「群がり襲い来るゾンビの恐怖」ワールド・ウォー Z tochiroさんの映画レビュー(感想・評価)
群がり襲い来るゾンビの恐怖
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人間が未知の感染症(噛まれて感染するのだからウィルスだと思うが)により、ネズミ算式にゾンビ化していく中で、家族と世界を守ろうとする主人公の活躍を描く。
私がゾンビ映画を観る時のポイントは
①ゾンビと人間との戦い
②ゾンビ化する原因の究明とその対策
がいかに描かれているかであるが、①については集団で迫りくる(しかも恐ろしいスピードで)ゾンビは結構気味悪く、特に予告編にもあるイスラエルの防壁を登るシーンは迫力十分である。ただ最初の混乱期はともかく、ゾンビが音に反応することが分かった後はそれを逆に利用して、ハーメルンの笛吹のようにおびき出し(おびき寄せ)て、人間から遠ざけたり殲滅したりすることも可能ではないだろうか。音を立てないようにこそこそしたり、集団で四方八方から群がり寄るゾンビとひたすら銃撃戦を繰り広げるのが得策とは思えない。
②については、原因の究明は進まずゾンビ化の防止はできないが、代わりにゾンビがある種の人間を襲わない(避けて行く)ことをヒントに、ゾンビに襲われない方法を模索することになる。結局致死性病原体のキャリアを避けていくことを突き止め、カモフラージュしたワクチンを製造・投与することで人類の滅亡には歯止めがかかる(当面は人類とゾンビの共存になる)のだが、なぜゾンビが致死性病原体を避けるのかの説明はない(ゾンビが今更死を恐れているとか、健康管理に気を付けているとは思えないのだが、それとも単に不味いのだろうか)。
前半のゾンビ出現から人類滅亡へと向かう部分は緊迫感があっていいが、後半ブラッドピットの独り舞台みたいになってからは、周りが無能すぎてやや興醒めする。
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