「ラム酒で洗い流す鬱屈とした日々」ラム・ダイアリー カタツムリンさんの映画レビュー(感想・評価)
ラム酒で洗い流す鬱屈とした日々
ジョニ―・デップが演じるのは、20代の若きジャーナリスト、ポール・ケンプ。
伝説のジャーナリスト、ハンター・S・トンプソンの自伝を原作に、
作家を夢見る若者の破天荒な日々を描いている。
「ラム・ダイアリー」は、まだ“何者でもない”若者が、
何もなさすこともできないまま、
鬱屈とした日々を酒に紛らす日々を描いた物語だが、
主人公のポール・ケンプは書くことだけは止めなかった。
ジャーナリストとして生きていくという固い決心を心に植え付けるまでの、
失敗と挫折を描いている。恋も自分で道を開いていった訳ではない。
カタルシスのないところにこの映画のオリジナリティがある。
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