夢売るふたりのレビュー・感想・評価
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妻が言って欲しかったこと
夫が店を失い、新たな職場も上手く行かず過ちをおかして不意に大金を手にするのは物事として分からなくもないです。直ぐに妻にばれた。妻はそこから夫に詐欺をさせる訳だけど……夫は最初から最後まで自分の過ちを詫びていない。妻は夫に色々させたのは腹いせなのは間違いないけど、ずーっと、『もうこんな事はやめよう。二人でコツコツやっていこう』と、言って欲しかったに違いない。二人でまた店を持とう……お金が集まる度に、夢の店を持つことが近付くけど、近付けば近付く程に、変わってしまった自分達を痛感してしまう。悲しい話でした……
ポン・ジュノ。
松たか子、露悪熱演寸前で新味の悪を怪演するも、終盤の無理筋散漫な仕掛でスルリと断罪され逃した。
惜しい。
ポン・ジュノなら鮮やかに断罪したろうが。
ポン・ジュノが居れば、西川美和は要らない、とは思いたくないのだが。
よかった!
「永い言い訳」で心を掴まれた、西川監督の作品ということで。
やっぱり人の心の機微というか、あやふやなところで移ろう心情みたいなものの描き方が上手いと思った。
特に主演の2人、松たか子と阿部サダヲの表現力が秀逸で
やってる事はアレなんだけどすごく魅力的というか、控えめにやってもあふれ出る華やかさというか。
ストーリーとしては暗いんだろうけど、しっかり感じる人の温かさとか
ほんとに見てよかったと思える良作だった。
いつどこで見たか思い出せないが2度目
強烈なストーリーだが細かいところだけでなくラストも覚えていない自分の脳みそに半ば感動すら覚える。
火事から始まった事すら覚えてなかった。
私はいったいどうやってどんな感じで前回見たのだろうか???
ドラマ「恋する母たち」の阿部サダヲがすごく良かったのでどんなだったけーって見始めたら全然覚えてなくて最後まで見てしまった。
とは言え救いがなくて途中、見てるのが辛くなる。
このシーンは嫌いだなーのオンパレード
好きなシーンは、松たか子が書く原稿を電話口で読むところくらいか。
ラストまで見ても全然救いが感じられなくて。
そう言う監督なのだなーと
そういう脚本にしてしまう監督なのだなーと
言うのはわかった。
気持ちが重すぎて、
視聴後にYouTube でお笑い動画視聴。
かまいたちのウェットスーツのネタで腹が捩れるほど笑い
和牛の2人の上手さを堪能し、無事安眠。
寂しい女達
色んなタイプの寂しい女達が出てくる作品。
イケメンじゃなくても、お金が無くてもいい…みんな自分を肯定して寄り添ってくれる人が欲しいだけ。
松たか子さんの何とも言えない色んな感情が入り乱れた演技も良かったけど、個人的には安藤玉恵さん押しです!男性に騙されたり軽んじられたり殴られたり、貢ぐ女性の役がよくハマる(褒めてます)
夢を売り夢を見るふたり
詐欺師の映画はよくありますが、夫婦がグルで結婚詐欺師という設定は斬新。
夢を叶えるために詐欺を働く夫婦ですが、この歯車はどんどんズレていく。
この夫婦に愛情は残っているのか、何のために詐欺を繰り返すのかその心情はちょっとわからないし共感しにくいですが、深いことはあまり考えずに観ればなかなか楽しめる映画です。
あとストーリーとはあまり脈絡のない松たか子さんのセクシーシーンのサービスはファンとしては嬉しい。
【どん底から這い上がろうとする夫婦の姿をシビアな視点で描き出す西川美和監督の脚本の凄みに唸る】
夫婦を演じる阿部サダヲと松たか子が凄い。
西川監督の優れた脚本を二人の演技が素晴らしい作品に昇華させている。
邦画界で、素晴らしいオリジナル脚本を書く能力を持つ西川監督の存在は極めて貴重であることを再認識した作品。
<2012年11月9日 劇場にて鑑賞>
短いレビューや言葉には表せない程の内容のある作品
何気なく、気軽に、久しぶりに西川監督の作品に手を出してしまった。
観はじめて、引き込まれて、見終わってみると、なんか疲れた。
明解な意味、意図を明かそうとするのは野暮だと思う。
短いレビューや言葉には表せない程の内容のある作品であることは間違いない。
何より、松たか子の迫りくる演技。恐ろしいほどの目のチカラ。阿部サダヲも他のキャストも良かったが、際立っていた。
共感や同調が起こる類の作品ではないとすぐ分かるが、非現実的な流れの劇でありながら、あまりにリアリティがあるので、自身が観客であることを忘れさせられる錯覚が起こる。
最後に、目線をこちらに向けてくる彼女と、目が合った気がするのは自分だけだろうか。
この映画を流して観れるほど僕の感覚は萎えていないし、なかなかの衝撃で、気軽に観はじめてしまって後悔した。
松たか子の演技は素晴らしかったが脚本や他のキャラに共感できるような...
