「まぁまぁ楽しめた」宇宙兄弟 kita-kituneさんの映画レビュー(感想・評価)
まぁまぁ楽しめた
注:原作未読につき原作との対比はしないものとする。
内容的には悪くないと思うが、ややあっさり目な印象。
ヒビト(弟)が宇宙へ発つところをムッタ(兄)がかつての宇宙飛行士(アポロ11号のクルー?)と見るストーリーになっているが、子供の頃の宇宙への想いがあるなら、そこでまず何らかの反応があっても良いはず。「なんだ?この爺さんは?」的な態度はないゾと・・・
ヒビトが月面で遭難してどれほど過酷かというのが今一つ伝わっていないことや同僚の安否はどうなの?など、やや不親切な部分もある。特に前者は予告編で煽っていた部分でもあるので、もうちょっと何かあれば良かったように思う。あの尺では難しいのかもしれないが。
ムッタの密閉空間でのテストは見様によっては退屈だが宇宙空間でのシュミレーションと考えれば致し方ないか。テスト結果はムッタに白旗が立つ格好だが、候補者の性格付けや態度を含めれば、腑に落ちる演出ではある(落選組は何となく落選する感じになっている)。
月面で日の丸の旗を立てるのは疑問に思うが(宇宙ステーション建設の段に及んで旗立てて喜んでいる場合か?)、映画のラストを飾る演出と考えれば許せる範囲か。
なお、両親がいまひとつ・・・
強力な意思によって宇宙飛行士になろうかと言う兄弟の親としては存在感が希薄だ。
1本の映画作品と考えれば、まとまった作品と思う。また、原作の「画」だけを見れば、主演の二人ははまり役に思えた。ただ、おそらく原作から入っている人から見れば物足りない印象だろう。初見でも底が浅めに感じるのだから。
2012.05.20 追記(2回目劇場鑑賞)
2回目のほうがストーリ展開が分かっているだけ、細部を見る、あるいは再確認できて楽しめた。ネタが分かっているのに結構泣けた。底が浅めと評価したが、原作やアニメとは比較しないで映画の世界観だけで楽しめば、良作と思う。日の丸を立てるシーンはちょっとアレだが・・・
次回作に向け、合格してNASAに向かう・・・あたりで終わらせてもよかったと思う。これで終わりと言うのも、もったいないかも。
2012.05.23 追記(原作購読)
原作と比較しても悪くない出来に思える。他の候補生も適役と言ってよい。映画は映画として楽しむべきであろう(映画が最初だから言えるのかもしれないが)。