「最終絶叫計画じゃないよ、スクリームだよ」スクリーム4 ネクスト・ジェネレーション 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
最終絶叫計画じゃないよ、スクリームだよ
一世風靡したホラーシリーズの、十数年振りの第4弾。まさか「4」が作られるとは…。
監督ウェス・クレイヴン、脚本ケヴィン・ウィリアムソン、ネーヴ・キャンベル、デヴィッド・アークエット、コートニー・コックスら主要メンバーが再結集。正当なシリーズの新作だ。
(ネーヴ・キャンベルも年取ったなぁ…。充分若々しいけど)
「1」はフレッシュな若手スターによるフレッシュな青春ホラーとしてとても楽しんだものの、「2」はその焼き直し、「3」に至っては自虐的なパロディ。
そうこうしている内に本物のパロディ作が現れ、あのマスクの殺人鬼も何だか笑える存在に。
威厳を取り戻すべく(?)、本家が復活した訳だけど…?
女の子が鳴っている電話を取る冒頭から始まり、軽快な展開、通なホラー映画ネタ、誰だか分からない犯人、殺人鬼登場時のやたらと大音量の音楽と音響効果、死んだと思った犯人がまた襲いかかる…この独特な“スクリーム節”は健在。
お約束事をきちんと踏まえていて楽しいが…新味は感じられない。
エマ・ロバーツ(ジュリア・ロバーツの姪)ら新キャストも登場しているが、印象薄…。どうしてもネーヴ演じるシドニーが目立っちゃう。
そして、これを言っちゃあおしまいだけど、やっぱり同じ事の繰り返し。
お約束事はお約束事なんだけど、新たなシリーズの幕開けとしてはインパクト不足。
結局の所、これまでと同様、焼き直しパロディにしか見えなかった。
もはや怖さの欠片も無いが、シドニーの苦悩・悪夢として見ればなかなか恐ろしい(かもしれない)。
「1」で事件に遭遇してから、延々と事件に付きまとわれる。
いつ何処でも大人になっても、“アノ事件の人”。
さらに、自分に近い人たちが毎回毎回殺され、犯人であったりする。(今回も例外なく)
普通の人だったら精神的におかしくなってしまうだろう。
ああ、怖い!(笑)