松たか子の演技は素晴らしかったが脚本や他のキャラに共感できるような点がなかった。
心理描写やっぱうまいね。 意図的ではなく、母性本能をくすぐる性格を...
心理描写やっぱうまいね。
意図的ではなく、母性本能をくすぐる性格を見抜き、それを利用してお金を借用する。でも、それをやっていくうちにサトちゃんは女としての嫉妬にかられる。
人間誰しも、寂しさという陰の部分を持つことが浮かび上がってくる。
西川監督だったら、単なる夫婦モノだとは思わなかったけど、こんな展開とは・・・。
里子の苦しみ
爽快さの無いリアルな人間臭さ。
コミカルなイメージ大の阿部サダヲと、細かい表情での演技に長けた松たか子だからこそ、この作品の良さが出せたのだろう。
大金をポンと出してしまう女たちが何人か登場するが、私には貸す余裕もあげる余裕も貢ぐ気も無いので共感できず。
お金の話が出てきた時点で、警戒して冷めてしまうのでそこでおしまいだ。
でも、そういう女性が世の中に結構いるのも事実で、私の男友達Rなんかは十何年もヒモ生活できている。
Rが言うには、女が好きな男に金を渡す時というのは以下の3つなんだそうだ。
1、必要とされたい
2、面倒臭い
3、心から助けたい
そのうち3は本当にそうか疑わしいそうで、「もっと気に入られたい」または「優位に立ちたい」などの邪念が奥にある人が多いらしい。
1は、自信の無さ。
金なんか出せなくても、本当に愛があるなら必要とされるはずなのだから。
2は、楽しい“今”に水を差されるのが嫌だから、お金の話なんて聞きたくないから。お金で解決できることなら、ってやつだ。
この映画を見て、Rの話を思い出し、なるほどなあと思った。
しかしまあ、この映画の中で一番痛々しくて苦しいのは里子なのだ。
生理のシーン、ネズミのシーン、階段のシーンなど、里子の報われない気持ちが随所に強く感じられた。
4作観た中でワースト。
西川美和監督の作品4作観ましたが1番共感しづらかった。
嘘をつくことを女性が強要してたからかも。
「嘘をついてしまう愛される男性キャラクター」みたいな描写の見事さがとても好きだし今回の阿部サダヲも説得力あるけど、この映画では騙す方も騙される方も、まわりにいる女性のキャラクターがあまり好きになれなかった。
エンターテインメント
昔、付き合ってた男が、いい映画だと言っていて
私の中でレンタルショップに行って
見かけるたびに、胸が痛んだ作品(私事過ぎる)
やっとその男のことを吹っ切れたため、
見てみた。
真面目にやっているところが
面白くなってしまうことが何ヶ所かあった。
真面目そうに見せていて結局は
エンターテインメントなんだよなあ。
人間とは? 男と女とは?
あるきっかけから詐欺に走る夫婦ふたり。
序盤はどちらかといえば人間の汚い部分に寄り添い金を巻き上げていくので、ある意味痛快な部分もあるのだが、後半にかけてそのシナリオが徐々に崩れていく。
ウェイトリフティングの女、子持ちの公務員、チェンジされまくりの売春婦。
これらの女は心に弱い部分をもちつつも、善に属する女たち。その女に罪悪感を感じながら、寄り添う阿倍サダオと復讐し続ける松たか子に心の変化が。それぞれに登場する役者の演技が見事で、見ているこちらもドキドキしながら翻弄された。
久々に見た名作。
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