夢売るふたりのレビュー・感想・評価
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松たか子は聖域か。
西川美和が監督を務めているので、迷うことなく、観に行きました。良くできた脚本でした。西川美和本人が自身で小説化すれば、芥川賞を取れるでしょう。登場人物が多いのが難で、途中で判らなくなるところがありました。特に阿部サダヲの毒牙に引っかかっていく女性たちがそうです。ちょっと、多すぎるような気がしました。しかし、一番、気になったのは、ずっと、安全な場所に居続けた松たか子です。夫役の阿部サダヲが身を粉にして奮闘しているのに、松たか子はいつも安全な場所にいます。ちょっと、狂気に襲われる場面があるくらいで、最後も何事もなかったかのように物語は終わります。裸になれ、とは言いません、でも、松たか子には、半狂乱になったり、殴り合ったりする演技を求めてはいけないのでしょうか。この映画には松たか子に対する西川監督の遠慮が看て取れます。最後の場面はちょっと、陳腐でしたが、全体的にはいい映画でした。これからが楽しみな監督です。
すごいけど・・・
試写会で見てきました。
役者の皆さんの演技はすごい。
迫力がある。
はじめのお店での夫婦のシーンは、とても好き。
でも進むにつれて、良く分からない。
良く分からないぐらい夫婦、恋人、愛人の形はあるのだということなのかもしれない。
所々笑えるシーンがあったので、なんとか最後まで見れました。
私には肌の合わない作品でした。
愛情表現
全ては里子の「愛」なんだよね。
言ってしまえば「腹いせ」。
最初の浮気がどうしても我慢ならなかったんだね。
亭主に詐欺師としての仕事を強いるのはまさに腹いせだったのだと思う。
そんなに我慢ならないことをされても別れようとは思わない。思えない。
ダメ亭主でも愛してるんだよね。
それに、あの浮気は「魔が差した」のだということも頭では理解できる。
でも、感情が許せない。割り切れない。
そんな自分に苛ついて、さらに腹いせに走る。
一方で、亭主がターゲットの女に逢っている時間、自分は苦悶する。
切ない悪循環だよ。
大きくて強い愛は両刃の剣か。
生きるって
生きていくって楽じゃない。何をするにも楽じゃない。だから何かを求めてる。誰もが何かを求めてる。この作品の登場人物達が求めているものを共有しようとした時、自分に声を掛けたくなった。「まだまだ生きるぞ!」って。
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