「添加物たっぷりのお子様ランチ」ヒミズ しんざんさんの映画レビュー(感想・評価)
添加物たっぷりのお子様ランチ
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原作は未読。
本作は確かに園監督の作品ではある。
園子温監督は安易な方向にバカバカしく進んでいける監督である。
それは過去の作品を観ても分かる。
その臆面もなく堂々と進んでいくのが園子温たる所以。
しかしこれはひどい。
バカバカしい通り越して、幼稚。
「恋の罪」の一番クソみたいな部分を残して、もう一回「愛のむきだし」やりました、みたいなリアル感ゼロのファンタジー。
こんなに物語の進め方や伏線の張り方や回収の仕方が、べたべたで汚く、しゃべりすぎて、説明的過ぎて、見苦しいったらありゃしねえ。
まさしく泥まみれ。
お得意の家族と擬似家族は今回テーマの一つなので、細かく描かれているが、いちいち言葉で説明しすぎで、幼稚。
しかし、さすがにダメだと思ったのは、言いたいことはわかるが、震災の地を背景に、頭に銃を突きつける少年の絵。
さすがにこの絵を撮ってはイカンだろ。
今回主役が中学生の設定ということで、まあ、お得意のエログロは抑えてはいるし、ラストでキスどまり、というのもヤってしまうよりかは遥かにいい。そのへんは大人だった。あそこはヤらないほうがいい。
しかし誉めるのはそこだけ。
主役2人には、申し訳ないが、新人賞は本気のビンタを食らった2人への同情票だろう。
「紀子の食卓」と「愛のむきだし」はまぐれだ。
この落差はそこまで思わせるほど大きい。
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