「ゴシュジンサマ・ゴハンガデキマシタ」ロボジー shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
ゴシュジンサマ・ゴハンガデキマシタ
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映画「ロボジー」(矢口史靖監督)から。
久しぶりに声を出して笑ってしまった作品である。
作品冒頭、ロボットの中に入ってもらう人を探すために、
「着ぐるみショー」と偽り、オーディションを開催。
1日3万円の日当目当てなのか、多くの人が集まり、
次々と審査されていくのだが、共通のチェック項目は
「ロボットらしい動きをしてみてください」。
パントマイムよろしく、若い人たちの感性が表現された。
その中で「一人暮らしの頑固老人・鈴木」がみせた演技は
ただチョコチョコ歩き「御主人様、ご飯が出来ました」
(ゴシュジンサマ・ゴハンガデキマシタ)と
直角に固まった2本の腕と手のひらに食事を載せて、
ぎこちなく運ぶ動きだった。(笑)
そうそう、私がオーディションを受けたら、たぶん、
同じような動きをしたんだろうな、と可笑しくなった。
私たち世代がイメージするロボット(鉄人28号等)と、
若い世代がイメージするロボットとの違いは、
大きな開きがあることを実感した。
誰もが「人間が入っているのでは?」と疑っているのに
「このロボット(ニュー潮風)、俺が入っているんだ」と
素直に告白しても誰も信じてくれない。
社会における高齢者の扱いって、こんなものなのかな、
そんな視点で観たら、ちょっぴり寂しくなった。
他には「勇猛精進」と書かれた掛け軸が気になったり、
お酒の自動販売機「サカリカップ」もメモしたが、
倒れて動かなくなった時「故障ですか?」の問いに
「大丈夫です、腰です、腰」と、ロボットが腰を押さえる場面、
何気ないカットなのだろうが、私は笑いのツボにハマってしまった。
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