「結局、ジョニー・デップのコスプレ劇場/新聞記者編にすぎない」ラム・ダイアリー 全竜さんの映画レビュー(感想・評価)
結局、ジョニー・デップのコスプレ劇場/新聞記者編にすぎない
青い空、澄んだ海、朗らかな風、美味い酒、綺麗なオネエちゃんetc.正に別天地。
一方、楽園の甘い汁に群がる人間どもは皆、クソばかりという落差が面白かった
が、総合的に“ジョニー・デップのコスプレ劇場・新聞記者編”という印象なのは否めないだろう。
設定の割にサスペンス色がかなり薄く、展開は予想以上にユルく、そして、眠たい。
物足りなさの根本は、主人公及び仲間達全員が延々と呑んだくれてばかりでウンザリするからだ。
当初は友好的だったセレブ連中から圧力をかけられ、ジャーナリスト魂がようやく尻に点火し、黒幕が明らかになるまでが、本当に遅い。
結局、取材はどん詰まり。
エンジンがかかっても直ぐにエンストでは、あまりにもお粗末である。
事件後、復帰してジャーナリストに開眼したのなら、その欠片を証明する必要性があるハズだ。
尻切れトンボでオシマイでは、堂々と自伝的映画と銘打つ意味は皆無に等しい。
R−15なのに濡れ場なぞ有りゃしなかったのもガッカリした主な要因の一つと化している。
まあ、同じコスプレ劇場のヴァンパイア編よりはマシだったかな。
だとしても、映画としては疑問甚だしい。
では、最後に短歌を一首
『ペン偲び(忍び) クソと漂う 浜の風 酔えば臭うぜ 天使も悪魔も(オレもアンタも)』
by全竜
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