劇場公開日 2012年11月1日

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「パラノーマル・ご近所さん」パラノーマル・アクティビティ4 浮遊きびなごさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0パラノーマル・ご近所さん

2012年11月11日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

単純

皆さん、秋も暮れですよ。
ハロウィンの季節ですよ。
『パラノーマル・アクティビティ』の季節がまたまたやって来ましたよ。

一般家庭のカメラが偶然録画していた怪奇現象を描く本シリーズもはや5作目。
シリーズ未見の方は、少なくとも『1』『2』を観てからの鑑賞をオススメ。

さて、毎回凝った撮影方法で怖がらせてくれる本シリーズ。
これまではハンディカムや防犯カメラで撮られた映像が主体だったが、
今回は主にPCのチャットカメラ録画という、2000年代に相応しい
ナウでヤングな(死語)手法が登場する。トッポいね(古代語)。

何だかこのシリーズ、ホームビデオや動画共有の歴史を
辿っているような風情があって、それはそれで興味深かったりするのだが、
そんな社会的要素なんかよりも気になるのはホラー映画としての出来。

実際、この新たな手法によって常に録画している理由に無理が無くなり、話の現実味は少し増した。
あと、カメラに向かって話をしてたら背後に……などのビックリ描写にも貢献している。

ゲーム機XBOX360 Kinectが意外な恐怖ツールとして威力を発揮するのも面白い。
無数の光の粒が蠢いたり、一種のカモフラージュとして機能したり……。
あの光の粒は、ゲーム機から放射された赤外線を暗視カメラが感知した結果らしいっす。
それを恐怖演出に使うなんて、よう思い付くもんだね。
“あの人”がのっそり立ち上がった瞬間には背筋が凍りましたよ。

他にも上映時間の約100分間、緊張し過ぎて背中が痛くなるようなビビラセ描写の連打乱打。
「何がいつ飛び出すか分からないビックリ箱」的ショックホラーとしては、
今回もまたかなりの怖さだと思う。

ま、相変わらず日本のホラーのような粘着質で後を引く恐怖はほぼ皆無で、
それに流石に5作目ともなると、観客である僕も
この怖がらせ方に馴れてきちゃってるんですがね。

あと物語も、相変わらず“三歩進んで二歩下がる”という感じの、
進んだのか進んでないのかイマイチはっきりしないストーリー展開なので、
そこに過度の期待は禁物。むしろ、
「え、何であの人が養子縁組してんの」とか
「じゃあ結局あの人って誰よ」とか
かえって話の流れがよく分かんなくなってしまった感もある。

「ケイティはどこに行ったか知ってる?」というキャッチコピーの
答えが気になる方なら、とりあえず観て損ナシかな。

<2012/11/4鑑賞>

浮遊きびなご