「何を描きたいのか最後まで理解できず」マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙 どんさとうさんの映画レビュー(感想・評価)
何を描きたいのか最後まで理解できず
政治の世界に足を踏み入れるとき、党首選に出馬するとき、フォークランド紛争、ユーロ不参加、人頭税導入、政界引退など、一つ一つの決断の背景があっさりとしか描かれていないのに、引退してからどうしてそんなに過去に引き戻されるのか、この映画は全く説明できていないと思う。いつまでも出てくるデニスが本当に邪魔くさくて、途中からイライラしてくる。
首相としてのマーガレット・サッチャーをある程度リアルタイムで見ている世代にとっては、「だからなんだよ」という映画です。ストリープの渾身の演技は評価すべきだけど(老人の動作をきっちり演じているところなんか凄い)、残念ながらそれ以外に見るべきところはないです。期待しながら劇場で見たので、裏切られ感がでかい。ちょっと辛めの採点になりました。
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