「「映画通ほどダマされる」に騙されないで😣」ミッション:8ミニッツ かもしださんの映画レビュー(感想・評価)
「映画通ほどダマされる」に騙されないで😣
目覚めると別人の身体。
8分という限られた時間を繰り返し、列車爆破テロ事件の犯人を捜し出す。
斬新な設定と緻密に練られた展開で観る者を引き込むサスペンスアクション。
監督は「月に囚われた男」(09)で英国アカデミー新人監督賞に輝いたダンカン・ジョーンズ。
私が敬愛するデヴィッド・ボウイの息子サンです😂
父と暮らしていた監督サンは幼い頃から「全身全霊で情熱を傾けられる何かを人生で探しなさい」と言われていたそうです。(素敵に親父しているボウイに乾杯😂)
さて、日本公開に際して本作に付けられたキャッチコピー、
「このラスト、映画通ほどダマされる」
に、騙されないで下さい😅
本作は謎解き映画ではありませんし、映画通(寧ろSF通)ほど先の読める映画です😣
しかも、時間やパラドックスなどのSF要素を利用している為、完璧に人を選ぶ映画です💦
こうした挑戦的キャッチコピーや細かい矛盾を孕むSF要素がアダとなり、あちこちで酷評を招く作品になる事は間違いないでしょう😓
ちょっとした矛盾が気に掛かる方には少しも面白くない作品になってしまうかもしれません。
ですが、「怪獣や宇宙人もなし、ましてやアメコミや原作に頼らない」というSF好きや、一風変わったシチュエーションの映画が観たい、という方には持って来いの作品です。
状況設定が電車という限られた空間にも関わらず、登場人物が多い本作。
ほとんどが使い捨てキャラなのですが、終盤で彼等の存在がいい味を出してくれており、本作最大の見せ場になっておりました😂
昨今、ヴィジュアルに拘る監督が多い中にあって、人間性に重点を置く演出に非常に好感が持てました😂
しかも、70年代に大量生産された電車を扱う映画を彷彿させてくれる作品でもあり、オジサンでも安心して観れましたよ😅
全てにおいて、こじんまりした印象は拭えませんが、酷評を招く要素を含む作品としては良質な部類といえます。
脚本に惚れ込んだと語る監督は、下手に内容をいじりたくなかったそうですが、ダークでシリアスな展開だったので、主演のJ.ギレンホールと共同でユーモアを盛り込んでいったそうです。
そして、最も拘ったといわれている結末は当然、脚本にはなく、監督の頭に浮かんだ「これしかない」というアイデアを活かしたそうです。
結果として賛否両論を産み出すラストとなっておりますが、シカゴの街全てを映し込んでいる事で有名なオブジェ「クラウド・ゲート(三次元鏡面立体)」を効果的に利用しており、少し感心致しました😂
挑戦的なキャッチコピーや細かい事に頓着せず、気晴らし程度に鑑賞する事をお薦めしたい作品です✨