「【”レッツ、エンジョイ!ドリーミングナイト・イン・パリ!””けれども、現代だって不満も多いけれど、黄金時代さ!” フランス19世紀末~20世紀初頭の文化人多数出演のファンタジックムービー。】」ミッドナイト・イン・パリ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”レッツ、エンジョイ!ドリーミングナイト・イン・パリ!””けれども、現代だって不満も多いけれど、黄金時代さ!” フランス19世紀末~20世紀初頭の文化人多数出演のファンタジックムービー。】
<夜中の12時の鐘が鳴るとギル(オーウェン・ウィルソン)が出会う、20世紀初頭のパリ在住の芸術家の顔触れが凄い。(その方々を演じた俳優さん達も凄い。キャスティングの妙も見どころである。)>
1.ギルが迷い込んだパーティで出会った人々
・スコット・フィッツ・ジェラルド夫妻(奥さんはジル)
・ピアノを弾いているのは、コール・ポーター
・ホストはジャン・コクトー
・ヘミングウェイ(野性的で偏屈・・、だが魅力的。”作家同士はライバルだ!)
2.翌晩
・アドリアナ(マリオン・コティヤール:美しく魅力的で、衣装も素晴らしい。マリオン・コティヤールご自身の存在自体が、1920年代のパリに合っている・・。アドリアナが数々の文化人と浮名を流したのも納得の姿である。)と出会い、一発で恋に落ちるギル。
(現代には、イネス(レイチェル・マクアダムス)という魅力的なフィアンセがいるのに・・。だが、気持ちは分かるぞ・・。究極の選択かもしれない・・)
・ピカソ(アドリアナとお付き合いしているらしい・・)
・アドリアナは、”ココ・シャネルに憧れ、モディリアーニと暮らしていた”と語る・・。
ーどんどん、当時のパリに入れ込んでいくギル。ー
翌日、お土産屋(かな)を営む素敵なパリジェンヌ(レア・セドゥ)と出会い、イネスとその両親との観光で訪れた美術館で、(前の晩観た)モディリアーニの絵について熱く語るジル(おいおい、昨晩君が聞いた事だろう、と心中突っ込みながら楽しく観賞)。驚き、呆れるイネス達・・。(そりゃそうだろう。最初はパリ観光に乗り気じゃなかったのだから・・)
3.翌々晩に出会った人々
・ダリ(”私の事を覚えていてくれたまえ”、と宣う。今では全世界の人が貴方を知ってるよ!と楽しく突っ込む)
・ルイス・ブニュエル(で、彼に映画のヒントを語っちゃうギル。笑う。)
・マン・レイ
ーイネスのパパはギルの様子を怪しみ、探偵を雇う。おいおい・・。-
ギルはイネス達との観光を断り、パリの散歩を楽しむ。あのパリジェンヌ(レア・セドゥ)から買ったアドリアナの手記の内容を聞いてついやってしまったこと・・。そこに突然、イネス達が戻り、大慌て。(”ピアス事件”、笑う・・。)
4.さらに翌晩
アドリアナが憧れていた、”ベルエポック時代”のパリへ、彼女と”マキシム”へ・・
”マキシム”には、当然ロートレックが、本を静かに読んでいて、ゴーギャンやドガの姿も・・。
ー が、アドリアナが”この時代に住みたい・・、”と言った際、我に返ってギルが言った言葉が秀逸であった。ー
そして現代、ギルはイネスと別れ(イネスの浮気も分かったけれど、本当の理由は違うね・・)、パリに住むことを決める。
<ラストが粋である。
川沿いをあのパリジェンヌが”私は、ガブリエル”と初めて名を明かし(パリに来た観光客から、パリに住む人に昇格!)、雨の中、二人で歩く姿を背面から映し出す・・。(ギル、パリに来た当初は”雨の中を歩くなんて!って言ってたじゃない・・)
いやあ、素敵な映画でした。>
■「ディリリとパリの時間旅行」を観たくなりました・・。