あいつの声のレビュー・感想・評価
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犯人の動機⁉️
終始重苦しい気持ちで観た。
1991年の実際の事件に基づく。
ニュースキャスターの9歳の息子が公園で誘拐された。
ちょっとぽっちゃりして愛嬌のある
母親が可愛くて可愛くてたまらないと思う子だ。
父親が仕事を休み金を用意して
かかって来た電話からの犯人の指示通りに行動する。
が、犯人は接触して来ない。
肩透かしくらわせられながら犯人の電話を待つ。
母親が通報したらしく嗅ぎつけられている。
警察が介入し、逆探知したり、
いつ犯人からの電話がかかって来てもいいようにと、
車の電話を待つべく刑事がトランクに入り待機する。
日が過ぎていくのに息子は帰って来ない。
声が似ている、
恨みを持ち動機がある、
顔が似ている、
容疑者と思われる人物を検挙し調べるが該当しない。
両親を操るような犯人からの電話、
ゴミ箱🗑️に入れた指示メモ、 が 続くが。
両親の苛立ち、警察の焦り、
なぶる犯人に耐えかねた父親が罵倒しすぐさま
謝罪することが何回繰り返されただろうか?
母親も精神状態が極限に来ていた。
声紋鑑定家が犯人からの電話から聞こえた息子の声を
録音と判定した。
知らされた両親。
尚も息子の生存を信じるが。
誘拐後40数日後発見された。
仕事復帰した父はニュースを伝える。
息子が憧れていたから我慢しようとするが、
涙が止まらない。
先に終わりの方を観てしまっているので、
言うこと聞かないと殺すぞ。
と両親を翻弄する犯人の非情な言動が堪らなかった。
今尚、実際の犯人検挙に至ってないらしい。
【”慚愧”誘拐犯に翻弄され、徐々に心理的に追い詰められて行く夫婦の姿と、敢えて警察の姿を愚かしく描いた作品。再後半のソル・ギョングの演技は物凄き作品。】
ー ハッキリ言って、不快な作品である。作品の作りに対してではない。
それは、この映画の元になった児童誘拐事件の陰惨さと、犯人にマンマとしてヤラレタ、警察の特に前半の雑な捜査方法や、児童の父が、当初は自身の人気キャスターに居るという想いから、何とかなると思い込んで行く姿と、妻が追い詰められて、勝手に警察に通報した結果が、最悪のモノになったという点である。
犯人役は、ハッキリとは描かれないが、韓国映画を観慣れた人であれば、ワンシーンだけ撮られた、身代金を奪った時の帽子を被った後ろ姿と、声で分かるであろう。
再後半、慚愧の念に駆り立てられ、敢えてニュースにキャスターとして出て、犯人に対し、強い怒りを滂沱の涙と共に告げるキャスターを演じたソル・ギョングは、矢張り凄い役者である。
だが、この映画で描かれる内容はそれ以上に重いのである。ー
ソル・ギョングの名演技
よくある誘拐モノ実話だと思っていたが、これじゃ完璧に“映画による公開捜査”。しかし、2007年公開当時にはすでに時効を迎えており、犯人が捕まらない虚しさを痛感する。
1991年のノテウ大統領の演説についても皮肉たっぷりに論ずるアナウンサーのハン・ギョンペ。犯罪が増え報道の重要さ、正義感が彼の人気を支えていた。肥満気味だが愛する一人息子サンウ。妻ジソンが公園で縄跳びさせていたときに狡猾な犯人に誘拐されてしまう。警察に通報すれば子供の命はないと脅されていたにもかかわらず、ジソンは夫に内緒で警察に通報。どれだけ脅迫電話がかかっても手掛かりがつかめないまま、いたずらに時は過ぎていくのだった。
携帯電話も普及していない時代。自宅の電話と夫の車載電話だけが頼りで、彼のトランクにずっと一人の刑事が身を潜めていたのが印象的。彼についてのコミカルな部分は脚色だろうけど、全体的にはシリアスで、声紋調査などの科学捜査も進んでいた時代。黒澤明の『天国と地獄』をも想起させるが、こちらは実話だけに重すぎる・・・
痛々しい遺体発見と自らテレビに向かって訴えるニュースキャスター。悲痛な声と犯人を憎む姿が涙を誘う。また、韓国映画の犯罪作品はどうしてこんなに未解決が多いのか。単に興行成績を上げるためじゃなく、犯罪を防ごうという意気込みが映画に反映されているのだろうか。完全犯罪はあり得ないと信じたい。
悲痛
誘拐
姿なき犯人。
カン・ドンウォンにハマって
ようやく辿りついた、最後の作品。
日本未公開な上に
DVD化もされていない作品で
たまたま、ネット配信がされていたので
このチャンスを逃すまいと鑑賞。
1991年頃立て続けに起こった「三大迷宮入り事件」の一つ
ソウル江南区で起こった
9歳の少年の誘拐殺人事件を基に映画化。
見終わった後は
ただただ、心が傷んでしまう。
そんな作品。
最後のソル・ギョングの迫真の演技は
涙を誘うし、悲痛さがひしひしと伝わってきます。
ただ全体を通すと
その事件の悲痛さを訴えるためだけの作品
な気がしてしまうのは否めないかと。
映画としてのメッセージ性や
その場面に至るまでの背景の掘り下げが
若干甘い気がします。
なのでドキュメンタリーを観ている感覚があったかな。
製作当時
事件の時効直前であったということなので
国民にとにかく解決をうながすという意図で
このような作品スタイルになったのも
少なからずあるのかもしれません。
しかし
犯人と夫婦との脅迫電話のやりとりや
冷酷な犯人の声だけをピックアップするのは
なかなか見応えもあるし緊迫感もありました。
肝心の犯人役のカン・ドンウォンですが
最初から最後までほぼ声だけ。
さらに登場しても顔は写らないので
もし彼目当てで鑑賞される方は
それを期待せずに楽しむことをお勧めします。笑
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