「ループ」トライアングル kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ループ
序盤までは、単なるサイコスリラーものかと思ってた。客船に乗って、ジェス(ジョージ)以外はみんな殺されたところで30数分しか経ってない。もう終わりかよ!とビデオ早回しの準備をした途端、またもや転覆したボートがやってくるではないか!
6人のメンバーは、ジェスと彼女に興味を持つ男グレッグ(ドーマン)。そして共通の友人夫婦ダウニー(ヘンリー・ニクソン)とサリー(カーパー)。そしてサリーの友人ヘザー(エマ・ラング)とグレッグと同居するヴィクター(リアム・ヘムズワース)だ。ジェスには自閉症の息子がいて、ヨットにも連れてくるはずだったが、精神的にまいってるジェスは「学校に・・・」と虚ろな表情で答えるのみ。悪夢を見たりとか、そんな彼女を励まして、恋人にしたいと目論むグレッグ。しかし発展はしない。
誰もいない客船にたどり着いた面々。もしかして行方不明になったヘザーもいるんじゃないかと期待もよせてみる。とにかく船内を探索する彼らだったが、客室“237”に入ると、そこの壁の鏡には“劇場へ行け”という血で描かれた文字が。この“237”。ジェスの自宅の住所も237だったので、何かあるかと勘繰ってしまうが、何もない。そのうちヴィクターが後頭部に怪我をしながらジェスの首を絞め、反撃した彼女によってヴィクターは絶命。劇場へ行くと、グレッグが「ジェスに撃たれた」と言いながら死んでしまい、銃を乱射する殺人鬼によってダウニーとサリーも死んでしまう。そして殺人鬼と対決するジェス。何とか最後には船から突き落とすことに成功するが・・・そこに現れたのは彼らの転覆したボートだった。
同じことの繰り返し。すぐに思い起こしたのは手塚治虫の火の鳥「異形編」の八百比丘尼の物語だ。自分を殺しにくる自分を殺すまではいいが、また同じことの繰り返し。前にも見たことある風景というのがキーワードになってるし、どうやって抜け出すのか?という点でわくわくさせられるのだ。息子の写真が入ったペンダントを落とすと、そこには同じペンダントがいっぱい落ちていたりして、これが1回目ではないことは確か。さらにサリーを助けようと追いかけていったところにサリーの死体が数十体あったところはビックリさせられたぞ!一時的にジェスが3人になる場面があったけど、観ている側も混乱してしまいそうになるが、もう一度観てみたくなる。
なんとか覆面を被って、全員を殺せという暗示のもと、新たに現れた自分に突き落とされるジェスだったが、なんとか陸地に漂着して助かったのだ。なんとか自宅へとたどり着いたジェス。しかしそこにはもう一人の自分が!!!しかもそれはヨットセーリングに出かける前の風景。息子を虐待してる分身に腹を立て、そいつを殺してしまった。大きなバッグに死体を詰めるジェス。それがオープニングの光景に重なるところが面白い。こんなところでもループが・・・二重ループになっているストーリーに興奮してしまった。そして、車にぶつかってきた鳥を棄てようとすると、そこには同じ鳥の死骸がいっぱい・・・あれれ、これもこんなに繰り返してたんだ!!そして運転するジェスはむずがる息子に注意を取られ、正面衝突の事故へと発展。散乱する車の部品。そしてそこには息子とジェスの死体が・・・あぁ、これで終わったんだ。と思いきや、死体は先ほど自宅で殺したはずの分身のジェスだった!そうか、そうして、また、同じことを延々と繰り返さなきゃいかんのね・・・考えると、客船では毎度数回しか繰り返さなかったのかもしれんな。
こんばんは〜。いつも共感ありがとうございます。
火の鳥の八百比丘尼
似ていますよね
火の鳥大好きです
ラストの車の事故で母親死んだでしょ
なんで、と思いネットのネタバレを見ようと思っていたら、
kossyさんのレビューてわかりました。
事故死したのは、ボンネットに入れた死体だったのですね
本当に面白い作品ですよね!伏線回収が見事だし、2回連続鑑賞した思い出(笑)があります。
ラストでガックリと肩を落とし… ヨットから飛び立つカモメをみて「あのカモメは全て知っているのか………?」と思いました(笑)。
本当におもしろいですよねー!DVD買おうかと思いましたが、繰り返し何度も見てしまうと次どうなるの?というワクワクが減る気がして、ちょっと寝かせて忘れた頃にまた見るという作業を繰り返すほどです(笑)