「自分の人生を肯定できた気がしました」スープ 生まれ変わりの物語 taemintscandy1126さんの映画レビュー(感想・評価)
自分の人生を肯定できた気がしました
とても緊張しました。自分が死というものを受け入れることができるのか自信がありませんでした。渋谷さんが落雷で死ぬこともわかっていてでも直前まで本人ではないけれどそうとう毎日がつらいのではと思いました。死んだ後すぐに綾瀬さんはあの世を満喫しているように感じ、対照的に渋谷さんを見て自分も自分の死というものを受け入れるということがとても難しいことであるのだろうと思いました。そんなときモスリンさんの鼻笛が聞こえてその音色がとても心癒され、この場面から何か自分でも諦めのような死んだということをそうなのかもしれないと思いはじめるきっかけになった気がしました。あの世ではさまざまな年齢の人やさまざまなこの世となんら変わらない人がいました。そしてむしろ死んだ人のほうが何かにしばられることなくあの世を楽しんでいる感じがしてこの世よりも生命的だと思いそこからとても気持ちが楽になりました。石田さんが登場してからあの世がさらに魅力的に感じでもお母さんとの再会の場面では泣きました。見た目には子供が年上ですが記憶のお母さんはお母さんで母親も子供は子供なのだと泣き笑いの場面で感動的でした。私はスープを飲んだのだと思います、前世の記憶がないですしきっとスープの情報を知らなくて突然にあの世で辛かった記憶がリセットされるよといわれたら100%飲むにちがいないと思いました。しかし、森田さんの本を読んでいたので運命は決まっているそして人間の個には自由がないけれど責任はないと今は思うので、渋谷さんのような運命だったら自分だったらもっとひどい人間になったかもしれないと思い、ゾンビのようだといわれる渋谷さんだって好きでそうなってはいないのだと感じます。それで運命は決まっているということを森田さんの本で読んだときにショックでしたが、運命が決まっているならば今まで自分の人生で起こったことだって決まっていたなら自分ではどうすることもできなかったのだしもう諦めるしかないと少しづつですが思うようになってきて、そして生まれ変わりの村の証言であの世に裁きがなかったというデータから因果応報がなかったということでそのこととスープと結びつかなかったのですが、映画を見て自分の人生は不幸だと思ってきたけれどぜんぜん不幸じゃなかったとなぜか思えたことが驚きでした。因果応報がない裁きがないということを知ってもしかしたら不幸も幸福になったんじゃないかと自分の人生を振り返って、消したい記憶などないと映画を見てそう思えましたことがとても自分でも驚きました。消したい記憶がないということはスープは飲まなくてもいいと結果的になったことが映画を見て自分で驚いたことです。スープを飲まないとか飲むとかその二者択一ではなくて第三の選択肢が現れただって運命が決まっているなら自分で自分の運命を消す必要もないんじゃないかとそう映画を見て思いました。石田さんの生まれ変わりが美人の女子高生で石田さんが女子高生の中で記憶として今も同時に生きている気がしてスープを回避したら死はなくなるのかもしれないとそう思いました。そうなると死というものに対して必要以上におびえたり蓄えたり、裁きに対して裁かれないように生きるということもしなくていいのだと思えて心が軽くなりました。死んだことがわからなかったという証言が生まれ変わりの村のデータであったときにはとても不思議でしたが、そのように死を認識できないくらいにスムーズにしてくれていたシステムはやはりすごいことであったように感じました。スープだって悪いものとも思えないです。でも運命が決まっていて因果応報もなく前世と関係なく生まれ変わるなら消したい記憶とかなくなる気がしました。死がなくなったら生き方も自然と変わるような気がしてきました。この映画はほんとうにただものではない情報の公開なのだと改めて思いました。生きているうちにこの映画を見ることができて今生きながら自分の視点が内面から外側に向かう情報である気がしてきて何度も何度も見たいです