「波が2回」リンカーン弁護士 Blueさんの映画レビュー(感想・評価)
波が2回
エンディングの盛り上がり部分、普通は 波が1回でピシッと閉めるのに この作品は波が2回くる。 でも、どちらも中波、あまり 余韻が残らない。
敏腕弁護士・ミックの事務所は リンカーン(車)の中。 今回 依頼された内容は 金持ちの息子にかかる殺人容疑を晴らすというもの。 一見 簡単な事例のように思えて、そこには あるワナが仕掛けられていた。。という内容。
危機迫るも、悪をおさえて勝利するという流れですが “危機の部分”がイマイチ表現できていなかったように思えます。 プレビューで ルイス(ライアン・フィリップ)がミック(マシュー・マコノヒー)を脅しているシーンが組まれていて、ドキッとしたのですが 本編での印象は薄く。。 殺人鬼なのに、大したことねぇなって 感じです。
また「脅されて 精神的に追い詰められるミック」という設定のシーンがありますが、ルイスへの恐怖心より 仕事がなくなったらどうしよう…的な落ち込み具合であまり共感できず。 ルイスの魔の手が 元妻(マリサ・トメイ)と娘に迫るという部分も 「話には聞いたけど、実際 起こらないでしょ」くらいの プチ不安で 元妻(マリサ)の出番なし。。 演技派女優さんなのに、もったいない。。
それでも 法廷でのバトルシーンは なかなか見応えありました。 知恵と知恵の激突。 なるほど、そうきたか!と 不意をつかれた驚きと 抑揚感が多少ありました。
その他、ジョッシュ・ルーカス(『ステルス』の元イケメン)、ウィリアム・H・メイシー(TVシリーズ『ER』に出てた)、マイケル・ぺーニャ(『シューター』)などなど、見覚えのある 俳優陣がそろってます。
しかし アメリカって国はすごいな。。弁護士もすごいけど、司法取引も、冤罪(えんざい)も、なんだか身近に感じて、そしてお金で解決してしまいそうなところが かなりリアル。 映画館じゃなきゃいけないってほどの 内容ではないけれど、興味深い作品です。