「究極の青春ラブストーリーだ!希望と夢を今持ち、自分を信じて生きるのだ!」ヒミズ Ryuu topiann(リュウとぴあん)さんの映画レビュー(感想・評価)
究極の青春ラブストーリーだ!希望と夢を今持ち、自分を信じて生きるのだ!
私は心の底からこんな映画が出来る事を願っていた!!!
この映画のラストを観終わった時、私は心の中で叫んでいた。
「ブラボー!ブラボー!!ブラボー!!!」と拍手喝采でこの映画を迎えたいと・・・
何故もっと早く観なかったのかと後悔した!
私のツタナイ言葉で、この映画を言葉にする事がモッタイナイ!
この映画の素晴らしさを損ねてしまいそうで怖い!
人間は、普通に生きる事程、実はもの凄く困難であり、
そして同時に、普通にしか中々生きられないのも事実なのだ!
そんな無力な、弱い存在である一人一人の普通の人間でも、
人はその短い人生の中で、普通と違う、何か特別な、「そう、ひとりだけの花」
この世界に1つだけの花に憧れて、夢を抱き、トライし、結局は夢半ばにして、挫折して
平凡な、普通の生活へとUターンしてくるのが、大方の庶民の人生である。
しかし、子供の頃から、虐待を受け続けて育った住田少年は、人間のクズを身近に経験しながら育ち、クズから生れても、クズ人間に成らずに、平凡でも人に迷惑をかけずに、ひっそりと静かな人生を送る事をひたすら夢にみる、それこそが、彼の夢であり希望なのだ!
断崖絶壁のギリギリ人生で辛うじて、理性で、踏み止まり、道を外さない様に必死に生きているのだ!
しかし、それも限界がやってくるのだ・・・
教師が言う所の「世界に1つだけの花」など、一般論でしか無く、何の説得力も無ければ、感動も、人を救う力にも、成りはしない!特に311後の日本では!意味を持たない過去の常識だけでは、生きてはいけないのかも知れない。でも、人間は、いつでも生き続けなければならないのだ。
一方、茶沢も地獄の生活に生きているからこそ、誰かを愛し続ける事を知っているのだ。愛の無い不毛の人生を知る者だけが真直ぐに住田を愛し続けられる!!!
これは、究極の青春ラブストーリーだ!!
私は、年間200本程の映画を少なくとも観ているし、多い年には年間400本以上の映画を観てきた年もあった、そんな映画生活をウン重年と重ねてきているので、私は正直心底中々気に入った映画と言うものに出会う事は今では無いのが現実だ。しかしこの作品を私は今迄に観た映画のベスト3に入れても良いと思う。
そして何よりも、この作品が海外でも賞を受賞した事を心より感謝する。
この映画のラストシーンを私は、生涯忘れない! こんなに晴れやかな気持ちになる青春群像劇が出来る日本も、まだまだ捨てたものでは無い!住田が頑張って、罪を償い生きて、再生すると言うこのラスト!これこそ、最も今、私たちが、大切に護り続けなければならない価値観だと信じる!自分に向かい合い己の弱さに立ち向かうのだ!住田頑張れ!