モテキのレビュー・感想・評価
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いまどきの恋愛は三十代!とはいえ2時間は長い…
おおっ!?と思ったのは、主人公が三十歳越えという設定。年下〜年上のヒロインたちも三十前後…というわけで、恋愛映画=若気の至りな十代二十代、という時代は去りつつあるのかな、と感じました。(同時封切りの「セカンドバージン」を意識しているのかも?)
取り上げられているサブカルは、主人公たちより(たぶん)上めの作り手世代の心を多分にくすぐります。ちなみに、私はあれからオザケンを久々に聴きまくっています。「岡村さん」がたびたび丁重に登場する点も、たまりませんでした。
…と、遊び心いっぱい、くすぐられどころ満載、のわりに、二時間が長く感じられます。斬新なつくりながら、いまどき日本映画の宿命を脱せなかったか…と少し残念です。例にもれず、起承転結の起承まではテンポよく突き進みますが、結が見え隠れし始めるとたんに失速…。テンポ重視で90分程度に収めないならば、仲さんや真木さん演じるヒロインたちを掘り下げ、もっと絡ませると面白くなったのでは、と思います。二人とも魅力的だったので…通過だけでは惜しい!
個人的には、「男ってばかだよね」と同じくらい「女ってばかだよね」と異性同性ともに明るく言える「女子版モテキ」を希望します!数段ハイレベルになる分、かなり面白くなるのでは、と…。
【84.0】モテキ 映画レビュー
作品の完成度(再考察と総評)
映画『モテキ』は、原作とドラマ版の爆発的な熱量を劇場スケールへと昇華させたハイブリッド・エンターテイメントの秀作。上映時間118分という標準的な枠の中で、監督・大根仁による過剰なまでの情報量とハイパーな演出を凝縮し、観客に濃密な時間体験を提供。単なる実写化に留まらず、J-POPとサブカルチャーの要素を深く掘り下げ、主人公・藤本幸世のモテ期と30代の葛藤を、祝祭的かつ痛切なリアリズムで描き切る。ミュージカル的演出による高揚感と、恋愛の生々しい現実が織り交ざる構成は、感情の振れ幅が極めて大きく、邦画における新世代の恋愛映画としての地位を揺るぎないものにした。
監督・演出・編集
監督の大根仁は、得意のテロップやモノローグを多用し、幸世の情けなさと焦燥感をユーモラスかつ切実に表現。J-POPの選曲と映像のシンクロ率は驚異的で、楽曲が登場人物の感情そのものとして機能。演出は、漫画的誇張と現実の生々しさを巧みにブレンドし、森山未來の身体表現を最大限に活用したダンスシーンは、感情の爆発を視覚芸術として提示。編集はリズム感を最優先し、情報が奔流のように押し寄せるカオス的なテンポを創出。このノンストップな編集術が、作品の高揚感と唯一無二のグルーヴを生み出す。
キャスティング・役者の演技
主演:森山未來(藤本幸世 役)
冴えないオタク気質で、優柔不断かつ自意識過剰な30歳の主人公を見事に体現。そのリアリティは、観客の共感と嫌悪感を同時に引き出すという、稀有な境地。幸世の内なる葛藤を、ダンスという肉体的表現で昇華させる手法は、彼自身の高い身体能力があってこそ成立。特に終盤の痛々しい切実さと、序盤の舞い上がる高揚感のコントラスト表現が圧巻。この難役、そして作品の核を成立させた立役者。
助演:長澤まさみ(松尾みゆき 役)
幸世の**「理想」を具現化したような洗練された美人編集者**。一見完璧ながら、内に秘めた複雑な感情や脆さを、絶妙な間の取り方と眼差しの変化で表現。幸世を翻弄する小悪魔的な魅力と、ふとした瞬間に見せる無防備な純粋さが、物語のロマンティックな牽引力となる。彼女の存在感が、幸世の人生を懸けた賭けとしての重みを確立。
助演:麻生久美子(枡本るみ子 役)
幸世の**「現実」と向き合おうとする年上のOL**。結婚への焦りや重すぎる愛情を抱える女性の切実さと痛々しさを、繊細な表情の変化とコミカルな言動を交えて演じる。特に、幸世への告白シーンでの感情の爆発は、多くの観客にリアルな共感と胸の痛みを与える。みゆきとは対照的に、人間的な欠陥を晒け出すことで幸世の鏡となる重要な役割。
助演:仲里依紗(愛 役)
奔放で性的な魅力に溢れ、幸世のモテ期を象徴する自由な女性。短い出演時間ながら、その強烈な存在感とサバサバとした諦念が、幸世の欲望と軽薄さを浮き彫りにする。演技には現代的な女性の強さと、恋愛に深入りしない冷めた距離感が表現され、幸世の人生に一時的な解放をもたらす。
