グラン・ブルー 完全版のレビュー・感想・評価
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映画を好きになるきっかけをくれた
ほぼ初めてフランス映画に触れたのは、「グラン・ブルー」と「ベティ・ブルー」。確か14-15歳だったと思いますが、それがきっかけで本格的に映画が好きになりました。そして、「グラン・ブルー グレート・ブルー完全版」を初鑑賞。
フィルムのブルーも純粋なジャックとイルカの交流も、鑑賞して感じた事は「グラン・ブルー」を観た30年前と全く変わりませんでした。ただただ、巨大水族館の様な作品に圧倒されて自分自身がひとりのダイバーになった感覚。名作はいつまでも名作だし、自分にとって大切な作品はいつまでも大切です。
ジャックの事もエンゾの事も、凡人には全く理解ができないと思います。あるアルピニストが『山に登らないと死んでしまう』と言っていましたが、ジャックもエンゾも海に潜らないと死んでしまうのでしょう。『海に潜る』よりも『海に還る』と言った方が近いですね。動物の感覚で生きる彼らは、やりたいことだけをやるというとてもシンプルな生き方でした。
そして、それをやらないと死んでしまう人という意味では、映画作家も全く同じ。ジャックの魂とベッソンの魂が同じところで繋がったから、奇跡が起きた。
正直、今のベッソンの作品に興味はありませんが、私は多感な時期に今作を鑑賞して映画が大好きになったので、それこそベッソンには感謝しかありません。
ジュリエットに捧ぐ
魅入られた男たち
青色に見える海の色は、海底では青く見えない・・・
スキューバダイビングをやっている現役のダイバーだ。
齢は、ヒ・ミ・ツ。
地球の70%を海、海洋が占める
その海を知らないのは、勿体ない
ダイビングを始めた理由だ
昨年12月のダイビング終了後に、紹介された映画が「ドルフィン・マン(ジャック・マイヨール)」。
チラシを頂き、映画を観るつもりで都内の映画館を探した。
都内映画館での上映は終了しており、見れなかった
(現在は、吉祥寺界隈で上映中らしく、見なければならない、という衝動が、今現在ある)。
年末年始のテレビで放送される映画を探していたら、本映画:グラン・ブルーがNHKBSで1月1日5amより放送される事を知る。
当然、録画・・・
ドルフィン・マンとグラン・ブルーを混同していたのは、ご愛敬として、録画を視た。
幼少のエンゾ(ジャン・レノ)のメガネの男の子は、大人のエンゾ(ジャン・レノ)を彷彿させる。
冒頭は、白黒のモノトーン映像
文字はブルー・・・
海の底を潜ったコトのある人と、海面を泳ぐ人の決定的な違いがある。
水圧だ。
耳が痛くなる
よって「耳抜き(鼻を指で押さえ、空気を送る。唾を飲む)」をする
深度が1m深くなるごとに・・・
ダイブスーツが水圧でつぶれる(空気を入れ、調整する)
この水圧の感覚は、潜らないと分からない。
海底から水面に出る際は、海中の水圧と水面の気圧(1気圧)差ショックを受けない為に、しばらく海底で待機する(映画では、待機しないのが、気になったけどネ)。
血管内の血液が、沸騰(空気で泡立つ、勿論経験はないけど)し、空気が脳に行き、逝く・・・
地上と海底は、別世界です
太陽の光が少なくなり、光が届かない海底30mの世界は、色を失う・・・海の色は勿論だが、魚の色さえも・・・
エンゾとジャックが、水深を競う
108m・・・120m・・・
これから誕生する子供を置いて、海底へ・・・
ジャック曰く「僕は、この世界(地上)では、友達も家族さえもいない・・・」
イルカと会話するジャック・・・
ジャックは、海底でエンゾと人魚に遭っただろう・・・キット。
合掌
海の底を目指す若きふたり
"プレミアムシネマ" で鑑賞(レストア版,字幕)
海の描写がとにかく美しかったです。静謐さの中に恐ろしさがあるように感じられ、劇伴がそれを引き立てていました。
フリーダイビングにかけるふたりの男。その世界に魅せられる女。一歩間違えば死が待つ世界で競い合う姿に心揺さぶられました。冗長の感あれど、濃密なドラマに夢中でした。
~2020年映画初め~
※修正(2024/05/03)
海洋生物を追ったドキュメンタリーと勝手に思ってました。違った。 評...
