家族の庭のレビュー・感想・評価
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できそこないの小津映画
できそこないの小津映画の臭いがする。邦題に庭とあったので綺麗なイングリッシュ・ガーデンを思い描いてしまったが初老の孤独な女性と幸福そうな家族の交わりを淡々と描写するだけ、老いてなお幸せであるには若いうちからの心がけが大事とでも言いたいのだろうか。大体において人は失ってから気づくもの、隣の芝生をうらやんだりしても始まらない。思い通りには行かないのが人生であり、今は人の羨むカップルに見えても先は分からない。そういう意味では深そうで浅い人生スナップだった、冒頭から不幸を背負った不眠症の老婦人から始まり残念な人達が徘徊する、終始陰鬱な描き方には閉口した。
分かち合う
ダメダメな人達がお互いの孤独や悲しみ、嬉しかった出来事を分かち合う関係性が、とても羨ましく感じました。マイク・リーの作品に出てくる人達はいつも、特別美しくもなく、賢くもなく、お金持ちでもなく、労働者階級です。だけど鑑賞した後にいつも優しい気持ちになるのは、見えない心の部分を分かち合っているからだと思うのです。トムとジェリーを中心とした沢山の人との交流や分かち合いは、陽だまりの様に暖かいままずっと私の心に残り続けています。
誰かに「失望」されないように頑張る
きれいごとじゃない現実を突きつけられて心にグサグサささって目をそむけたくなるような大人のみじめさ哀れさを目の当たりに見せられて、だからじゃあよし頑張ろうと、よっしゃ負けへんで!となる所が良かったです。「秘密と嘘」に続いてマイク・リー作品2作目ですが、他のも見てみたい。私はマゾか。
現実を見せつけられるような映画。
理想的な家族に訪ねてくる救いようのない友人たち。
私はそちらの方が気になってしまった。
あんな理想的な夫婦になりたいなあと思うけれど、そんなに上手くいくものかしら?
学ぶところは多い。良い薬になった。
誰かに救ってもらおうと思って、情けをかけてもらってばっかりじゃダメで、根本的な解決が必要だとか。
その為には、自分にとって本当に大切なものが何かを見極めて、他の無駄や贅沢はある程度は捨てなければならない、そのくらいしないと手に入れられないもの、ということ。
理想的な家族の子気味の良い会話とか。
ただ、元気のないときには観たくないな。
とりあえず、彼とナイスカップルになれるようにがんばろう。
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