助演:リリー・フランキー(墨さん 役)
幸世のクズな上司であり、人生の達観者。その飄々とした佇まいと、幸世の痛い部分を容赦なく突く辛辣なセリフ回しが、物語のユーモアとリアリズムを補強。幸世とは対照的な**「モテる男」の象徴として、幸世の葛藤**を深める触媒となる。
脚本・ストーリー
漫画の核心的なテーマと、ドラマの熱狂的なノリを維持しつつ、劇場版オリジナルの結末へと導く秀逸な構成。幸世の30歳という節目に、「恋愛か、結婚か」という現実的なテーマを突きつけ、物語の重みを増す。夢見がちな前半から、現実と理想の乖離による鬱展開へと急転する構成は、モテ期がもたらす高揚と疲弊をリアルに描写。サブカル的な小ネタと普遍的な恋愛の痛みが両立した、緻密でエネルギッシュな脚本。
映像・美術衣装
色彩豊かでポップな映像トーンは、幸世の高揚した心象風景を反映。テロップやコミック的な表現を大胆に取り入れ、視覚的なリズムを創出。美術は、サブカルチャーの要素を細部に散りばめ、幸世のオタク的なライフスタイルを忠実に再現しつつ、女性陣の洗練された世界観と対比。衣装は、登場人物のキャラクター性を際立たせ、特に女性陣のファッションは当時の時代の空気を強く反映し、魅力的でアイコニック。
音楽
岩崎太整によるスコアは、幸世の感情の起伏と完全に同期。最大の功績は、J-POPの名曲群を単なる挿入歌としてではなく、感情を代弁するセリフ、キャラクターの行動原理として機能させた点。
主題歌はフジファブリックの「夜明けのビート」。この曲が流れるオープニングは、作品の期待値と祝祭感を一気に引き上げる名シーンとして評価される。Perfumeの「Baby cruising Love」を使用したミュージカルシーンは、邦画における音楽と映像の融合の金字塔。
受賞歴
本作は、第35回日本アカデミー賞において、長澤まさみが優秀主演女優賞、麻生久美子が優秀助演女優賞、岩崎太整が優秀音楽賞を受賞。また、話題賞(作品部門および俳優部門:森山未來)にも選ばれ、その大衆的な支持と芸術的な評価を両立させた。
作品
監督 大根仁
117.5×0.715 84.0
編集
主演 森山未來A9×3
助演 長澤まさみ A9
脚本・ストーリー 原作
久保ミツロウ
脚本
大根仁 B7.5×7
撮影・映像 宮本亘 S10
美術・衣装 佐々木尚 A9
音楽 岩崎太整 S10
感情とモラルは安定しない
墨田がるみ子に言った 「どう、オレのセックス、正確だったでしょ?」 「るみ子さんはもっといろんな人とセックスした方が良いよ。」
動画配信で映画「モテキ」を見た。
2011年製作/118分/G/日本
配給:東宝
劇場公開日:2011年9月23日
森山未來(藤本幸世)27才
長澤まさみ(松尾みゆき)24才
麻生久美子(枡元るみ子)33才
仲里依紗(愛)22才
真木よう子(唐木素子)29才
赤堀雅秋(吉野家の店員)
新井浩文(島田雄一)
金子ノブアキ(山下ダイスケ)
リリー・フランキー(墨田)48才
マンガが原作
ドラマ版は見ていない。
ドラマの視聴率を見る限り大きな数字ではなかった。
これは2025年の今から14年前の映画。
映画の方はけっこうな興行収入を稼いだようだ。
藤本は墨田の会社のニュースサイトのライターとして正社員になっていた。
藤本はツイッターで偶然知り合ったみゆきと意気投合する。
みゆきはすごい美女で、
ひょっとしたら藤本に気があるかもしれない。
口移しで水を飲ませるシーンはちょっとドッキリした。
藤本は数週間をみゆきたちと仲のいい友人として過ごした。
前半はおもしろくて何度も大声を出して笑った。
藤本はみゆきの友人、るみ子に告白をされた。
そして藤本はるみ子と一夜をともにする。
るみ子を好きになろうと思う幸世。
しかし、藤本はみゆきへの思いを断つことができない。
藤本はるみ子を振ってしまう。
自暴自棄になったるみ子は墨田とも一夜を共にしてしまう。
墨田がるみ子に言った
「どう、オレのセックス、正確だったでしょ?」
「るみ子さんはもっといろんな人とセックスした方が良いよ。」
るみ子の悲しい心情が描かれる。
見ているオレの心も揺れた。
ここまではモテモテだと思われた藤本だが、
みゆきの心は別の男にあった。
みゆき「幸世くんとじゃあ、私が成長できない!」
