「ゾンビ映画の王道」ワールド・ウォー Z wawawaさんの映画レビュー(感想・評価)
ゾンビ映画の王道
CMを見た段階でお気づきの人も多かったかと思いますが「ワールド・ウォーZ」の「Z」はzombieのZです。
原因はウイルスの蔓延によりパンデミックに陥る、というまあ何というかありがちな設定ですね。
あくまで「ゾンビのようになってしまうウイルスに感染した人」であり「ゾンビ」ではありません。笑
なのでデフォルトのゾンビのように昼間活動できなかったり目が見えないみたいなことは無いようです。
まあ聴覚が優れているので目は見えてないようなものですが…
この映画の中でまず最初にびっくりしたのは開始数十分で「希望の星」である博士が流れ弾に当たりあっけなく逝ってしまうことです。
始めの主人公が家族の元を離れ敵地へと赴く理由はかなり序盤で消滅します。
そこからは当初の予定をひん曲げていますね。
結局博士は物語の構成に於いて主人公を外に出す口実を作る為だけに登場した人物に思えました。
結果博士の言った一言がヒントになったりしていたので、必要ではあったと思いますが。
正直作品の中に今までの映画にはなかった!!みたいな目の見張るようなものはありません。
ただ王道と王道を組み合わせて行って王道に辿りついた、という感じでしょうか。
私自身はあまりそういった王道作品が嫌いではないのでまあまあ楽しめました。
(自分の中でハードルを下げすぎていた部分もあると思いますが…)
ただ他のゾンビ映画と比べても迫力・スピード感はピカイチだと思います。
ゾンビ映画にありがちな暗いところでわぁーっとゾンビが脅かしてくるシーンがダラダラと続くと言ったようなことはなく、展開も何もかもが早かったです。いい意味で。笑
設定も王道ではあるがしっかりしていたし、数あるゾンビ映画の中でもかなり上位になるとは思います。
終わり方は(ゾンビ映画における)ハッピーエンドです。
こちらも王道で手がかりを見つけワクチンを開発し、世界中にばらまいて終わります。
この作品は比較的死ぬ人が少ないんじゃないかなー。
もちろんゾンビになったひとは別ですが。
名前のあるような物語に関わってくる人物が死ぬことは他の映画と比べて少なかった気がします。
中には最初10人弱いたのが最終的に1人になるような作品もありますからね(笑)
その点に関しては少し生ぬるい気もしますが、やはりゾンビ映画における迫力・勢い・スピード感がすごいので、興味のある方は是非スクリーンで見ることをおすすめします。
この手の映画を見慣れている人には少し物足りないかも知れませんが見に行って後悔はしないと思いますね。