劇場公開日 2012年11月3日

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「結末に痺れました」北のカナリアたち スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5結末に痺れました

2015年9月20日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

終盤までは物凄く陰鬱な映画でしたけど、最後の最後にやられました。
吉永小百合主演映画ですから、ある程度想像は付いていましたが、それでも泣けたなぁ~。
ある意味吉永小百合のパワープレイ的結末ですが、森山未來の怪演も相まって、グッと心掴まされてしまいました。
まあハッピーエンドではないですが、希望の持てるラストに感動させられましたよ。

正直途中までは名優紹介も兼ねたような会話劇的旅路に、やや中だるみ感を感じていたのですが、回想シーン等からこの旅の目的が少しづつ明るみになるに連れて惹き付けられ、最後は涙腺が緩んでしまいました。
また回想シーンの子供達の演技、歌声が素晴らしかったから、余計に感情移入させられるんですよね。
あの子供達の演技があってこそ、ラストの感動に繋がったのでしょう。

ただ少々気になったのは、やはり違和感の残る不倫劇でしょうか。
伝えたいことはまあ最終的には伝わりましたが、どうも見せ方がねぇ・・・。
仲村トオルが演じた警官のキャラも、いまいち掴み難く・・・。
この2人の顛末も、見せ方次第ではもっとグッとくる話だったと思うので、ここは勿体無いなと思ってしまいました。

しかし森山未來の演技は本当に素晴らしかったですね。
彼の熱演によって胸が苦しくなった、けど感動も半端じゃなかった!
まあちょっと綺麗過ぎる友情物語、贖罪の旅ではありましたが、なかなか見応えのある作品だったと思いましたよ。
さすがに回想シーンの吉永小百合先生の年齢設定には無理を感じましたが(笑)

スペランカー