なるほど、そういうことか。
ラストシーンは個人的にはちょっと安直かなという気がする。
満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。
アホくさい
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モテなかった主人公が4人の女に次々にモテる感じになる。
そして長澤を本命としていたのに、その友達の麻生と肉体関係を持つ。
長澤は妻ありの有名ミュージシャンと不倫をしていた。
やがて主人公は長澤にフラれ、態度が曖昧なミュージシャンに切れる。
それで気持ちを入れ替えたミュージシャンは離婚を決意。
なのに主人公は長澤を諦め切れず、猛アタック。
そして結局結びついてハッピーエンド。
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色んな意味でズレてるなと思った作品。
大体全くモテへん主人公が、女をえり好みする点がまずないわ。
さらに、性にだらしない長澤をわざわざ好きになる理由も不明。
しかもミュージシャンに、長澤を大事にせえって切れるのも意味不明。
そしてそんな格好良いとこを見せときながら、結局強奪するのも意味不明。
しかも離婚までしたミュージシャンが、あっさりと引き下がるのも意味不明。
主人公が途中からドランクドラゴンの鈴木に見えて来たわ(場)
魅力的な女優さんだらけ
自分の好きな映画を高評価しているユーザーからテキトーに選んで、トッ...
さすが大根監督
あざといけど恋愛強者男性に振り回される女性、メンヘラってしまう女性など、主人公の慣れてないっぷりもかなりリアル。
経験がなくてもがむしゃらにもがく主人公は見ていて清々しい。ここまで頑張れる男性って今いるんだろか、、
この作品きっかけで大根監督のファンになりました。男女のしょうもなさ、なし崩しな感じを描くのが上手すぎる。
格好悪いふられ方
昔、大江千里をださいなあと思っていた。
洋楽に傾倒していたから余計にそう思っていた。
十人十色という曲があってサビが思いっきり十人十色なんだわ。
大江千里といえば巻き舌(HOUNDDOGの大友康平みたいなやつ)とは違い日本語をはっきりくっきり、大口開けて歌う人だった。なんかキッズ向けに表情や身振り手振りを誇大にしているような人だった。
それが妙な感じでへんな歌だなあと思っていた。
だが今や大江千里はJPOPのレジェンドだ。
この映画でさいしょに心奪われるシーンは幸世(森山未來)が初取材に行った野外フェスでDQNかっぷるから思いっきり嘲罵されるところでベソかいて逃げ走るとき大江千里の格好悪いふられ方がかかるところ。
1991年の曲で映画の2011年からすると20年前の曲なのに、ましてや今の2023年からすると32年前の曲なのに、すごい新鮮にきこえる。と同時にモテキのシーンに書き下ろしたみたいにピッタリ合うのだ。やっぱ大江千里はすごかったんだ。俺はまちがってたよ。
それからPerfumeのBaby cruising Loveがミュージカルになるシーン。おそらく映画内PVとして類例のない完成度だしとうぜん森山未來もPerfumeもキレッキレだった。
──
モテキのwikiをみたら2008年から2010年までイブニング(講談社の漫画本)に掲載され、そこから多岐メディアへ広がったとのこと。
モテキはその言葉とともに大流行したがじぶんは原作漫画も未読で、この映画やドラマを見たのもずっと後年だった。
漫画は各話が実在する楽曲になっていて1が前述した格好悪いふられ方だそうだ。
映画の前後でテレビドラマも見たと思う。あまり覚えていないが松本莉緒が出ていたことはおぼえている。
ひさしぶりに映画を見て、今2023年だから2011年のこの映画から12年経っているが、時代感や俳優のポジションとかが、あまり変わっていないように感じた。りりィさんや新井浩文はいないけれど。
幸世は長澤まさみとツイッターを通じて出会うことになるんだが「お、水道橋博士から返信されてるスッゲえ」というセリフをなんとなく覚えていた。
それらのSNS周辺の社会背景(のあの頃と現在)にまったく進展を感じなかった。
余談だが真木よう子はこの鉄火肌上司のキャラクターがいちばん似合うと思った。
原作漫画もドラマも映画もそれぞれに訴えるものがあって面白くて好き。...