イルカの表情に心奪われた
ジャックとエンゾを偲んで
どちらかというと山が好きです
でも自由に泳げたら
もっと深く潜れたら
そしてイルカと友達になれら
きっと俄然海に行って静かな海底に漂いたい
「大自然」と言われて思い描くのは頂から見る山々の広大さ
今の私には海の底の情景はまるで別世界
今まで経験が無いのです
もしもこの先見てしまったらどうだろう
私にどんな変化が現れるのだろう
知らない場所に行ってみたい
見たことのないものを見てみたい
そんな私の心に「海の底」が増えたことは確かです
一度だけシュノーケリングで南国の海を背中が日焼けするまで見ていたことがあります
でも、記憶に残っているのは海の美しさではなく背中の痛さだけ
心がそれほど弾まなかったのかも
深さよりも高さに魅了されているんでしょうね
高いところが子供の頃から好きでしたからね
そんな私でも海へ連れて行かれるほどに魅力的な映画でした
永遠の名作、誰の心の中にもグランブルーはある
素晴らしい傑作でした
世界素潜り大会は確かに主軸の話ではありますが、幼い頃からの友情と、孤独の中で生きてきた不器用な男と仕事ばかりの日常の中で窒息寸前の女の物語でもありました
深く暗い深海の底に誰も知らない世界
ジャックやエンゾだけしか見ることができない本当の深海
それだけがグランブルーではないと思います
それは誰もが心の中にある奥底の世界
その底の底まで潜れるかどうかはその人次第です
限界を知らず中断して浮上してばかりでは、グランブルーは見ることはできません
真の友情も、真の愛もしかりです
ジョアンナもグランブルーに挑戦していたのです
そして彼女は子供という愛の結晶を得ました
それでいて彼を彼のグランブルーに行かせた愛の姿です
彼女もまたグランブルーを見たのです
心の中のグランブルーは誰もが挑戦できるのです
NYや東京のオフィスで日常を繰り返し色褪せた仕事漬けの毎日に何の意味も見いだせないなら、
ジャックの様に、ジョアンナの様にグランブルーに挑戦する勇気を得たいものです
ジャン・レノの存在感さすがでした
少年時代のエンゾ役の少年が、正にジャン・レノを子供にしたらこんな感じだろうという子役で笑うほどでした
エンゾの正にイタリアのオカンもまたいい味を出しています
こうした脇役陣の造形、演技も最高です
何より美しい映像と、それにマッチした音楽
的確な演出と構成
リュック・ベンソン監督の才能の凄さを改めて確認できる作品でした
永遠の名作でしょう
観たあと色々と思いをめぐらす映画
学生時代に観たが、すっかり忘れていて新鮮な気持ちと感覚で観ることができた。
映像が美しい。
エリック・セラの音楽が良い。
ジョアンナはあれから子供を産んで幸せに暮らしているのだろうか。思うに、ニューヨークに戻って、またキャリアウーマンをしているのではないだろうか。ジャックが居なくなった場所では暮らせないと思う。辛くて生活できないんじゃないだろうか。新たな恋に生きる力を覚え、生まれているであろう子供と新しい恋人と幸せな生活を送っていてほしい。
全体的に青と白を基調にした映像で、爽やかな風を感じる。その中でいくら追っても叶わぬジョアンナの恋(夢)がもどかしく揺らぐ。そして、受け入れ紐を引く。。。
最後のシーン、僕はまだ消化しきれていない。
エンゾのお母さんのパスタを海辺で食べたい。
海が大好きになる映画!
もともと海好きで、DVDのジャケットに惹かれて見たんですけど何とも言えず切なくて美しい映画でした( ;∀;)
なんかまさかこんな終わり方をするなんて思ってなかったけど、でもジャックという人を考えるとこれが本物の終わり方なんだろうなって、すごく納得がいったというか。
メインテーマもすごく綺麗なんですけど、イルカの声みたいな音が入ってるのがいいなって。最初のシーンでも流れてたけど、その時は何も思わなくて。でも、見ていくうちに、ああこれはイルカの鳴き声なんだなぁって。
登場人物みんな個性的でみんな好きだった!
