「ほとんど一人でアニメ映画を作っちゃう行動力には脱帽! 『エヴァ』が好きっ!というのは痛いほど伝わってきた…💦」ほしのこえ たなかなかなかさんの映画レビュー(感想・評価)
ほとんど一人でアニメ映画を作っちゃう行動力には脱帽! 『エヴァ』が好きっ!というのは痛いほど伝わってきた…💦
地球から遠く離れた銀河で地球外生命体タルシアンと戦うロボット操縦者の中学生美加子と、彼女のボーイフレンド昇との切ない遠距離恋愛を描いたSFラヴストーリー。
監督/原案/脚本/製作は『彼女と彼女の猫 -Their standing points-』の新海誠。
また、オリジナル版の昇の声は監督自身が演じている。
今や日本が誇る大監督にまで成長した新海誠の初劇場公開作品。
DVDでは音声をオリジナル版と声優版で切り替えることが可能。オリジナル版では新海誠本人が声優として参加しているが、今回は声優版で視聴。
本作の特筆すべき点は、制作に関するほとんど全ての作業を新海誠本人が一人で行っているということ。
それでこれだけの作品を作り上げることが出来るのだから、やはり新海誠は凄いのだろう。
キャラクターやアクションシーンの作画はやはり拙さを感じるが、背景などの美術に関しては後の新海作品に通じる美しさがある。
物語の統合性よりエモさを優先させるのは新海作品の定番であるが、本作からその特徴は顕著。
何故ただの女子中学生が国連軍のロボットパイロットになっているの?とか、ワープできる技術はあるのに通信手段は2000年代から進化してないのかよ…とか、リスクを負ってまで宇宙人を殲滅しようとしている理由は?とか、いちいちツッコミたくなる設定が目立つ。
正直気持ちの悪いポエミーな作風はこの頃から変わらず。というか、この作品が一番ひどいかも。
中学生の恋愛なんて、宇宙に行かなくても消滅するだろいずれ、とか思うのは野暮かな?
至る所から感じる庵野秀明作品へのオマージュ(パクリ?)。
『エヴァ』とか『カレカノ』とか大好きなんだろうな。庵野作品お馴染みの電柱カットまであるのは流石にやり過ぎでは?
25分なので気楽に観れるし、いささか気持ち悪いとはいえエンタメ作品としてはまずまずよく出来ているのではないでしょうか?
何よりこれを一人で作り上げたというのは本当に凄いと思います。新海作品を追っていくのであればまず観るべき作品なのは間違いない!