「お金は天下の回り物? 身を滅ぼす麻薬?」闇金ウシジマくん 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
お金は天下の回り物? 身を滅ぼす麻薬?
人気コミックをTVドラマ化、その劇場版第1弾。
友人がドラマのファンで、薦められて数話見た事ある。
山田孝之がハマり役!
ニコリともせず、同世代屈指の演技力で、凄みと存在感を発揮。
また闇金業者を軸にし、お金の不条理、恐ろしさ、お金に群がる人間の虚しさがブラックに描かれ、見ていて結構鬱な気分にさせられる。
登場人物は揃いも揃ってクズばかり。
無慈悲な丑島もそうだが、この映画版のメイン二人は明暗が分かれた。
若者に人気のイベントサークルの代表、小川純。携帯3台、登録アドレスは3000件。人脈が宝と自負するが、彼にとっての人脈とは、自分の野望を達成する為だけの金づる。それが仇となり、お金に翻弄され、お金によって破滅する。林遣都が嫌悪感を抱かせる熱演!
ニートの女の子、鈴木未來(ミコ)。家には性悪の母と幼い弟、極貧生活。同級生の紹介で出会い系カフェで働き始め、簡単に金を稼ぐ方法に味をしめるが、ある事をきっかけに考え直す。大島優子もなかなか熱演しているが、やはりアイドルだから体は売らない!(笑)
先日見た「ウルフ・オブ・ウォールストリート」のレビューでも書いたが、お金は時に麻薬。
感覚も心も麻痺させる。
お金に心を売ったら、後は破滅の道へまっしぐら。
普通にお金を稼ぐのは本当に大変。雀の涙程度かもしれないが、そのお金は、楽して手に入れたお金とは天と地ほども違う。
お金に踊らされる面々の群像劇、純の策略で逮捕された丑島、丑島の“やられたらやり返す”、ドラマ版に出ていた片瀬那奈の登場などなど、飽きずに見れる内容だが、アブナイ謎の男・肉蝮は必要あったのかな…?(調べてみたら原作にもちゃんと登場しているらしいが…)
現在、Part2が絶賛公開中。
レンタルになったら見よう!