「絶望、そして希望」ものすごくうるさくて、ありえないほど近い harukitaさんの映画レビュー(感想・評価)
絶望、そして希望
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阪神淡路大震災から15年が過ぎて「劇場版その街のこども」が上映された。そして2001.9.11から10年が経ちこの映画が作られた。未曽有の悲しみを負った遺族の絶望感、恐怖、不安を映画にするにはこれだけの時間が必要なのかとあらためて感じた。この映画がこの時期に公開されたことは、とても重要ではないか。日本はまだ悲しみから抜け出せないでいる。当然だ。家族を亡くした悲しみは消えないし、失ったものは返らない。解決などないのだ。唯一あるとすれば、自分の力でそれを乗り越えることだと、この映画は教えてくれる。そしてそれを陰で支えてくれる人がいることも…「日本もいつか立ち直り、振り返れる日が必ず来る。だから今はたとえ意味のない扉だとしても、探して開けてみろ、怖いけど勇気を出して橋を渡ろう。先に渡った僕らが言うんだから信じて踏み出してみよう。必ず出来るから」この映画はそう伝えているように思えた。この映画の日本公開に感謝したい。
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