ジョアンナがマジで最高に可愛かったから幸せになってほしかった・・・あれからジョアンナは幸せになれたかな。ジャックは海に帰ってしまったけど、子供さんがいたらまた幸せに笑えるかなぁ。ジャックのことを自分勝手って思う人もいるかもだけど、何となく色んな意味で察しはついてたと思うし、(最初 I love youじゃなくて『I think I love you』って言ってたし)それでも愛してしまったものは仕方ないからなぁ。だからこそこれからの人生ほんとに幸せになってほしいし、また無邪気に笑えてたらいいなって思います。
でも、ジャックとジョアンナが最初にデートしたとき、風船を全部買ってジョアンナにプレゼントしたところ可愛かったなぁ。ジャック、さりげなくモテることをする男!2人でプールに落ちて笑ってたところも、ほんとにほんとに可愛くて大好きです。
エンゾも超〜〜〜カッコよかった!!もうツボすぎ!陽気で明るくてモテる男マジで好き!!ジャックとエンゾの友情も最高だった。親友でありライバルみたいな、同じように海に生きる男であるジャックだからこそ、エンゾの最後の願いを叶えてくれたのかなって。
ジャックがイルカならエンゾはシャチかな。エンゾの方が人間に近い気はするけど。
最初らへんに出てきた公爵夫人が乗ってる車がロールスロイスの良さげな車で、さすが金持ちはすげえなって思いました。
エンゾが海のことを彼女って表してたのもエンゾらしいなって。『The sea is mine!』からの、海のことをsheって表してしかも『I know when she is ready for me and when she isn't. And today, she is ready.』ってもうマジでモテる。最高。
あと、ジョアンナがジャックのことを好きなことに早々に気づいて、お前のことを愛してるのはイルカだけじゃないぞみたいなことをさりげなくジャックにアドバイスするところもモテる。最高。
『女性が1人去ったら次は10人をモノにしろ』みたいなこと言ったエンゾまじで最高じゃない?超モテる。失恋は時間が過ぎれば忘れるみたいなスタンスもモテ男のソレだし、逆に17歳の頃に経験したっていう大恋愛が気になる。若さゆえのやつなのかもだけど。
ジャックがほんとに・・・そうなるだろうなぁとは思ってたというか、彼は陸での生活にちょっと向いてないのかなとも思ってたというか、海にいる時とかイルカとたわむれてる時がすごく幸せそうに見えたから、(ジョアンナとかエンゾといる時とはまた違うタイプの幸せ)、納得がいったというか。
ジョアンナのことを最初にイルカみたい(=人魚みたい)って言ってたけど、ジョアンナは間違いなく人間で、なんかうまく言えないけど、ジャックは本物の人魚に手を引かれて海に帰っていったんだなぁって思うと、ジャックにとってはハッピーエンドだったのかもしれない。
純粋という言葉では片付けられないくらいピュアな人だったなぁ。物静かで優しくて、でも懐いた人には心を開く、おとなしくて優しいイルカみたいな人だった。すごく魅力的な瞳を持った人だった。
あと映像の話なんですけど、マジで超綺麗!!シチリア島にギリシャに、綺麗な場所がいっぱいあった!!海の中の映像もすごい綺麗だったし、イルカはかわいいし、海が大好きになる映画だなぁって。
最初のモノクロのシーンで出てきた海が、決戦の時にカラーになって出てくるところが良いなって思いました。あの海に色がつくとこうなるのかって。海は色があってもなくても綺麗だった。
音楽も映像も美しい映画だったなー、あとエンゾのママが作ったパスタ食べたいな。あれ日本でも再現できるのかな。
海に行きたくなった!イルカと遊びたい!フリーダイビングをするつもりはないけど、普通のダイビングやって海の中から空を見上げたくなった。その空さえも思い出になるのかな。陸に上がってくる理由を失ったりするんだろうか。
海のように深い愛情の映画
映画で描かれている
深い深い海のように、
深い深い友情、愛情の話。
海の深さとイルカの愛くるしさが
主人公の純粋さを凄まじく表してる。
主人公が序盤で見せる、
友人のために身を引く姿勢、
胸が苦しくなります。
かなり長いんだけど、
しっかり見ることができる。
主人公の心の動きがなんとなく
理解できて共感できるところもあり、
彼女や、ジャンレノの気持ちも分かる。
この3人の物語なんだけど、
よくできてると思う。
最後は、少し難解なんだけど、
ただ、海にしか生きられないのか、
友人を失ったことに耐えられなかったのか。
彼女が可哀想だけど。
彼女可愛い。
しかしイルカ、本物だと思うけど、
すごいなぁ。
青の世界に魅せられて
初めて観たのは中学生のとき。
ただただ海の青さとイルカに感激して心に焼き付いた。
あれから20年以上経っても色褪せず、何度も観てしまう作品になるとは。
大人になった今なら、ジャックの純粋さもエンゾの友情も、なにより同じ女としてジョアンナの気持ちも理解出来る気がします。
映像、音楽、キャストどれをとっても私にとって生涯No.1の素晴らしい作品。
この時期だからこそ、ギリシャに!
