションと言い佇まいと言い素晴らしい(笑)
当時はああいう人実際にいたんだろうな~と思わせる現実感があった。
そして前田敦子に告白する時も雨の中で無理やり押し倒して「友達じゃ駄目だ」というくずっぷり(゚∀゚)アヒャ
そして頭突きされるという( ゚∀゚ノノ゙パチパチパチ
駄目だこの男は┐(´д`)┌ヤレヤレ
元カノがのぞき部屋で仕事してるのに偶然出くわした時も
「どうする?やめる?」
「・・・いや、やるよ」
(;´∀`)
その後店の前で待ち伏せて元カノが出て来た途端「やらせろよ」
どこまで駄目なんだこいつは(ll゚∀゚)
高良健吾が徐々に距離を置き始める流れもうまいな~(^_^)
金を貸してくれと言われた辺りから段々絡みのシーンがなくなっていき、そして彼女に友達紹介するように頼んでくれと言ってからの居酒屋での目も当てられないシーンに至る流れもテンポ良くて(・∀・)イイ!!
マキタスポーツのぼんくら親父も良かったな~(^O^)
「お前等若いんだからもっと夢を持て!!」と言っておきながら、倉庫の店が倒れて足を怪我してからは一変して「夢なんか持つもんじゃねえんだよ」とふてくされ、憂さ晴らしにその歌唱力を存分に発揮するΣd(゚∀゚d)イカス!
歌の上手さもさることながら、これがラストへの伏線になってるのも((;゚д゚))ス、スゲェ
海で3人で戯れるシーンも(゚д゚)イーヨイイヨー
前田あっちゃんも下着を透けさせながら海に入って遊ぶけど、あのシーンはこの映画で唯一と言っていいくらいの綺麗なシーン(^_^)
決して風景も海の色も空の色も綺麗じゃないが(笑)他のシーンがとにかく下衆で汚いからか爽やかさもひとしお( `д´)b オッケー!
エロさが全くないですな(゚∀゚)
何よりも森山未来の演技力の凄さは目を見張るものがありますな~(・∀・)ウン!!
覗き部屋でマスかいたり、追い出されるアパートの部屋にうんこしようとしたり、ガード下でげろはいて涎を垂らしたり、大家に土下座したり、元カノのヒモにぶん殴られて半ば強引に動物ごっこをやらされたり、白ブリーフ一丁で海に入ったり大通りを走り抜けたり・・・
いわゆる最下層、最底辺の人間の駄目さ加減、馬鹿さ加減をこれでもかと映して見事に描いてる。
実は「物書きになりたい」という夢を持ってはいたけど、親友との友情が壊れてからも同じような生活を何年も続けているところ、歌手になりたいと言ってたマキタスポーツの親父が勝ち抜きオーディション番組に出てるのをたまたま見て、そこから一念発起するという流れは涙が出ます。・゚・(ノД`)・゚・。
「人間は生まれながらに平等である」
吹けば飛ぶような言葉に聞こえるけど、努力できるものに出会えるかどうかで人生は分岐点を迎えるということに尽きるはず(・∀・)
それまでの人生がどんなに酷かろうが、運がなかろうが、まずはそこから始めれば何かが見えてくる。
そんなメッセージが感じ取れますワチョ――ヽ(・∀・)ノ――イ♪
観ると勇気が出る映画です。
片時として退屈に感じる瞬間のない映画
前田敦子と「天然コケッコー」の 山下敦弘 監督目当てに鑑賞しました。
森山未來が演じる 北町貫多は、そうする以外にどうしたら良いのか分からない人間として描かれています。不器用さ故に、せっかく出来た‘友達’2人も失ってしまいます。
三年が経ち、かつて自分にいた‘友達’である 日下部正二(高良健吾)と 桜井康子(前田)が居た日々を良かった記憶として振り返り、その想いを胸に貫多は作家への道を踏み出します。
自分の好きなもの、得意なもので人生を這い上がるヒントを与えてくれる存在になる 高橋岩男を、マキタスポーツが演じています。
素晴らしいほどのクズっぷり
森山未来演じる北町貫多のクズっぷりがものすごい!
たびたび出てくる自分が中卒だというコンプレックスと、その反面高いプライド。
こんなやつとは絶対関わりたくないと思う、生理的な気持ち悪さがある。
現実にいたら(原作者自身がモデルなのだが)近寄りたくもないが、映画の中では稀代の名キャラクターとも言えるのではないか。
映画のオリジナルキャラクター康子を演じるのはAKB48の前田敦子。
賛否両論、映画の動員数を彼女のせいにする下衆な声もあるようだが、なかなかどうして良いアクセントになってくれている。
終盤、雨の中押し倒してくる貫多に強烈な頭突きをお見舞いするシーンは、ものすごく印象に残る名シーンだ。
風俗店のシーンといい居酒屋で友達の彼女に浴びせる罵詈雑言といい、不快に思う人は多いと思うが良い映画には違いない。
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