ラム・ダイアリーのレビュー・感想・評価
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アルコールを片手に観たい映画だ
美しい海と島をバックに、目も眩むような真紅のセスナが舞うオープニング。もう、気分は別世界だ。日々、ラム酒を浴びる体たらくな記者ケンプにジョニー・デップがぴったりハマる。
それでもやる気はあるようで、善悪の判断は失っていないというのが、彼の役どころ。
対してアメリカの企業家サンダーソンは、カネで手に入れた権力で島民を牛耳ろうとする。島民のアメリカ人に対する反感はみるみる大きくなっていく。
均衡した空気の中で、カネも権力もないケンプがどう立ち回るのか、そこがポイントというか、この映画を観る楽しみのはずだ。
ところが、意外にも尻切れな終わり方をしてしまう。ちょっと拍子抜け。
けれども後味は悪くない。
個人の力が及ばないことを現実として捉え、何でもいいから一矢報いたいという男の憤りが共感できる。
そして、この映画を楽しむ大きな要素は、ケンプとサンダーソンの婚約者シュノーとの危険な恋にある。
シュノーを演じるのはアンバー・ハード。「ドライブ・アングリー3D」のパイパーの活発さとは違った奔放な色気をふり撒く。とくに赤い59年型コルベットを疾走させるシーンでの彼女は美しく、ケンプとの危うい関係を見ていると、S.マックィーンの「華麗なる賭け」(68)が頭をよぎる。
60年台の雰囲気がよく出ているからかもしれない。
車といえば、おんぼろのフィアット500も活躍する。ケンプとカメラマンのサーラが妙な乗リ方をするシーンには大笑いする。
酒と車と、男と女。
アルコールを片手に観たい映画だ。
雰囲気がよかった
プエルトリコのレトロな狂騒的な雰囲気はとても楽しくてよかったのだが、お話がとってつけたような感じがした。それまで星占いしか書いてなかったし、自分のことしか考えていないようにしか見えないのにジャーナリズムに燃えたり、正義だのと主張したのはとても違和感があった。現地の人が搾取されるのを無視できないなどと言っていたが、現地の人々と何一つ絆など築いていなかったしどちらかと言えばバカにしていた。変なの。
日常ってこんなものかな。
1960年代のプエルトリコを舞台にしたドラマ。
プエルトリコって、どこにあるの??? の疑問から始まった。
プエルトリコ(Puerto Rico)は、カリブ海北東に位置するアメリカ合衆国の自治的・未編入領域であり、コモンウェルスという政治的地位にあるとのこと。
かつては、スペインの植民地だったことも。
そんな特異な土地柄で、新聞社で記事を書くことになった主人公ポール・ケンプが巻き込まれるトラブル。
ケンプは、美女に惹かれ、リッチな実業家と付き合ううちに、リゾート開発に絡んだトラブルに巻き込まれることになった。
映画としては、盛り上がりに欠けるものの、日常ってこんなものかな~と思えて、いつしか力が抜けていく作品だった。
いくつかの風刺が面白く、風通しが良い。
ボブ・サーラ役のマイケル・リスポリ。
モバーグ役のジョバンニ・リビシ。
力が全然入っていなくて、良いわ~。
ただ、来年50歳になるジョニーが演じると、それなりの貫禄があるジャーナリストになってしまって、星占いを書くような新人ジャーナリストに見えないのが、残念。
ラム酒に酔って、成り行きに任せて、そんな力の抜けた人生のひと時があっても良いではないか。
そう思える作品だった。
ラム酒で洗い流す鬱屈とした日々
ジョニ―・デップが演じるのは、20代の若きジャーナリスト、ポール・ケンプ。
伝説のジャーナリスト、ハンター・S・トンプソンの自伝を原作に、
作家を夢見る若者の破天荒な日々を描いている。
「ラム・ダイアリー」は、まだ“何者でもない”若者が、
何もなさすこともできないまま、
鬱屈とした日々を酒に紛らす日々を描いた物語だが、
主人公のポール・ケンプは書くことだけは止めなかった。
ジャーナリストとして生きていくという固い決心を心に植え付けるまでの、
失敗と挫折を描いている。恋も自分で道を開いていった訳ではない。
カタルシスのないところにこの映画のオリジナリティがある。
火曜日の朝っぽい映画??
なんというか、火曜日の朝っぽい作品でした。。
気持ちはもう仕事にシフトしているのだけれど、
まだエンジンがかかりきれない。。みたいな感じです(笑)
ジャーナリストの映画だけれど、テイストとしてはタランティーノ風で、
目指した所は高かったけれど。。という印象でした。
とにかく、例の、、女優さんばかりもちあげられていて、
プエルトリコの魅力にややごまかされつつも、見ているほうは複雑。。
個人的には(映画とは直接関係ないけれど)今でもヴァネッサのファンなので、
映画としては4点だけれど、気分はあがりませんでした。★
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