「優しい映画ですな~(´∀`*)」映画 ひみつのアッコちゃん 初台験さんの映画レビュー(感想・評価)
優しい映画ですな~(´∀`*)
これも最初は全然期待してなかった(・∀・)ウン!!
だってこのポスター見てアッコちゃんの実写化って分からんし、岡田将生を起用してるあたりも全然アッコちゃんぽくないし(;´∀`)
ただ綾瀬はるかの子供っぽさはポスターからもにじみ出てるし、変身する時どうするのかと思って興味が出て(゚∀゚)アヒャ
さらに監督が俺が大好きな『こち亀THE MOVIE』の川村泰祐監督ってことで少し期待して観に行きましたε=ε=ε=ヾ(*゚ェ゚)ノパタパタ
結論から言うと・・・
川村監督にはこち亀に続いて再度泣かされました(´Д⊂エーン
とにかくこの話はほとんど少女漫画っぽいイマジナリーラインで進んでく。
大人に変身したアッコちゃんが働く会社も全然リアルじゃない(;´∀`)
アッコちゃんは当然中身は子供なわけだから仕事なんかできるわけもないし、言葉遣いだって悪いのも仕方ない。
ところがだ・・・
吹石一恵以外の周囲の大人も甘やかしてるだけだし。
その吹石一恵もそれほど厳しく指摘もしてない。
岡田将生に至っては完全に放任してるどころか、そのアイデアが面白いと言ってどんどん意見を取り入れて(゚∀゚ ;)タラー
あんな株主総会なんて現実にはないぞ?
会社乗っ取りを計画する鹿賀丈史と谷原章介の計画が杜撰アッヒャッヒャ!ヽ(゚∀゚)ノアッヒャッヒャ!
体温で色が変わるグロスを作る技術を某超大国に工学迷彩に使えるため軍需産業に横流ししてたけど、それが他の国にわたるとまずいので工場を爆破させるって・・・
工場を爆破させたくらいで技術流出は阻止できない(ヾノ・∀・`)ムリムリ
あと吹石一恵は谷原章介の片棒を担いでたっていうことだけど・・・何だか途中から岡田将生と一緒に株主総会に出てるしヾ(゚Д゚ )ォィォィ
筆頭株主のもたいまさこを説得して、何とか株の譲渡を阻止して自体は一件落着~っていう総会後の学校の予餞会みたいな打ち上げもキャハハハハッ!!(≧▽≦)彡☆バンバン
ほんとに赤塚不二夫の漫画を実写化したようなイマジナリーラインでギャグ漫画的な描写が続く。
しかし・・・
工場の爆発を猫に変身して阻止してから、鏡の精が再び現れて
「大人って何だった?」
「本当になりたいものはみつかった?」
という根本的かつ哲学的な問いかけは、見てる観客にこの問いを突き付けられてるような錯覚も覚えるΣ(゚Д゚ノ)ノオオォッ
そして最後になりたいのは「自分自身」というアッコちゃんの結論も素晴らしい!!(=´∀`ノノ゙☆パチパチパチ
アッコちゃんが大杉漣扮する会長に変身した時の大杉漣の演技には吹き出しちまったヾ(≧∀≦ )ブハハッ!!ヾ(≧∀≦)ノブハハッ!!( ≧∀≦)ノブハハッ!!
そして岡田将生がアッコちゃんに「僕に秘密にしてることない?早稲田大学算数学部って履歴書に書いてあるけど、算数学部なんて早稲田にはないよ。」と問いかけるシーンで、綾瀬はるかの葛藤に満ちた表情は((;゚д゚))ス、スゲェ
大人に変身した子供の役をやるだけでも相当な工夫が必要だろうし、さらにそこから仕事を徐々に覚えて、この人ともっと一緒に働きたいという恋愛感情にまでは到達してないけど、淡い憧れみたいな感情を表現し、尚且つそこで本当のことを言いたいんだけど言ったら二度と魔法が使えなくなるという・・・
もう色んな感情や事情が複雑に絡んだ内面を表現するなんて、役者としてはこれほど難しいことはないんじゃないかと(*´・д・)*´。_。)ゥミュ
考え過ぎかね?(;・∀・)
そして10年後、成長したアッコちゃんはこの赤塚に面接に来て、その面接官が岡田将生で・・・
「早稲田大学算数学部の加賀美あつ子です。」
それを聞いて( ゚д゚)ハッ!
そこで目が合って終わり。
何とも泣かせるじゃないか(つд⊂)エーン
映画全体を通してとにかく、大人子供関係なく「人」に優しい。
悪役にも明確な罰を与えないところとか、怪我人も死人も出ない。
赤塚不二夫は『天才バカボン』『おそ松くん』『モーレツア太郎』ナンセンスギャグの漫画家という印象が強いけど、その漫画のキャラを題材にした点字の絵本を出版して、それを全国の盲学校に配布して、値段もできるだけ安く設定するために印税を辞退するという優しい面も持ってる。
何しろ大分のボーリング場の店長をしてたタモリを上京させて、家に居候させてたくらいだからね~゚+。゚(・∀・)゚。+゚
バカボンのパパが警備員の仕事をした時、結局色々あってその仕事を辞めて昼間の仕事に転職して「やっぱり仕事は昼間に限るのだ!!」と言う話があるけど、それにも通じる赤塚不二夫流の「優しさ」が見事に体現されてる。
特に「算数学部」っていう言葉が実にいいじゃないか(。_。(゚ω゚(。_。(゚ω゚(。_。(゚ω゚(。_。(゚ω゚ )スペシャルウン
大人に憧れる子供が精一杯背伸びして、それっぽい言葉を少ない知識や聞いたことがある情報からひねり出して、それでいけると思ってしまうあどけなさ
さらにそれをおかしいとは思いつつも、黙ってアッコちゃんを採用する岡田将生の優しさ
本来の大人と子供の関係ってこういうもんだろ(`・д・´)9m ビシッ!!っていう制作側の意図は本当に心にしみるしほんわかする(゚д゚)イーヨイイヨー
甘やかしてるだけだ!!という感想もあるだろうけど、こういう甘やかしは大人にも子供にも必要だって絶対に!!!
途中の脚本の杜撰さは気にならなくもないけど、この優しさを俺は買いたい(・∀・)ウン!!
いい映画ですよ(゚∀゚)