「裏ヴァージョン」プロメテウス レンタルビデオ屋ハーヴェイさんの映画レビュー(感想・評価)
裏ヴァージョン
気になった点を幾つか…。
まず、アンドロイドに感情がある事について。微笑みましたよ、彼。アッシュもビショップも笑わなかった(はず…全作品劇場公開時の観賞のみ故に記憶が定かではありません。間違ってたらごめんなさい)のに…。
次に、今回の異星人の造型について。もろ女性器形状でしたね。それに、生殖関係の問題を考えていくと、クィーンという存在はどうなるの?
そして、愛について。[エイリアン]は極力愛というキーワードをわざと排除してましたが、今回は愛のオンパレードでした。
以上の事を考慮して、私はこの映画を[エイリアン]の前日譚でも焼き増しでもなく、裏バージョンだと思うのですが…。何せ、あるシーンでは[エイリアン]の曲がそのまま使われてましたしね(これはとても嬉しかったです)。
レンタルビデオ屋ハーヴェイ様!
返信遅れに遅れてしまって本当にすみません。
ここ2、3週間ほど仕事に忙殺されてまして、返信する時間と気力がありませんでした……。
とりあえず、投稿されたレビューにひととおり目を通してみましたよ。
台詞や行動を表面的に捉えすぎてるなあと思えるレビュー、
重箱の隅をつつくようなレビューも確かにあります。
しかしながら『プロメテウス』が完全無欠の作品だとは僕も考えていません。
ハーヴェイ様も、多かれ少なかれ批判評に納得する点があったのでは無いでしょうか?
例えば描写の雑なキャラは確かにいますし、エンタメ性とテーマ性を両立させようとして
かえってストライクゾーンの狭い映画になってしまった感は否めません。
『エイリアン』前日譚とも哲学的SFとも宣伝しづらい内容だった点も災いしたかも。
けど、それらを差っ引いても本作が好きな方は居る訳です。
アンドロイド対人間対エンジニアという対比。
周囲を破壊してまで知識を求める人の業。
『私の存在理由は?』という疑念から生じる根源的な恐怖。
各キャラの言動の裏にある複雑な感情。
本作は、明確な説明は為されないけど、想像力を掻き立てられる要素がとにかく多い。
一方で、本作を批判してる方々の大多数はそれらの要素を「説明不足だ」と捉えてる。
それって結局、明確な解を好むか好まないかの好き嫌いの違い、
各人の視点の違いだけだと個人的には思います。
映画に何を求めるかは人によりけりですから、
批判する方々がいるのは仕方ない事ですよ。
(……と、判定1.0を付けた方々にボロクソ言いたい気持ちを抑えて書いてます(笑))
けど、好き嫌いの話は別として、
ハーヴェイ様の言われる「作品の中にある『何か』に気付こうとする探求心と好奇心」……
この姿勢は何より大事だと感じます。
相手の言うことを理解しようという気持ちが最初から無いと、
建設的な意見なんて生まれませんものね。
絶賛にせよ酷評にせよ、作品や作り手への敬意は忘れずにいきたいものですよね。
僕もしょっちゅう忘れる事ですから。
毎度バカみたく長々とすみませんね。
この辺で失礼します! ではまた!
P.S.
今回のクリーチャーデザインがアレ(敢えて言葉を濁しますよ(苦笑))に似てるのは、
“誕生・起源”のメタファーですかね? 単なるコジツケかもですが(笑)
きびなご様
ご丁寧なコメント、ありがとうごさいます。長いコメントのためにきびなご様が貴重な時間を使って頂いたんだと思うと、恐縮です。本当にありがとうごさいます。
このレビューコーナーにある批判は所詮『判らない』から来る理解力の無さの誤魔化しでしかないくだらないモノばかりだから、肩身を狭くする必要はないですよ。
例えば『人類の種の起源についての批判』とか最初の5分で解答出てるのに何言ってんの?って感じだし…。
どんな映画だって実は批判するのは簡単だけど、その作品の中にある『何か』に気づこうとする探求心や好奇心がないと映画を観る眼は養えません。だから、映画と本気で付き合いたいなら批判なんかしてる暇はないと思っています。そういう意味で、このサイトでの批判的なレビューなんて、自分の身にならないモノばかりだから無視するに限りますよ。
私も[エイリアン]シリーズはどれも楽しんで観ました。3とかは没脚本の多さに興味を持って調べたり…。
きびなご様は沢山のレビューをお書きですね。凄い事です。とても勉強になります。
今後のレビューにも期待しております。
私も映画への感謝を忘れずに、精進を続けていきたいです。
レンタルビデオ屋ハーヴェイ様、
その節はどうも! きびなごです。
鑑賞しながら「あー、今回はハーヴェイ様の言う『愛』に溢れてるなあ」と考えてましたよ。 その『愛』を利用してサンプル入手を目論む展開には戦慄しましたが。
クイーンについてですが、監督は「『エイリアン』で残った謎を掘り下げたかった」みたいな事を語ってるので、今回はあくまで1作目のみを掘り下げた作品で、
『1』以降に登場したクイーンについては解釈ブン投げなのかもと考えました。僕は『1』以降のシリーズもそれぞれ好きなので、そうだとするとチョイと残念。
ウェイランド社長も『エイリアンvsプレデター』で登場してた筈ですが、そちらも完全無視。“ウェイランドは2度死ぬ”状態ですよ。
ま、『AVP』は番外編みたいなものですが。
スペースジョッキーが台座にいなかったし、最後のアレもこれまでとは若干形状が違ったし、『裏バージョン』と柔軟に捉えて楽しむのもアリですね。
ともあれ、ハーヴェイ様が楽しまれたようで良かった。僕も、好意的な評が少なくて肩身が狭い思いをしてた所です(笑)。
本文より長いコメントになっちゃってスミマセン……。お喋りで……。
それでは失礼しました!