「「ブサイク」は、心の中に育つもの。」ヘルプ 心がつなぐストーリー shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
「ブサイク」は、心の中に育つもの。
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映画「ヘルプ 心がつなぐストーリー」(テイト・テイラー監督)から。
アメリカの黒人差別時代を採り上げた映画作品は多くある。
主人公が、男なのか女なのか、スポーツ選手なのか家事手伝いなのか、
そんな違いはあるが、最後は黒人が白人をやっつけるパターンや
お互い手を取り合い1つのものを作り上げるなど、さまざま。
私が今回注目したのは、黒人のHELP(お手伝い)が、
自分の子どものように愛し育てた白人の子どもに、
生き方のアドバイスするシーン。
「自分を憐れむのはおやめなさい、それこそ『ブサイク』ですよ。
『ブサイク』は、心の中に育つもの。
イジワルで人を傷つける男子そっくり」と励ましたり、
仲間外れにされていると悩む少女に
「自分に問いかけるのです。『私は信じるのか?』
『今日、あのバカどもが私に向かって言う悪口を?』と勇気を与える。
家事全般の家政婦としてでなく、一人の大人として助言をする姿は、
貧しさ・人種差別のため、自分の子どもを他人に預け、
白人の子どもを育てる、というだけではない、深い愛情を感じて、
私の心は大きく震えた。
ラストシーン、本来の母親に「あたしの子供、頼みます」と言って
行っちゃいや~、と泣き叫ぶ子どもにも振り返らず去っていく。
「黒人家政婦のプライド」を教えていただいた映画だった。
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