劇場公開日 2012年3月31日

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「涙の数だけ」ヘルプ 心がつなぐストーリー Blueさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5涙の数だけ

2011年11月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

ほんの50年まえは 肌の色がちがうだけでこれだけの格差があったと、時代を学ぶ作品。 また その時代を生き抜いた女性たちの強さ・その涙の数だけドラマがあり 友情も生まれる。

南部の上流階級に生まれたジャーナリスト志望のスキーターは、当たり前のように 黒人のメイドたちに囲まれて育ったが、大人になり 白人社会に置かれたメイドたちの立場に疑問を抱きはじめる。 真実を明らかにしようと メイドたちにインタビューを試みるスキーターだったが、誰もが口を閉ざすばかり。 そんな中、ひとりのメイドが インタビューに応じたことから、社会全体を巻き込んだ 大きな事態へと進展していく(作品情報より)。

スキーターを演じた エマ・ストーン。 良かったですよ、でも私が期待したほどではなかった。。 やっぱり どこか垢抜けないのはスキーターに合ってたけれど、演技力の点では 軽さが残る(泣ける演技が弱い)感じがしました。

スキーターのインタビューを受けるメイド・エイブリンを演じた バイオラ・デイビス。 彼女の静かな演技が すごく良かった! 目立ってはいけない・問題を起こしてはいけない。 けれど、その心の奥底に溜まった怒りを、自分を含めたメイドたちの痛みを 世の中に伝えて変えていかなければならないと立ち上がる姿(演技)に 感動。 後半にちらっと見せる笑顔が、さらに涙を誘いました。

エイブリンの友人・ミニーを演じた オクタビア・スペンサー。 彼女も すごく良かった! つらい状況でも自分を忘れず、たくましく生きる姿に 感動。 ちょっと滑稽な演技も、ミニーの人柄をしっかり表現していて 大好きなキャラクターです。

スキーターの幼なじみ・ヒリー役を演じた ブルース・ダラス・ハワード。 今回の悪役、良かったです。 努力を感じます。 実際にいたんでしょうね、こういうことをする女性が。 彼女はその後の人生で 何を学んだのだろうとそこまで考えさせるキャラクターでした。

ここで注目したい! セリアを演じた ジェシカ・チャステイン。 一見チャラいキャラクターのセリアですが、メイドさんとの一線を越えた距離感がとても可愛かった。 悲しみを心に抱えるも それを表に出さない健気なセリアを しっかり演じてました。 『The Tree of Life』では ブラピの奥さん役を、『The Debt』では 女性スパイを演じたジェシカ。 超美人ではないのだけれど、役ごとに変わる表情が とてもステキです。

スキーターのママ役、アリソン・ジャネイという女優さんも 後半に印象的な演技を見せてくれました。

あ、あとTVシリーズ『プライベート・プラクティス』でデル役を演じてた クリス・ロウェル。 エマの相手役、、役不足。。

黒人のことを “カラーピーポー(色付きの人たち)”と呼んだり、タクシーに“白人専用”など表示しているが 衝撃的でした。 146分と長ーいですが、ぜひ多くの方に観てもらって 学んでほしい作品です。

Blue