「自分の気持ちの清算」ものすごくうるさくて、ありえないほど近い 根岸 圭一さんの映画レビュー(感想・評価)
自分の気持ちの清算
父親の残した一つの鍵。その鍵を父親からのメッセージだと解釈したオスカー少年。彼のメッセージ探しの旅は、そこまでやるかという徹底ぶりで驚かされた。しかし、徹底的にやり切ったからこそ、忌まわしい過去の記憶を清算できた。また、彼の母親も今回の旅に陰ながら貢献をしたことで、息子とのわだかまりを解消することができた。そう考えると、今回のメッセージ探しの旅において、鍵の解釈はさしたる問題ではない。自分なりに仮説を立て、納得行くまで徹底的にやり切る過程そのものに大きな意味があったように思う。
そんな『自分の気持ちの清算』というテーマ性がよく表現できている良作だ。
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