「登場人物に良いわるいがいる。」るろうに剣心 かおるっこさんの映画レビュー(感想・評価)
登場人物に良いわるいがいる。
登場人物に良いわるいがいる。
緋村剣心
動きが良く、迫力あるゆっくりした喋り方がいい。「殺してやるからかかって来い!」が特に良かった。
鵜堂靭衛
吉川晃司の怪演がいい。原作の鵜堂の危ない目をよく表現していた。鳥羽伏見の戦いで生き残り、人斬り抜刀斎の刀を手にした鵜堂が最後までその刀を持っていたのがいい。
武田観柳
原作以上にいっちゃっているのがたまらん。「脱げた靴を取ってきたい。歩き難くてかなわん。」というセリフはたまらん。原作では武田観柳は死刑になっているはずだが、映画ではまた戻って来るかも知れない期待感があるのが笑える。
神谷薫
心の一方をなぜ解けたのか?原作では薫の剣心への恋心があればこそだが、まだそこまで描いていないのに。「おかえりなさい。」というセリフは、京都編のラストで薫が言う「流浪人の剣心に帰る場所がある。」という非常に重いセリフである。それをあの場面であっさり使ってほしくはない。
斉藤一
声が軽い。江口洋介は時代劇に不向き。「牙突の標的がシャンデリア」にガックリ!ガトリングガンを破壊すべきでしょ。しかも空を飛んでいるし。牙突の迫力を何か誤魔化しているし。
左之助
剣心が唯一心を許せる強敵(強敵と書いて友と読む。)なのに一体いつの間にそうなったのか全く描かれていない。
観柳の凄腕の私兵が蒼紫達か全く分からんし。蒼紫は非常に重要なのに。
幕末から生き方を変えた剣心に対し、全く生き方を変えず悪・即・斬を貫く斉藤。
幕末から生き方を変え不殺を誓って立ち上がった剣心に対し、立ち上がったが外法を闇に葬る蒼紫。原作のラストで茶の湯を交わす蒼紫に「外法の者相手とはいえ、あまり人を殺めるなよ」というセリフは不殺を誓った剣心に代わり手を血で汚す蒼紫への想いだ。
幕末から生き方を変えた剣心の唯一の友は左之助だ。
未来は弥彦、愛は薫。