「宇宙に届けたい嘆き」プロメテウス 吠えない狼さんの映画レビュー(感想・評価)
宇宙に届けたい嘆き
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猿の惑星、エイリアンと往年の名作のリブート、エピソードゼロ、続編鑑賞キャンペーンの一環で改めて観直した本作。劇場マジックなのか、当時気付かなかったツッコミどころが今回観て「こんなにも多かったのか」と気付かされました。
挙げればキリが無いのですが、ヒロインに感情移入出来ないのが致命的でした。研究者のエゴでは済まされない自己中心的行動。嵐の中落としたサンプルを拾いに行っては他人を危険に晒し、望まぬ妊娠をして介抱してくれてるメンバーに対して起き抜けに容赦なく殴打(←殴られた本人もその後の登場シーンでは特に何事も無かったかのようにそこにいる。)。ウェイランド社長に「何もかも間違ってた」と涙ながらに打ち明けたかと思えば、彼から「そんな簡単に決めつけるのか?」みたいなこと言われて結局社長たちに調査に同行するし。恋人死んで本人もエイリアンお腹から摘出してるのに、そんな行動?
極め付けはエンジニアが地球に向かうのを、仲間の船長たちに身を挺して止めろと言う始末。お前、自分で言ってておかしいと思わないか?挙句みんな命落としてのうのうと生き延びた本人はエンジニアの星に行くという、もはや地球での処罰から逃げる口実と捉えられかねない暴挙。
エイリアンの起源もこんな形で明かして欲しくなかったし、謎は謎のままの方がいいこともあると思い知らされた本作でした。せっかくの名作である第1作が台無しです。
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