期間限定上映に感謝
すべては、自然に帰る。
この人生のすべては、自然からの贈り物。
最初の、少年時代の回想シーンで、少年達が、ギリシャの海でコインを見つけて、ガキ大将のエンゾが横取りしましたが、その後に、傍にいた神父さんが、ジャックに再び、海にコインがあると教えてくれます。それは、単なるコインではなく金貨でした。ついさっき、貧しい人々に分け与えなさいと言った神父の姿はありません。
ここに、すべては、自然から与えられているので、独占はいけないと言ったメッセージも込められています。
最後に、自分のエゴで妊娠した女性が、ジャックに泣きすがりますが、彼女も、とうとう、観念したのか、ジャックを海に帰します。
すべては、自然からの贈り物。
今のギリシャの方々に見て欲しい最高の作品です。
映画では、ギリシャの海ですが、本当は、日本の九州の海だそうです。エンゾと言う名前が日本ぽく聞こえますし、ジャックも、ジャップとも受け取れますし…。なにはともあれ、今と比べて格段に美しい海や迫力ある自然の美しさ、可愛いイルカ達、すべてに自然の贈り物が詰まった美しい作品です。現代人は、自然を想像以上に汚して来たんですね。
エバーグリーンな傑作。
何よりも…テープが切れて何度も買い直すほど観た心の一本が、スクリーンで観られる喜び!の一本。
データ的な細い事はwikiやらに任せるし、グレートブルーとの違いなんて、レビューしてる方々でも分かってないと思うし。(本当に失礼ですが、尺だけじゃ無いし。映画としての纏まりならグレートブルーの方が良いんですよ。)
ただ、ベッソンの最高傑作はコレですよ…
今となっては遥か彼方の黄金期の「ニキータ」や「レオン」でもなくコレ!涙
何よりも…
その黄金期に欠かせない相棒、エリック・セラの仕事が神懸かっている事の再認識。
「劇伴」とは正にコレぞ!な、尺に計算され尽くした音楽の魅力!
改めて、何度観返しても涙が止まらい作品。
通常版よりずっと長いが、全く退屈しない
総合:90点
ストーリー: 80
キャスト: 90
演出: 95
ビジュアル: 90
音楽: 75
「レオン」、「ニキータ」と並びベッソン監督の絶頂期の作品の一つ。
美しい紺碧の海で繰り広げられる、自由に生きる誇り高い男たちの意地。幻想世界にでもいるような青また青の世界。素潜りは競技といっても単純で派手な見せ場があるわけではないのに、それを素晴らしいものに見せるリュック・ベッソンの演出が何より素晴らしい。神秘さの中にも深刻さが同居する。演出の素晴らしさは地上での場面も同様で、ちょっとした食事とか会話の場面が絵になる。
風景の美しさを映画の演出の一部として取り込む手法は、まるで自然を美として捉えて作品に取り込む至高の日本の芸術のよう。登場人物の科白が多いわけではないのに、美しさや行動で心理や状況を語らせる。そして喋るときはさまになる場面が多い。このころのベッソン監督の演出は本当に衝撃的だった。
すごい能力を持っているのにふわふわとしてどこか捉えどころのないジャック・マイヨール役のジャン・マルク・バールと、個性の強いエンゾ・モリナリを演じたジャン・レノが織り成す人間模様がまた強烈。恋に落ちてすっかりと可愛らしい女になるジョアンナ・ベイカー役のロザンナ・アークエットも見事。特にジャン・レノは個性的役柄に加えて見た目の独特さがあって、一度見ただけで強い印象を残す。この作品ですっかり彼は有名になったし私も彼にはまった。
完全版となって随分と時間は長くなったが、それでも退屈することはない。むしろより多くの美しい場面を堪能できてより楽しめる作品になった。
どこまでも青い海。
リュック・ベッソン監督の出世作でもあり、この映画に出ていたジャン・レノも広く名前と顔が知られるようになった作品でもある。
フリーダイビング、つまり素潜りの世界記録に挑む男達の友情と、ひとりの女性をめぐって、互いに相手を思いやりながらも彼女との距離を縮めようとするが、微妙に揺れる三人の心の模様なども描かれている。
男二人と女一人といった構図はよくあるがアラン・ドロン、リノ・バンチュラ、ジョアンナ・シムカスの三人の恋と冒険を描いた「冒険者たち」同様にこのグラン・ブルーも同じような形になっている。このへんはひとつの定番だからだろう。
だがシンプルなストーリーだけど映画には引き込まれる。
どこまでも青い海。その青い世界の中を深く深く潜っていく二人。
名誉を手に入れるため限界まで潜る。
互いにライバルと認識しながらの日常と彼女との会話と青い海。
観ていると気分が癒されるのが分かる。
青い海を見たくなったらこの映画がおススメです。
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