モテキは恋愛未満!!
ここで主演の森山未來に振り返ってみましょう。
職業は俳優、ダンサー。
今まで、ほとんど接点がなくて、映画もドラマも殆ど観てません。
いえ、「苦役列車」は観てました。
最新作の「アンダードッグ」の咬ませ犬ボクサー役が素晴らしくて、
出演作からこの映画をチョイスして観ました。
森山未來は「苦役列車」と「アンダードッグ」で、
キネマ旬報ベストテンの主演男優賞を2度も受賞。素晴らしい。
まだ36歳。意外と地味な印象の方ですね。
さて「モテキ」です。
2011年。監督:大根仁。
森山未來演じる藤本幸世は(金なし、夢なし、彼女なし)
そんな幸世にモテ期到来(襲来かも!)
彩る女優人はなんとなんと。
長澤まさみ。麻生久美子。仲里依紗。真木よう子ですぞ!!
羨ましすぎまっせ!!
うーん、2021年に観る映画としては時期的にも微妙ですね。
だって居酒屋で会食で大盛り上がり(今はさ、大勢でお酒とか、ダメじゃないですか、)
ライブでガンガン叫び、飛び跳ねる・・・とか。
キャバレーでお持ち帰りするとか、されるとか・・・(これは別に勝手かぁー、)
カラオケで女の子とデュエットとか・・・
仲間で馬鹿騒ぎ・・・みんなダメじゃん!!
羨ましい時代ですねー!
また来ますかねーこんな時代・・・
藤本幸世が絶対的にモテないのは、
あっちにふらふら、こっちにふらふら、
覚悟を決めない・・・からだと思うよ。
この女に骨を埋める・・・そう覚悟を決めないと、大人にはなれないのだと、
悲しいけれど思うね。私は。
久しぶりにAmazon primeで見た
モテない男の心の叫びそのままに
大好きな女優
長澤まさみさんと麻生久美子さん。
この二人が出てるから観れたもの。
モテない男を演じる森山未來。
終始心の叫びが劇中で入るが、男なら「そうそう!」と共感するね。
とにかくあの年頃はいい女を見つけりゃヤリたい気持ちがど真ん中。
映画としては可もなく不可もなし。
大根仁監督らしい遊び心たっぷりの作り。
やはり重用されるリリーフランキーさんの役所はサイコーだ。
確実なセックスが出来るなんて、男前〜😊
トンネルで泣き叫ぶ麻生久美子さんの迫真の演技は、33歳の女性の後の無さを切実に魅せる。
泣きながら喋るセリフは少し感動した。
長澤まさみさんの御御足は神々しい。
この後出演した都市伝説の女に続く生足悩殺はここからなのかとうなづいてしまう。
若いのに胸を鷲掴みにされる羨ましいシーンにも体当たり演技で臨むところ、さすがた。
結局、賞賛は2人の女優さん。
作品は話のネタ程度でした。
TENGAが友達なんじゃないの?
原作もテレビドラマも見ずに鑑賞。
ドラマからの映画化作品は必ずドラマ見てから鑑賞しているが、今回ばかりは仕方なく。
いやー、刺さりまくりだった。
非モテ男子にはズサズサくる。
偏見かもしれないが、この映画に共感できるのは圧倒的に男だと思う。
本当に恋は盲目で、好きになると僅かな可能性を信じて共通点を見つけようとしたり、自分でもキモいくらいに相手の動向チェックしたり。
Twitterやメールの反応で一喜一憂なんてのもわかりみが深すぎる。
自分はまだこの映画の入り口付近だから、きっとこれからモテキが来るんだよね⁉︎
やや中弛みしたけれど、J-popを多用したミュージカル調のテンポの良さも良い。
J-pop以外にも、胃もたれし過ぎない程のサブカル要素が心地良かった。
モテキ到来で多くの女性に振り回されるかと思いきや、結局みゆき一途なところも好き。
メインの女性は4人いるが、長澤まさみと麻生久美子の実質2人。
仲里依紗は出演シーン短いし、真木よう子は一瞬でも恋愛感情抱いたかすら不明。
もうね、長澤まさみが最高すぎる。
語彙力ないわ。はぁ。
大切な作品にしたい。
嬉しい時、悲しい時、辛い時。
何度でも観たくなる処方箋ムービー。
これはドラマも見なくては。
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