「人類みな ヘレンケラー」パーフェクト・センス asicaさんの映画レビュー(感想・評価)
人類みな ヘレンケラー
良くも悪くもヨーロッパ的な
言わば 恋愛ファンタジーとも言えるほどのものを感じた。
今このコロナ禍にあって
世界は思いもよらない事になる可能性が充分あるんだ、というのはわかった。
わかった上で何かどこか リアルに感じられないパニックムービーだと思ったのは、そのウィルス(かどうかも解明されないまま)と言うか主人公の感染症の専門家もあまり何かしてる気配がないこと
人類はその障害の中で
希望を見出して暗闇に生きる事を甘んじて受け入れていること
こういう感覚と言うのはイギリスの医療体制とよく似通っている。
イギリスはNHSという制度で誰でも一律に無料で診療してもらえる。
素晴らしい?全然素晴らしくない。
薬は有料で一種類ごとに金額が発生する。
(しかもそのNHSにかかるには外国籍のものは年間安くない金額を国に納めなければならない)
今回のコロナの中 (昨年のこと)
娘の知人(娘夫婦はコロナ直前の2020年2月まで8年イギリスに住んでいた)の義母が亡くなったのだが
彼女はもともと心臓疾患があり手術を受けねばならない状態であったが先延ばしにしつつ生きていた。
だがいよいよと言う時になってのコロナ。
それでも手術を受ける事となり入院。
そして院内感染。
コロナ患者の手術の出来る病院のあきを待ちやっと手術を受けるも二日で退院。
は?心臓の手術でしょ?何?二日って。
自宅療養となるも コロナと術後の療養。
当然 (と思ってしまう) 2週間も経たずお亡くなりになった。
全て無料である。
イギリスではこの様な事態を家族はどうけとめるか
医療従事者の皆様 本当に良くやってくださった。と感謝するのです。
日本ならマスコミが押し寄せ、問題提起され
救える命であったとのデモンストレーションのもと
政権は支持率を失う。
イギリスは他にも 一般的に救急車を呼ぼうが来ることが稀れ。来たらラッキーである。
私は心底日本人で良かった、と思っている。国の外に住もうなんて絶対思うまい。世界中でこれほど 医療について甘やかされている国はないのだ。
もちろんイギリスの医療制度の良いところはたくさんあって、不妊治療がどんなに高レベルでも無料である事は筆頭にあげたいが。
つまり何が言いたいかと言うと
ヨーロッパはアメリカと違って
何か災厄が起きた時に、何が何でも力技でねじ伏せようという思考が弱い気がする。
起こってしまう事に対し
半ば受け入れる(神の為せること)と感じてしまう雰囲気がある。
だって このご時世にアフリカの途上国じゃあるまいにインフルエンザにかかると「今インフルエンザ流行ってますが、かかった人は病院には来ないでお水飲んで寝てなさい」
という掲示が病院のホームページに載る。
タミフルだけでなく リレンザやイナビル等
日本では病院に行けば当たり前の様に処方される。
そしてウィルス感染後なるべく早く服用するとかなり軽症で済む。
娘が在英中に酷い風邪を引いた時はいてもたってもいられず薬を日本から送った。
乳幼児にはいい薬があるのと対照的だ。
そういう国なのだ。
今でさえ そういったことに違和感を持っているのだが
街中が病気由来の暴徒によって破壊されていく感じや
得体の知れない川魚みたいなやつを生で齧るとか
たぶん日本では ないよなあと思ってしまう。
あれはフィッシュ&チップスの揚げる前のお魚だな。
そんな事を思いつつ
見えなくなった男女が抱き合い、それはそれで幸せです♪みたいなやつはどう考えてもリアルに受け止め難いのだった。
とは言え今のコロナ禍だってとてもじゃないけどたった数年前は全然リアルじゃなかったんだよなあ。
最後に
教えてくださったtalismanさん
本当にありがとうございました。
非常に興味深く 見ることが出来ました。
「コンディション」と比べると、こちらはファンタジー寄りですよね。これはこれで発想と表現が面白かったです💡
確かにコロナ禍なんて全然リアルじゃなかったですよねぇ。今思うと一昨年の夏休みは普通に旅行してましたし。今となってはあの頃が遠い昔のようです😢
asicaさん、コメントありがとうございます。レビュー同意すること非常に多く共感しました。ヨーロッパはなんか自然に任せよう傾向が強い印象があります。軽い(?)症状ならカモミール茶飲む、冷たい風呂入るなどで治そうとする感じでしょうか。出産は妊婦に寄り添っているのかな、という感じは友達から聞いて思いました。イギリスの医療制度、結構大変という話も聞いたりしました。ドイツは割とわかりやすく幅広く保険でカバーできてる印象ありました。でも限度額があり、公的よりプライベートの保険に入ってる方が断然優遇です。って各国の保険制度の印象文になってしまいました。すみません。