「映像としていいけど」009 RE:CYBORG tsubakさんの映画レビュー(感想・評価)
映像としていいけど
009を今風に作ったらどんなかなぁと思いながら観て来ました。・・・。
以下個人的な感想。
...キャラや個々の設定は好みの問題でしょう。
私としては悪くないじゃないと思います。
アクションシーンもちゃんと作ってるし、009の設定もちゃんと生かしてると思います。
それなりに楽しめました。
ただ、映画作品(物語)としては貧弱だと感じました。
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脚本が弱い、っていうか小さいエピソードに力入れて本筋、舞台が疎かになってるんじゃないでしょうか?
視聴者に考えてくれというにしても全体を統括する脚色が貧弱過ぎると感じる。
シーン割りや間のもたせ方も良くないですし。
個々のアクションやシーンの脚色に頑張ってるのは分かるんだけど(事実、そこだけを切り取れば十分に面白いのです)、ストーリー、舞台設定、テーマに対しての訴えるものを感じられないです。
脚注文字の説明を台詞にしても意味ないし、映像にしたならビジュアルの演出で伝えてほしいものです。
主人公以外の動機付けはまったく伝わらない、サイドキャラが生きていないので話も膨らまない…つまりは盛り上がらない。
伝えたいものがあるのなら製作側はそれが伝わるように作るべきだと思うし、伝わらないのは観る側のスキルが低いという自己満足な同人作品ではないのだから。
もし、時間かけてアクションのシーンを見せたいだけなら、本筋の1/3位までのところ話までをもう少し深く掘り下げてラストは「そして彼らは再び立ち上がった」で終わった方が見ごたえあったんじゃないでしょうか?
「短い時間に詰め込んだから表現し切れなかった」ってのではなく「表現できるようにしたからここまでで終わらせた」作品の方が好感がもてたと思います。
009のプロモーションフィルでしかなかったのか、物語としての映画作品にしたかったのか、あるいは他の何かなのか。