「くよくよしていられない」アンダーグラウンド(1995) 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
くよくよしていられない
90年代にレンタルビデオで見た際は長くてさっぱり戦争場面がなく、登場人物も見分けがしにくくてさっぱり把握できず、どんな話なのかも理解できなかった。
昨日映画館で再見したら、とても面白く素晴らしかった。第2次大戦、冷戦、現代を生き抜く登場人物、特に冷戦時代に地下で大戦が続いていると勘違いしているのが凄かった。
登場人物が、特にクロがエネルギッシュで魅力的だった。
悲惨な話なのだが、それでも現実は頑としてあるし、だからと言ってくよくよしていても仕方がない。生きていくよりどうしようもないのだから、明るく楽しくしていようという強い意志が感じられた。音楽が躁病的でやたらとパーティの場面が多かった。
動物がことあるごとに出てくるのは、人間たちのつまらない争いに全く関心のない存在という感じがしてよかった。
そうは言ってもやっぱり3時間は長くて、座席がよくなかったのでお尻が痛くなり、また冷戦時代のパーティの場面で少しうとうとしてしまったため、また10年後に見返したい。それもまた楽しみである。
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